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第2章 第23話 スピリチュアリティのヘビとの出会い




ある日、ガウデは森の奥深くを散歩していた。


「このあたり、なんだか静かだな……」


鳥のさえずりもなく、木々はしんと静まり返っていた。しかし、どこか不思議な落ち着きを感じる場所だった。


「ここには何か特別なものがあるのかな?」


そのとき、低く穏やかな声が響いた。



「ガウデ、お前は森の声を聞いたことがあるか?」



驚いて足元を見ると、一匹のヘビが静かにとぐろを巻いていた。



ガウデは慎重にヘビに近づきながら聞いた。



「森の声?そんなものがあるの?」


ヘビは静かにうなずいた。


「お前が気づいていないだけだ。森の木々、風の音、動物たちの気配……それらすべてに、目には見えないつながりがある。」


ガウデは眉をひそめた。


「目には見えないつながり……?」


ヘビはゆっくりと身体を揺らしながら言った。



「スピリチュアリティとは、目に見えるものだけで世界を判断しないこと。大切なのは、心で感じることだ。」





「心で感じる?」


ガウデは試しに目を閉じ、深呼吸をしてみた。


すると、森のざわめき、木の葉が風に揺れる音、遠くの動物たちの気配を感じることができた。


「……なんだか、森が生きているみたいだ。」


ヘビは満足そうに微笑んだ。


「そうだ。お前も、この森の一部なんだ。」


ガウデは目を開けながら、少し考え込んだ。


「僕も……森の一部?」



ヘビはゆっくりと頭を持ち上げた。



「すべてのものはつながっている。自分が何かをすれば、森にも影響を与えるし、森の変化もお前に影響を与える。お前は一人ではなく、大きな流れの中にいるんだよ。」



ガウデはハッとした。



「そうか……僕はただ森に住んでいるんじゃなくて、森と共に生きているんだ!」





「スピリチュアリティとは、こういうことなの?」



ガウデが尋ねると、ヘビは静かに頷いた。


「そう。目に見えるものだけを信じるのではなく、もっと大きなものの流れを感じること。それが、スピリチュアリティだ。」


ガウデは深く息を吸い込み、森の空気を感じた。



「これからは、もっと自然の声を聞いてみるよ。」



ヘビは満足げに言った。



「お前が心を澄ませば、森はいつでも語りかけてくれるさ。」





その夜、ガウデは星空を見上げながら、ヘビの言葉を思い返していた。



「僕はこの森の一部で、森も僕の一部なんだ……。」



夜風がそっと吹き、森のざわめきが静かに響く。



ガウデは目を閉じ、心の奥で森とつながる感覚を味わっていた。



次回「向学心」
次なる冒険への期待を胸に、ガウデの学びは続いていく。




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