![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/172458853/rectangle_large_type_2_16d74d2b0d81296c51b0e172afaf5099.jpg?width=1200)
第2章 第23話 スピリチュアリティのヘビとの出会い
ある日、ガウデは森の奥深くを散歩していた。
「このあたり、なんだか静かだな……」
鳥のさえずりもなく、木々はしんと静まり返っていた。しかし、どこか不思議な落ち着きを感じる場所だった。
「ここには何か特別なものがあるのかな?」
そのとき、低く穏やかな声が響いた。
「ガウデ、お前は森の声を聞いたことがあるか?」
驚いて足元を見ると、一匹のヘビが静かにとぐろを巻いていた。
ガウデは慎重にヘビに近づきながら聞いた。
「森の声?そんなものがあるの?」
ヘビは静かにうなずいた。
「お前が気づいていないだけだ。森の木々、風の音、動物たちの気配……それらすべてに、目には見えないつながりがある。」
ガウデは眉をひそめた。
「目には見えないつながり……?」
ヘビはゆっくりと身体を揺らしながら言った。
「スピリチュアリティとは、目に見えるものだけで世界を判断しないこと。大切なのは、心で感じることだ。」
「心で感じる?」
ガウデは試しに目を閉じ、深呼吸をしてみた。
すると、森のざわめき、木の葉が風に揺れる音、遠くの動物たちの気配を感じることができた。
「……なんだか、森が生きているみたいだ。」
ヘビは満足そうに微笑んだ。
「そうだ。お前も、この森の一部なんだ。」
ガウデは目を開けながら、少し考え込んだ。
「僕も……森の一部?」
ヘビはゆっくりと頭を持ち上げた。
「すべてのものはつながっている。自分が何かをすれば、森にも影響を与えるし、森の変化もお前に影響を与える。お前は一人ではなく、大きな流れの中にいるんだよ。」
ガウデはハッとした。
「そうか……僕はただ森に住んでいるんじゃなくて、森と共に生きているんだ!」
「スピリチュアリティとは、こういうことなの?」
ガウデが尋ねると、ヘビは静かに頷いた。
「そう。目に見えるものだけを信じるのではなく、もっと大きなものの流れを感じること。それが、スピリチュアリティだ。」
ガウデは深く息を吸い込み、森の空気を感じた。
「これからは、もっと自然の声を聞いてみるよ。」
ヘビは満足げに言った。
「お前が心を澄ませば、森はいつでも語りかけてくれるさ。」
その夜、ガウデは星空を見上げながら、ヘビの言葉を思い返していた。
「僕はこの森の一部で、森も僕の一部なんだ……。」
夜風がそっと吹き、森のざわめきが静かに響く。
ガウデは目を閉じ、心の奥で森とつながる感覚を味わっていた。
次回「向学心」
次なる冒険への期待を胸に、ガウデの学びは続いていく。
※VIA強みテストはこちらから無料で受けられます。