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化物(クソ介護士)には化物(クソ介護士)をぶつけんだよ

特養で介護士をしていたころ、超絶パワハラちっくな先輩介護士がいた。
彼の名前はうんこ(仮)大きな体に坊主の男だ。

彼は新人へ教えるときも「1回で覚えろ、2回目聞くときは覚えられなかった理由を言え」と脅しをかけていた事が印象的だ。
体調を崩した職員がいても、家に帰してはくれない。「5分くらい横になれば?」と自分のちっぽけな優しさをひけらかしていた。
僕も8:30出勤のところ8:29に出勤した時は烈火のごとく怒られた。
その後僕は8:25に出勤するようにした。
彼は女子が好きだった。
女子が質問をすると「おしえな~い、、うそうそw」と毎回アホくさい返答をしていた。
そして新卒で入った女子の遅番指導後、必ずマクドナルドに誘っていた。

そんなある日、20歳の男子が中途採用される。
彼の名前は坊やくん(仮)
坊やくんは初日に遅刻し、「途中でおばあさんを介助していた」と漫画の主人公みたいな行動をしたため遅れたと主張。
仕事を教えても「はぁ」とわかっているのかわかっていないのか不明であった。
坊やくんは休憩時間とは別で突然「小休憩します」と宿直室で休もうとする。体調が悪いのかを聞くと「Google社員は仕事効率を高めるために小休憩するんですよ」とにっこり答えた。

いつものように坊やくんが小休憩に入ろうとする。
同期の女子が「さすがに注意したほうがいいよね・・」と困り顔で訪ねてきた。
その時僕は奇策を思いつく。
「化物には化物をぶつけんだよ」

直ぐに隣ユニットのうんこに事情を話呼び寄せる。

なんとなくこの二人は互いの異なる価値観を交わせることで中和されるのではないかと思ったのだ。
議論を交わすことで良い感じに収まると思った。
うんこ「小休憩ってなんじゃこらぁぁぁ!仕事できもしねぇでよぉぉ」
坊やくん「イヤ・・アノ・・グーグル・・ッス・・」
こんな感じでうんこが怒鳴る、坊やくんは小声で言い訳っぽいことを言うという地獄のディベートとなってしまった。
もしかしたら仲介というか、互いが話しやすいように環境を整えてあげればよかったのかもしれない。

結果的に彼らは互いに話をすることがなくなり、仕事上の用事があっても僕たちを挟んで伝えるようになっただけだった。
そして坊やくんは計6人のおばあちゃんが亡くなった後辞めたいった。

どうしたらよかったのか、今もわからない。

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