【1男3女子育て中】地方都市の中心から車で30分のカントリーサイドに住むということ
良い面、ちょっと困っている面、もちろん両方ある
子どもたちが幼い時には見えなかったこと、
そして間すっ飛ばして、子どもたちが巣立ったあとのことなんかを考えた話
現在の住まい
今の住まいに引っ越して丸7年が過ぎている。
もともと古民家を熱望していたが、何年探してもピンとくる物件に恵まれなかった。そんな中、紹介を受けたこの土地が気に入り、新居を構えた経緯がある。
平野部ではあるけれど、ほんの少し小高い位置にあり南には山脈が見渡せ、畑や田んぼが広がる、空が広い地域だ。
街の方から帰って来る道すがら、ある辺りを過ぎると周りの景色が一気に広がりを見せ、時には天気すら変わる。どこかに境界線でもあるのか、次元が変わるように感じられるのが何とも不思議である。
子どもたちの成長に合わせて、いわゆるフェーズが変わりゆき、このとんでもなくはないけどけっこうな田舎に住むことについて近ごろ思うことがある。
7年前までは
子どもたちが幼い頃は、とにかく子どもを放牧できる庭が欲しかった。結婚後すぐの住まいは借家の一軒家。広々はしていたが、敷地いっぱいに家屋があったので、子どもの外遊びに関しては、自分がどこかへ連れて出なければならなかった。これがなかなか面倒で、何となく目の届く範囲で子どもは外で土いじりでもしといて欲しい、と毎日のように思っていた。子どもの育ちにおいて外遊びの大切さを信じていた故の悩みでもある。
自分自身も野菜やグリーンやお花を育てるのに、コンクリートの上に鉢やプランターを並べるのではなかなか満足できなかった。
この時の家が良かったのは、駅まで徒歩5分だったことと、近くに素敵な神社があったこと、適度にのどかでおさんぽには困らなかったこと。それはそれで良い環境だったと言える。
引っ越して
現在の住まいは前のところから車で10分ほど田舎に向かう。慣れたエリアで生活圏内がそう変わらないことも引っ越しの決め手となった。
庭ができて楽しみが増え、子どもたちもよく庭で遊んだ。端材を使って秘密基地を作ったり、友達と大きな穴を掘ったり。庭でBBQもできるし、火をおこして遊ぶこともできる。コロナ時はタープを張りっぱなしにして、外でご飯を食べたりもした。以前は休日といえば、自然を求めてどこかにお出かけしていたが、家で過ごすことが増えた。
庭だけでなく住んでいる地域も住宅地というよりは牧歌的。近所のおさんぽ道がかなり充実している。車がほぼ通らないルートがいくつかあって、所要時間や気分によって選ぶことができる。車が来ないだけで子連れさんぽのストレス激減。
最近気づいたのだが、3年くらい前までは夕方おさんぽがほぼ日課だったようだ。記憶がなさすぎてヤバい、わたし大丈夫か。
本題の最近思うこと
現在子どもは中3と小6小4、少し離れて間もなく4歳がいる。
引っ越し当時は、小学校低学年と幼稚園児たちだった。4番目はまだお空の上。子どもたちの行動範囲が狭かったのだ。
今は中3が週2,3で塾、小6は週1バスケ、小4は週1体操をしている。子ども1人当たりの習い事は少ない方だと思う。
こんな地方都市でも住宅地の広がる地域なら、習い事も子どもが徒歩や自転車で行けるのだが、いかんせん周りにはほぼ何もない。自動的に習い事は全送迎である。わたしの性格上、その場で1時間以上を過ごす、ということができないので、いや、その時間帯は晩ご飯作らないといけないしで、2往復する。夕方からは全てがこま切れになり、時計を見ながら分刻みのスケジュールをこなすことになる。できるだけ近くに行ってもらっているけど、これはかなりの労力。
子どもたちが病気になった時、歯医者の定期健診、最近は美容院もこの生活に+αで組み込まれていく。子育て中の親にとっては当たり前のことではあるけど、全部連れて行かないかんやつ。
そしていつものお買い物。家族が多いとやっぱりメガパックとか必要。近くの小さいスーパーではなんだか割高感あるので、少し遠くまで足をのばしても安くて良い品をまとめ買いしたい。どこへ行くにも15~20分。
ちょっと特別なものが必要な時、街の中心までは30分はかかる。月に数度しか行かないし、と離れることを決めたものの、年々街まで出るのが億劫に感じられる。このまま歳を重ねていくとますます面倒に感じてしまいそうな自分が怖い。地方都市とはいえ、街には活気があるし、若い人やおしゃれな人も多いし、なんだか背筋が伸びるよね。うん、たまにはおしゃれして出かけたい。
運転は好きな方だし、車も好きなので、運転が楽しめる車選びをして、まぁ楽しく乗ってはいるのだが。1日に何度も出たり入ったり。4歳の毎日の送迎や自分の用事や仕事、子どもの行事も4人分あるので、まぁ走る走る。(車が)
これまでは、全く苦でなかったドライビングが、最近セーブしたい気持ちになる。
東京に住む友人にはこの手の悩みはない。習い事や塾は、電車やバスで勝手に行ってくれる。最寄駅からはもちろん徒歩数分。うちは最寄り駅まで徒歩3.40分かな(笑)
こんなことになるなんて、子どもたちが幼児で自分もそこそこ若い時は分からなかった。
いや、本当は予測できたのかもしれないが。
子どもたちが巣立ち、夫と2人になって年老いた時はどうだろう。どこへ行くにも車が必要な生活は老人には向いていないかもしれない。
でも周りのおじいちゃんおばあちゃんたちは、みんなそんな中で何とかやっているし、大丈夫か。
こんな風にふと、なんか送迎ばっかりで大変すぎるな!!ってことから、歳を重ねての暮らしについてまで考え流れて不安に感じてしまったけれど、
それでも
この暮らしを選んでよかった、そう思いたい。
今の大変さは多分あと…3年過ぎれば1人減り、5年経てばまた違う景色だろう。
美容師さんにこの話をしたら、(都会の便利な暮らしと自然に囲まれたちょっと不便な暮らし)「どっちをとるか、ですよね~」と軽く流されたけど、ほんと、そうだなぁと。私たちがこっちをとったんだった。
現状の大変さばかりに気をとられると、足元にある大切なことを見過ごしてしまいそうになる。
欲しくて欲しくて手に入れたこの暮らしの、まだまだある可能性を、これからも少しずつ開拓して、ここでの暮らしを、その時その時精一杯楽しむ。
そうだ、とりあえずわたしにとっての今の答えはこれだ。
最後まで読んでくださり心から感謝します。
ありがとうございます。