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ディオールトロッター柄
こんにちは、今回はクリーニング事例紹介です。
キャンパスの黄ばみ
ディオールとは
フランスの高級ファッションブランドです。1946年にクリスチャン・ディオールによって設立されました。
ディオールのトロッター柄は、1967年に発表された、クリスチャン・ディオールの象徴的なモチーフの一つです。
そんな象徴的なデザインですがキャンパスに施されており、当然ながら黄ばみや皮脂により、くすみが出てきます。
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黄色と黒がはいった汚れです。皮脂と日焼けによる退色がかなりでていますね。
クリーニング
まずは、汚れ落としからしていきます。
この黒すみは手の汚れ、皮脂ですので油汚れです。
まずは油汚れを分解する洗剤で全体のクリーニングをします。
漂白
汚れを落としたあとに、黄ばみを戻すために漂白を行います。
黄ばみは、汚れが酸化することでもとの地色を変色させて現れたものです。
ですので、酸素系漂白剤を使用して、酸素を与えて、黄ばみを除去していきます。
色補正
漂白をすると、地色がでてきますが、本来の色の濃さにまでは戻りません。
そのため、少し色補正をします。
レザーと違って素材が綿素材です。
レザーと同じ顔料をしようすると硬くなり大きく質感が変わってしまいます。
なので、粒子のこまかな顔料を使用してトロッター柄の色の濃さを筆でひとつひとつ、上げていきます。
最後に全体的に青みをもどすために、染料を用いて鮮やかさをだしていき完成となります。
完成
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これが完成です。かなり鮮やかさが戻ってきましたね。