安全牌の探し方
麻雀の記事を試しに書いてみます。
どんな需要があるか分からないので、とりあえずスジとカベについて書いてみようかと思います。サンマ仕様ですが、お許しを。
大原則
まずは安全牌の探す上での大原則から。
安全牌を探すときは、基本的に相手の手が両面待ちであることを前提に考えます。
(↑これが最重要の原則です)
ゲンブツとスジ
スジとは…イースーチー(147)、リャンウーパー(258)、サブローキュウ(369)というのがいわゆる「スジ」というヤツです。これは両面待ちにした場合にこれらのパターンに分類できるということを意味します。
全パターンを言うと以下の通りです。
① (イースーチー / 147)の待ち
14p 47p のどちらか
② (リャンウーパー / 258)の待ち
25p 58p のどちらか
③ (サブローキュー / 369)の待ち
36p 69p のどちらか
これを知っていると、相手の河に捨てられている牌から逆算して、「どれが通りやすそうか?」を判断できます。
例えばこんなリーチを受けた時に、自分の手にゲンブツ(リーチ相手に絶対放縦しない牌)は4p、7p、7sの3種類です。
ですが、スジを知っていればゲンブツに加えて、更に1pと3s、4sも通りそうということになります。
リーチしている人が4pを切っているから、14p待ちは無い=1pは通ります。
また、1sと7sを切っていることから14s待ちも47s待ちもありません(これはナカスジというヤツです)。
※仮に1sだけしか切られていなかったら14s待ちは無くても47s待ちはあり得ますので、4sは危ないです。
そして、6sが切られていることから36s待ちも無い=3sは通ります。
いかがでしょうか?
ゲンブツ以外にも通る牌が3種類も増えましたね。
このように、相手の手が両面待ちであることを前提として考えると、安全牌は結構見つかるものです。
カベ
次にカベについて解説します。
麻雀というゲームは、同じ種類の牌が4枚入っています。1sならば1sが4枚、2sならば2sが4枚・・・といった感じです。この性質を利用すると、「カベ」という考え方ができます。カベは、同じ牌が4枚見えていた場合において、両面待ちのパターンが制限されるというお話です。具体的にはこんな感じ。
今、自分の目から4pが4枚(青矢印)見えています。すると、相手の手の構成に45pともっているパターンは存在せず、つまり36p待ちはあり得ません。故に自分の手にある3pは通るということになります。
よく見ると、他にも7p(赤矢印)が4枚見えていて、7s(オレンジ矢印)も4枚見えていますね。
7pのカベを考えると、相手の手の構成に67pともっていて58p待ちのパターン、78pともっていて69p待ちのパターンは発生しませんので、自分の手にある8pと9pは通るということになります。
同じように7sについても4枚見えているため、相手の手の構成に67sともっていて58s待ちのパターンは発生しませんので、自分の手にある8sは通るということになりますね。「カベ」を知ると、安全牌が更に4種類増えました。
4枚見えている牌の外側はカベにより、通る。
と覚えると良いでしょう。
7が4枚見えなら89が通る
8が4枚見えなら9が通る
3が4枚見えなら12が通る
2が4枚見えなら1が通る
こんな感じに、カベの外側は通ります。
ちなみに、6が4枚見えだとどうなるのでしょうか?
その場合、78は通りますが、9は通るか分かりません。なぜなら78ともっていて69待ちである可能性は否定できないからです。
ここまでを総括してみましょう。
「ゲンブツ」=自分の手に3種類
「スジ」=自分の手に3種類
「カベ」=自分の手に4種類
ゲンブツしか知らない人と、スジやカベを知っている人では、安全牌の種類の数にここまで大きな差が生まれます。長く打っていれば、この差がじわじわと成績に影響を及ぼします。ゲンブツしか知らない人と比べ、単純に放銃率が下がります。
カベの考えの延長
カンの良い人は想像していると思いますが、実はこの「カベ」の考え方を延長すると、5にも「カベ」を適用して考えることができます。
例えば自分の目から5sが4枚見えていた場合、相手の手の構成に45sや56sといったもち方が生じ得ず、故に36s待ちや47s待ちはあり得ないということが分かります。
(実践では5は切られにくいので、あんまり実用的な知識ではありませんけどね!)
「スジ」+「カベ」
さて、ここまでは初級から中級くらいの人は知っていると思います。
それだけでは記事にしても少し物足りないので、ちょっとした技を伝授しましょう。すなわち、「スジ」+「カベ」の合わせ技です。
まず7sのカベに着目したときに58s待ちは無く、8sは通ります。これは前述の通りです。しかし、25s待ちの可能性はありますので8sは通っても5sは通らないかもしれません。そこで、リーチしている人の河を見てみると…2sがありますね。つまりスジの25s待ちは無いではありませんか。
二つの情報を合わせて考えると…25s待ち(スジ)が無く、58s待ち(カベ)も無い、つまり5sは通るという結論になります。
次に、4pと7pのカベに着目したときにも同じようなことが言えます。
4pが4枚見えなので25p待ちはあり得ません。これだけの情報では25p待ちは無くても58p待ちがあり得ますので、必ずしも5pが安全とは限りません…が、7pが4枚見えなので58p待ちもありません。つまり25p待ち、58p待ちのどちらも可能性が無く、故に5pが通ります。
結局、全部安全牌じゃありませんか!?
ここまで、安全牌の探し方として「ゲンブツ」「スジ」「カベ」「カベ+スジ」の4つを紹介しました。
え、ちょっと待ってください!?
これらの麻雀理論からすると、先ほどまで使っていた画像の局面はなんと…自分の手は全部が安全牌ということになるじゃありませんか!!!
全部安全なら、一番不要な1pを切りましょうかね!
すると、こうなります↓
放縦しちゃいました。これが、麻雀というゲームです。
結局、上記の麻雀理論は
「相手が両面待ちであることを前提とした」
安全牌の探し方になります。なので、相手が単騎待ちやシャンポン待ち、カンチャン待ち、ペンチャン待ちの場合には通用しません。
ちなみに、上級者になると、この局面をぱっと見るだけでかなりの違和感を覚えるはずです。
なぜなら、河と自分の手の構成から上記で説明した通り、リーチした人に明らかに両面待ちの可能性が全て無いからです。14、47、25、58、36、69のソーズ・ピンズ全パターンの両面待ちが無いにもかかわらずリーチを打っている=テンパイしている、つまり形の悪い待ちや変則待ちなのでは…?と感じるわけです。
とりあえず、本日の講義はここまでとします。
どなたかの参考になれば幸いです。