尻屋崎で風にふかれ
青森県下北半島に2年間住んだ。
雪のないところで生まれたので、海に降る雪、砂浜に積もった雪を初めて見た。雪は水平に飛ぶ。雪が積もった林は明るくて清々しさを感じる。軽い雪の雪かきは1年だけなら楽しい(1年は雪がとても少ない年だった)。こじんまりしたファミリー向けスキー場は私のレベルにピッタリで、天気がよければむつ湾へのダイブ気分を味わえる。
山菜採り、きのこ採りに地元の人に連れてってもらった。ワラビは両手で持てる程度とるつもりが、それでは山菜採りとは言えないのか大きな袋いっぱいとらないと終わりと言ってもらえない。フキノトウはいくらでもそのあたりでとれる。ちなみに地元の人はフキノトウを食べない。海の幸は、地まきホタテ、ウニ、イカ。鮮度が命のイカの腑のお刺身はここでだから食べられる。
水芭蕉、野花菖蒲、キンポウゲ、リンドウ、スミレ、舞鶴草、、、、ニッコウキスゲの群生地だったろうか、そこに無数の蝶々が飛んでいてここは天国かと思った。
小学校の運動会に応援に行った。全校生徒おそらく15人ぐらい。紅組、白組ガンバレではなく、応援は一人ひとり名指し。統合されて今はその小学校はない。
だけど、元気がなくなることもあった。そんなときは下北半島北東端の”尻屋崎”に風に吹かれに行った。海と丘と灯台と寒立馬と足元には小さな花。とても静かな場所。
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