タンバリンも、オモチャじゃないよ
タンバリンはトライアングルよりも、もっとオモチャっぽさが高いでしょうか。キャラクターが描いてあったり、リボンが結んであったり。手で叩いたり、片手で振ったりと音を出す方法にバリエーションがあるので年齢に応じた遊び方ができますね。
トライアングルがとても繊細で見た目ではわからないテクニックを使うのに対し、オーケストラのタンバリンは奏法のバリエーションが豊富で、見た目にも華やかです。
薄い太鼓の枠にジングルがついているタンバリンは、太鼓の皮の音とジングルの音の組み合わせで音色を作ります。ちなみに、皮のないモンキータンバリンはオーケストラではあまり使いません。
どんな強さで叩くか、拳でたたくか、手のひらでたたくか、指でたたくか、指は何本使うか、皮面のどこをたたくか、また、楽器を持っている手を皮にどの程度触れさせるかで太鼓としての音は様々なものになります。
それと同時にジングルの音に違いをもたらします。楽器を水平にするとジングルの切れがよく、立てるほどジングルの鳴りが長くなります。
細かい音符をたたくときは、指をピアノを弾くように動かしてたたいり、親指と中指・薬指でアーチを作って手首を回転させてたたいたり、また、楽器をスタンドに取り付けるとか、膝にのせるとかして両手でたたいて欲しい音をつくることもあります。膝と手拳の間に楽器を素早く往復させると速い連符をダイナミックに表現できます。
ロールもタンバリンの技のみせどころです。振るロールと親指や中指の摩擦によるロールがあり、どの場面でどのロール奏法を使うかは大抵演奏者が考えます。
タンバリンが魅力的なオーケストラ曲には『ビゼー カルメン 第4幕への間奏曲 アラゴネーズ』、『チャイコフスキー くるみ割り人形 トレパーク、アラビアの踊り』、『シャブリエ 狂詩曲スペイン』、『ドボルザーク 謝肉祭』、『ボロディン イーゴリ公 韃靼人の踊り』などなど、これもまた挙げればキリがないです。
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