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ミニマルミュージックと久石譲氏

 久石譲氏が作曲した『揺れ動く不安と夢の球体 2台のマリンバのための』という曲を練習している。ミニマルミュージックに属する曲で、『ミニマリズムⅡ』というアルバムに入っている。

 ミニマルミュージックは「短い旋律やリズム・パターンを繰返すプロセスのなかで,位相をずらしたり、音をとばすなどして徐々に変化させていくのが特徴。(ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典)」と解説される。代表的な作曲家はスティーブ・ライヒ(米国 1936~)で、『クラッピング ミュージック(手拍子×2)』、『ナゴヤ マリンバ(マリンバ×2)』、『マレット カルテット(ビブラフォン×2+マリンバ×2』を演奏したことがある。

 記憶にあたらしい『マレット カルテット』は3部から構成され、1部は延々と同じパターンが続くマリンバにビブラフォンが乗る。マリンバは何回繰り返したか数えることに、ビブラフォンは2人のパターンがずれることに精神力が問われる。2部はゆっくりで音符が少ないのでほっとし、3部は拍子が1小節ごとに変化して、規則性がほとんどないので最初から最後まで緊張がつづく。練習は修行のようだけど、ミニマルミュージックは好きだし、パーカッションにむいていると思う。

 久石譲氏といえば癒し系の『ジブリ』の印象だけれど、ミニマルミュージックを作ることもあるのかと少々驚いた。ところが、たまたまインターネット上で久石氏の作曲活動は現代音楽から始まり、20代のころはミニマルミュージックに取り組んでいたことを知り驚いた。

 さらに驚きの発見があった。『ムクワジュ組曲(1981年)』が久石氏の作曲だったのだ。
 『ムクワジュ組曲』は、私が高校生のころに吹奏楽部の先輩にカセットテープをもらい、作曲者を知ることもなく何度も聴いた思い出の曲なのだ。確か捨てていないはずと押し入れを探したら出てきた。まだ聴けるだろうか。
 今もCDが販売されており、アマゾンの商品紹介には「マリンバとシンセを中心にパーカッションが絡んだミニマル・アートは今も新鮮に聴こえる。」とある。早速購入した。


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