【ライターの仕事】「他にいい人知ってる?」と言われた時のネットワークを作るには?
他の人の仕事ぶりをどう判断するの?
かなりの大ボリュームの案件をご依頼いただき、「やります」と言ったものの、一人では無理だとわかる量。
編集さんからは「他にも何人かライターさんにあたります」と言われたついでに、
「誰がいい人をご存知ではありませんか?」
と聞かれる場合。
私は、「このエリアの他のライターさんが、この仕事に向いているかどうか」を全然知らないことに気がつくわけです。
※ちなみに私がいただくお仕事が、地元の街ネタを絡めた記事が主体のため、「地元に住んでいるライターさんがいい」という場合が多いという前提があります。
ライターの仕事は千差万別です。
キャッチコピー的なものをつくる仕事もあれば。
テーマに沿って対象者をインタビューし、1000文字とか2000文字の文章にまとめる仕事。
ネタをピックアップし、誌面に落とし込むためのラフを描き、取り上げたい人に連絡して「載せたいから取材or写真を借りたい」と交渉し、記事を作ってデザイン入れして、校正うんぬんまでをやる仕事。
私が存じ上げているライターさんたちが、果たして何向きなのか?
編集っぽいことも頼めるのか?
広告案件の方が得意?
そういうのは、私が編集者になってライターさんに発注しない限り、「あんまりよくわかんない」。
自分が他のライターさんと同じ現場で一緒にディレクションすることはないし、同じページを作り比べることもありません。他のライターさんが関わった記事を読んだとしても、「ライターさんがどこまで関わっているのか」は不明です。
どうやって仲間を作るのか
となると、自分が困った時、誰かの手を借りたい時、人々はどうやってネットワークを構築するのでしょうか。
自分が編集者として会社勤めをしていた頃は、「この仕事ならこのライターさん、この案件はこの人、これはこの人」みたいな、ざっくりした割り振り表があって。それは過去の編集者さんが作り上げてきたネットワークを利用させてもらったもの。
さらに退職者がどんどんフリーランスになったりもするので、常時10人くらいは頼める人がいたように思います。※しかし今は、会社員時代と違うエリアに居住しているため、当時のネットワークはほぼ使えない(ローカルネタ記事を作るには)。
また、「あの人いいよ!」と同僚から紹介され、安易に成果物も見ずに仕事を依頼し、大変な状況を生んでしまったこともあります。だから毎回、博打みたいなもの。
やるしかない?
つまり、「とりあえず頼んでみる」のが正解な気がしています。
「仕事を最後まで投げ出さずに仕上げている」
「このエリアでそれなりに長くやっている」
「成果物もある」
という状況なら、一回お願いしてみたらいいかも。
私自身が、誰かにとってのパートナーになり得ている状況(いつも発注してくれる人がいるという状況のこと)を手に入れるためにやった流れと同じ。
①とりあえず発注してみる(短期少量の仕事から)
②継続して発注する
③ボリュームアップ
④長期間の仕事もお願いする
など、じっくり、コツコツやってみるしかない。
どうしても人対人の付き合いになるので、「意思疎通において齟齬が生まれにくい」「会話をしていて安心する」などの、相性も必要になってくるはず。
仲間が欲しいならやるしかない?
私は今回、ちょっと気になる誰かに「一緒にやりませんか?」と声をかけるべきなのかもしれません。
ちなみに
地方はフリーペーパーやタウン誌などの媒体が軒並みなくなり、若い編集者さんやライターさんが育つ土壌は多くありません。オウンドメディアが立ち上がっては消えていく印象も強く、私は、自分がずっとこのエリアの若手のままだと感じています。
でも、編集とかライターの専門力は、本当はそれこそ引き継がれていくべきものだと思ってて。
編集目線のない現場の混乱、出来上がった成果物の困惑具合を目にするたびに、そう思います。
そして自分自身の能力が中途半端なところも歯痒い。
編集する人がいないエリアでは、ライター同士の繋がりも薄くなり(ハブとなる人がいないから)、そこからさらに全体的な技術が薄まっていく気がします。
チームなのか、ネットワークなのか。何か、技術をブラッシュアップしていける場を設けるべきなのかも、とうっすらと思うのでした。