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地震と月相と数秘術

京都周辺にお住まいの方以外はあまり意識されていないかもしれませんが、ここのところ新月付近に強めの地震が発生しています。

参考
京都府南部「地震活動が活発化 1、2か月は注意を」地震調査委
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20220514/k10013625671000.html

占星術を習ったときに月と地震の関係について少し聞いたことがあり、この機に改めて調べました。大学レベルの研究でも潮汐力と地震の関係などが報告されていて、占いの領域にとどまらないテーマになっているようです。

参考
「大地震は満月か新月の前後に起きやすい」東大研究者らが発表
https://www.gizmodo.jp/2016/09/earthquakes-full-moon.html
Earthquake potential revealed by tidal
https://www.nature.com/articles/ngeo2796

プリラボは数秘術が専門ですので、地震が起きた日の月相に加えて数秘術の社会日数(年月日に含まれる数字を足して一桁にしたもの)も集計してみました。

先にデータの引用元を書いておきます。

使用したデータ
・京都に被害をもたらした地震(京都市のサイト)
https://www.city.kyoto.lg.jp/gyozai/cmsfiles/contents/0000020/20607/kyo-jisin07.pdf

月相データの取得
・月相カレンダー(Fudaraku Voiceさん)
http://www2s.biglobe.ne.jp/~yoss/moon/anyday.html

京都市のデータを使用したためエリアはかなり限定的です。今回示す傾向が一般に当てはまるとは言えないかもしれません。この点ご了承のうえご覧ください。

#それにしても、さすがは京都。
#西暦800年代から記録が残っているとは…


さて、集計結果を見てみましょう。

京都に被害をもたらした地震が起こった日の月相と数秘術

・月相

月の朔望の周期は約29.5日です。
そのうち、新月と満月の前後2日間(図の水色の部分)に着目します。
これに含まれる日数は、

新月の前々日、新月の前日、新月当日、新月の翌日、新月の翌々日
満月の前々日、満月の前日、満月当日、満月の翌日、満月の翌々日

の10日です。つまり、長い期間で平均すれば
10日÷29.5日=34%
なので、新月と満月の前後2日以内に含まれる日は全体の34%です。

資料に残っている19回の大きな地震のうち、新月と満月の前後2日以内に起こった回数は13回。その割合は
13回÷19回=68%

少ないサンプル数ではありますが、特定の約1/3(34%)の期間のあいだに全体の約2/3(68%)の地震が起こっている計算になります。

たしかに月の影響はありそうです。

・数秘術(社会日数)

数秘術で11は「溜まったエネルギーが弾ける」という意味があり、地震などの自然災害と関連づけられることがあります。ただし、月と太陽による潮汐力で説明するのに比べれば根拠に乏しいと言わざるを得ません。

今回はそのうえであえて、社会日数が1122(=11×2)、33(=11×3)になる日との関連性を調べました。

京都の記録が残っている期間をすべて含む西暦800年〜西暦1999年の全438291日のうち、社会日数がゾロ目になるのは65224日(Excelで計算)。その割合は、
65224日÷438291日=15%

資料に残っている19回の大きな地震のうち、社会日数がゾロ目の日に起こった回数は6回。その割合は、
6回÷19回=32%

こちらも月相と同じように、完全にランダムだと仮定した場合と比べて2倍程度の頻度でゾロ目の日に地震が発生していることが分かります。

また、サンプルとしては数があまりにも少ないのですが、新月満月付近ではない日(図の水色で塗っていない部分)に発生した地震に限定すると6回中4回がゾロ目の日です。
4回÷6回=67%

逆に、新月満月±2日以内の地震に限って言えばゾロ目の日は13回中2回です。
その割合は
2回÷13回=15%
これはちょうど西暦800年〜1999年のあいだに社会日数がゾロ目になる日の割合と同じで、確率通りです。

あたかも、潮汐力または占星術的な意味での月の影響が働きにくい時期を見計らって数字がエネルギーの解放を担当する仕組みがあるかのようです。

現実的には考えにくい話ですが、結果だけ見れば
新月満月±2日またはゾロ目の日
という分類を作れば19回中17回の地震がそこに入ります。

飛躍しすぎた仮説であることを自覚したうえでまとめると、

月と数がうまく棲み分けることで、前にも書いたように“宇宙の機嫌を損ねない程度に”、つまり全体としては確率的に不自然に見えない範囲内でゾロ目とエネルギーの解放がつながっている。

…のかもしれません。そう思いたくなるようなデータです。


ところで、注意しなければならないのは、新月満月±2日またはゾロ目の日にいつも地震が起こるわけではないということです。

京都の場合、京都市の資料によれば被害をもたらした地震は過去1200年間で19回です。1世紀に1、2回の稀なことです。

新月、満月、ゾロ目の日が来るたびに「今日起こるかも?」などと恐れていては生活できませんし、この傾向だけで未来の地震予知ができるとも考えられません。

実用性という意味では定期的に防災意識を持つための目安にするくらいでしょうか。例えばですが、新月の3日前に確認する習慣をつけるなどすれば、ランダムに思いつきで取り組むよりは多少の効果があるかもしれません。

最近の京都府南部の地震の話に戻ると、3月31日と5月2日の大きめのものは筆者のいる兵庫県(阪神間)でも揺れました。いずれも新月±1日です。

参考
京都府南部を震源とする地震情報/tenki.jp
https://earthquake.tenki.jp/bousai/earthquake/center/511/

1995年の阪神淡路大震災の前に小さな地震(猪名川町群発地震という名前がついています。興味のある方は調べてみてください)が続いていたことを思い出し、少し気になってこのようなことを調べた次第です。

今の程度の揺れで済むことを願いますが、この記事が皆さんの防災意識に繋がれば幸いです。