コンプライアンスに留意したシン•金太郎の結末【出鱈目物語#3】
〜今回はシンプルにいい話でまとまった夜の創作読み聞かせ〜
昔々あるところにおじいさんとおばあさん、そして金太郎がいました。金太郎はおばあさんの子です。高齢出産も当たり前の世の中になりました。医療の発展は凄まじいです。
さて、金太郎は、金子家に5000gの超ビックベイビーとして生まれました。物心ついた時には金太郎と呼ばれています。
金太郎の強さを証明するエピソードは数多く存在しますが、中でも契機になったのが温泉掘り起こし事件です。10歳になった金太郎がお庭で土遊びをしていると、土を掘りすぎて温泉が湧いてきたのです。
温泉が湧くと、その恩恵をあやかりに多くの動物が金子家を訪れるようになりました。特にお猿やカピバラさん達は毎日のように通っています。金太郎と動物達は、温泉に浸かり、庭で相撲をとるという交代浴をすることで「ととのう」感覚を覚えていきました。
ある時街の暴れん坊である大きなクマさんがやってきました。これまであまり村の動物達と仲良くして来なかったクマさんは、どこかきまり悪そうに「金太郎、相撲に勝ったら風呂に入れてくれよな」といいました。強がって一匹狼のように暮らしてきたクマさんでしたが、実は温泉が羨ましかったようです。
そこで金太郎はクマさんと相撲を取ることにしました。決着はすぐつきました。大外刈りであっという間に金太郎が勝利したのです。クマさんはがっくししてます。しかし金太郎は、「温泉みんなのものだよ!みんなの大地から湧いたのだから。クマさんも遠慮せずお入り!」といいました。
クマさんは金太郎の力強さにも驚きましたが、それ以上に心の大きさに感服しました。こんなに大きな心を持った小学生見たことない。彼は偉大だ。ついていくしかない。
そしていいました。「僕を弟子にしてください!」と。
そんなこんなで金太郎は熊にまたがりはいどーどーはいどーどーという有名なシーンが生まれたのでした。めでたしめでたし。
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#金太郎 #コンプライアンスに留意した物語
#熊なのに一匹狼 #ととのう