【シリーズA・preA】2022年12月の資金調達を調査してみた 特別編
こんにちは!PreVenture編集です!
今回は「12月の資金調達動向特別編〜シリーズA・プレシリーズA〜」です!
12月はシリーズA、プレシリーズA資金調達が目立ちました。プレシリーズでの資金調達も増えています。シリーズA・プレシリーズAでの調達にはどのような目的があるのでしょうか。
シリーズAについてはこちらの記事をご覧ください!
GOGEN株式会社
事業内容
不動産売買に特化した電子契約サービス「Release(レリーズ)」の運営
手付金が不要となる住宅購入支援サービス「ゼロテ」
金額
3億円
調達手段
増資
資金調達概要
GOGEN社は、プレシリーズAラウンドで3億円の資金調達を実施しました。同社は不動産売買に特化した、電子契約・契約管理サービス「レリーズ」を提供しています。2022年に法改正され、不動産の電子契約が可能になり、不動産電子契約サービスの導入が進んでいます。
同社は、不動産取引支援におけるB2B2C向けのプラットフォーム提供を目指しており、今回調達した資金は「レリーズを不動産取引プラットフォームとして発展させるための開発強化・人材採用などに投資する予定です。」とのことです。
SIMPLEX QUANTUM株式会社
事業内容
⼼不全・不整脈検知AIの開発
金額
5.5億円
調達手段
第三者割当増資
資金調達概要
SIMPLEX QUANTUM社はシリーズAラウンドで、5.5億円の資金調達を実施しました。同社が開発した心不全・不整脈AIは医療の専門家とIT領域のスペシャリストの知見を融合させた高度な解析技術がコアとなっており、高く評価されています。
産学・官民を超えたプロジェクトとして注目されており、医療業界に変革を起こすのではないかと期待されています。
Co-Growth株式会社
事業内容
営業育成DXシステム「リフレクトル」
金額
総額7千万円
調達手段
増資
資金調達概要
Co-Growtha社は、プレシリーズAラウンドで7千万円の資金調達を実施しました。同社は。育成DXシステム「リフレクトル」を提供しています。
リフレクトルは営業力の向上を目的に利用できるツールで動画でフィードバックを行うクラウド・トレーニング・システムとなっています。接客時の動画に複数人が任意でコメントすることができます。そしてそれらを、整理し体系的に組み立てることができます。
今回調達した資金は、組織体制の強化や、マーケティング・プロモーションなどに使用するとのことです。
アシオット株式会社
事業内容
AIoT技術を通じてメーターの自動検針を実現
金額
約1.8億円
調達手段
第三者割当増資
資金調達概要
アシオット社は、プレシリーズAラウンドで1.8億円の資金調達を実施しました。
アシオット社が提供するメータ検針DX化サービス「A Smart」は「アタッチメント方式」と「エッジAI」という特徴があります。今あるメータにA Smartデバイスを設置することで、クラウドと接続し、データを検針データのダッシュボード上でリアルタイムで閲覧することができます。
取り付けのための工事が不要でコストも低く、エッジAI技術によって、デバイス側で取得データを処理し、クラウドに送信できるため通信量を低減し消費電力を削減にもなります。
今回調達した資金は、「お客様のユーザビリティ改善やさらなる機能開発に取り組んでまいります。」とのことです。
株式会社ソレクティブ
事業内容
人材サービス、バックオフィスツールを展開
金額
3.1億円
調達手段
第三者割当増資
資金調達概要
ソレクティブ社は、プレシリーズAラウンドで3.1億円の資金調達を実施しました。同社は、完全審査制フリーランスプラットフォーム「Sollectiv」や、フリーランス向けバックオフィスツール「契約ラク」を運営しています。
フリーランスは、業務の他にも個人で契約書・請求書の発行・管理などの煩雑な作業に個人で対応する必要があります。また、取り引きとのトラブルを経験することもあります。企業側の煩雑な契約業務が課題となっています。
そこで、ソレクティブ社はフリーランスとのマッチングから全ての業務を一元管理できるALL-in-oneプラットフォームの構築を目指しています。
今回の調達した資金については「プロダクト開発および採用・組織体制の強化を行います。」としています。
株式会社Kiva
事業内容
ECサイトに最短即日で延長保証を提供するサービス「proteger(プロテジャー)」を提供
金額
4.5億円
調達手段
増資
資金調達概要
Kiva社は、シリーズAで4.5億円の資金調達を実施しました。
同社が提供する延長保証サービス「proteger」はECサイト向けのサービスとなっており、ECサイト事業者のCVRの向上や新規獲得に貢献しています。
ECサイトでの購入によるトラブルを心配する人も多く、購入までの障壁が高くなっています。そこで、延長保証に加入しておくことで、商品が破損してしまっても交換・修理をすることができるため、安心して買い物をすることができます。protegerは顧客体験を向上させる施策の一つとして注目されています。
今回調達した資金については、「人材採用の強化及び積極的なプロダクト開発に邁進してまいります。」としています。
イニシャル・ポイント株式会社
事業内容
検疫型多要素認証サービスを提供
金額
1.2億円
調達手段
第三者割当増資
資金調達概要
イニシャルポイント社は、プレシリーズAラウンドで、1.2億円の資金調達を実施しました。
イニシャルポイント社は、不正アクセスを防ぐシステムを提供しています。
インターネットを経由する際に、多要素認証サーバー群を通すことで、PC認証や生体認証を行い、安全に利用することができます。
今回調達した資金については、「企業のみならず中小企業でも問題となっているインターネットVPN接続の脆弱性対応を行なっていきます。またスピーディーに企業の安全と利益を守る取り組みを進めて参ります。」(一部抜粋)としています。
株式会社あるやうむ
事業内容
NFT事業
金額
4,000万円
調達手段
増資
資金調達概要
あるやうむ社は今回プレシリーズAラウンドにて4,000万円の資金を調達したことを発表しました。同社はWEB3.0領域でNFTによる地方創生を促進しており、観光DXに力を入れている企業です。ふるさと納税NFT事業、観光NFT事業を展開しており、2022年12月17日時点で8つの自治体と連携しています。ふるさと納税返礼品については、リリースしてから3分ほどで全ての返礼品に対して寄付が集まるなど注目を集めています。2023年度内には100自治体との連携を目標にし、既存事業のその先の新規ソリューションの提供を目指しています。
日本のweb3産業は発展途上ですが、同社は人口減やコロナ化による税収減に苦しむ地方自治体に対して新しい形のソリューションを提供しており、今後も目を離せません。
ローカスブルー株式会社
事業内容
3D点群データのオンライン解析プラットフォーム
金額
4億円
調達手段
第三者割当増資
融資
資金調達概要
ローカスブルー株式会社は今回プレシリーズAラウンドにて4億円の資金調達を実施しました。同社が手がける3D点群のオンライン解析サービスは、ドローンやレーザースキャナー、iPhoneにより取得したデータなどに利用できます。
このサービスは主に建設業界で利用されています。建設業界の事業者数はおよそ47万人、市場規模は約60兆円にも上ります。しかしながら、従事者の高齢化に伴い労働人口が不足しており、業界全体として生産性を向上させる必要があります。現在ではICTを建設業界に取り入れる動きもあり、同社のサービスもその一環として用いられています。同サービスの特徴としては独自の真相学習による自動分類や、複数現場のデータを複数ユーザーで同時編集可能な点が挙げられます。
株式会社株式会社Pictoria
事業内容
AI技術によるVTuberの育成・配信活動
金額
2.2億円
調達手段
増資
資金調達概要
Pictoria社は今回、シリーズAラウンドにて合計2.2億円の資金調達を実施したことを発表しました。同社はAI技術を用いてVTuberを完全無人で育成・配信活動を行うプロジェクトを2年以上に渡り運営しています。VTuber市場は現在急成長を遂げている市場の一つです。
バーチャルライバーグループを運営する大手事務所ANYCOLORは時価総額が2,000億円を超えています。同社は今回の資金調達で得た資金を用いて、これまで培ってきた技術やノウハウをNFT事業に生かすことを発表しています。このプロジェクトはすでに支持されており、日本1位の流通量を記録しています。AI VTuberとWeb3という最先端で発展途上の市場の融合に期待が膨らみます。
株式会社Acompany
事業内容
プライバシーテック
金額
6.4億円
調達手段
第三者割当増資
融資
資金調達概要
Acompany社は今回シリーズAラウンドにて6.4億円の資金を調達したことを発表しました。同社はプライバシーに関する技術と法律双方に強みを持つ企業です。
プライバシーテック市場はIT企業を中心に緊急性の高く重要度の高いニーズがあるため急拡大しています。パーソナルデータの取り扱いに関する法規制により個人情報保護やデータセキュリティなどの、プライバシー保護の脆弱性が問題視されています。そこで重宝されるのが法律に準拠した技術「プライバシーテック」です。
プライバシーテックの市場規模は2021年に3,000億円を突破、2029年には3,5兆円に成長すると予測されています。同社と同市場が今後も法改正等の課題を乗り越えていけるのかが成長の鍵になりそうです。
まとめ
いかがだったでしょうか。今回は、「12月の資金調達動向特別編〜シリーズA・プレシリーズA〜」についてまとめました。
シリーズA・プレシリーズAで調達を実施した企業の業界は様々でした。SaaSツールやプラットフォームのサービスや、医療分野(心不全・不整脈AI)、WEB3領域、プライバシーテックなど2022年の初期~中頃から注目され出した分野の企業がシリーズA・プレシリーズAで資金調達を実施している傾向です!ご紹介した企業の今後に目が離せません!
最後に
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