11日目:論文読み雑記
こんにちは。午後も頑張りましょう。
Association of Fusobacterium nucleatum in human saliva with periodontal status and composition of the salivary microbiome including periodontopathogens
研究内容
唾液中のFnの存在量に基づいて、歯周病のステイタスや他菌種の存在(red complex)との相関関係を調べた。Fnの存在量に比例して唾液中のマイクロバイオームは複雑になる。V3-V4 region of 16S rRNA使用
Fnabundanceが高いほどα-diversityが高くなった。そしてα-diversityが高い人は歯周病患者であることが多かった。
β-diversityはFn存在量が多いほど高くなったため、Fnが唾液マイクロバイオームの多様性に関与していることが示唆される。Fnは他菌種の接着とコアグリゲーションを促進することがわかっている。
FnのFap2/FomAがred-complexに影響を与えていることがわかっている。
TdとTfはグリコプロテインを発現させFnとコアグリゲートする。
Fnと他の歯周病病原菌間の評価は将来の研究である。
今回の研究は種レベルの解析であったがCrisper-cas領域を使用してstrainレベルでの解析ができるとの報告があるのでこれとリアルタイムで今後研究していくらしい。
新規性・進捗性
オーラルマイクロバイオームのコンポジションに関与する微生物を特定することは歯周病予防には大事だが、いまだにクリアになっていない。(Fnとred-complexのabundanceがペリオに関連しているという報告はある。)
この論文はFnのabundanceが唾液マイクロバイオームに影響していることを指摘した最初の論文である。
また、この論文はFnとFfsppの相関を最初に報告した論文である。
気になったこと
・Microbiology spectrumはレビュー論文主体のジャーナル。
・α- and β-diversityとは?以下の記事を参照にするといい
・red-complexはco-aggregationを特徴とする?Fnはred-complexたちとco-aggregationする。
・散布図、単回帰、相関解析の使い分けがよくわかっていない。
・Ffはvincentiiとのみ相関している?
今日はこんなところで。
調べ方次第で色々出てくる。今はコアグリゲーションに興味あり。
ただ、だからなんやねんという話になるかも。