4日目

昨日はダウンロードしたデータのチェックで手こずった。
どうでもいいことですが、パソコン音痴なもので、、、
md5sumでチェックするのは.md5ファイルなのね、、、
ずっとデータ本体をチェックしようとしていて何も進まなかった、、、

気を取り直して今日の論文です。
目新しさはいらない。伝わるように丁寧に書くように。


タイトル


Selenomonas sputigena acts as a pathobiont mediating spatial structure and biofilm virulence in early childhood caries

研究内容


ヒトのコミュニティを対象とした細菌種及び機能面から見たバイオフィルムにおける細菌間インターラクションを根拠とする。Scardovia wiggsiae やmitisグループのstreptococci であるStreptococcus gordonii や Streptococcus oralisなどはmutansと関係していることが報告されているがその他の菌についてはよく知られていない。臨床サンプルを統計解析したものと(NGS)と病原関連の細菌種とその相互作用を研究するためのin vitro及びin vivo研究を多様で、発見-根拠パイプラインにとして統合した。
(臨床的疫学研究と情報学・in vitro研究・in vivo研究をパイプすることにより新たな病原菌候補の特定と特徴づけられていなかった細菌の口腔バイオフィルムの悪性化への洞察を得た。)
Selenomonas sputigenaはグラム陰性偏性嫌気性運動性菌で歯肉縁下のニッチにいると言われていたが、縁上プラークにてEPSに捕捉され増殖し、バイオフィルムの空間的成長およびビルレンスの増加に関与していたことがわかった。マウスモデルより本菌単体ではう蝕を誘発しなかったが、S.mutansとの感染によりう蝕誘発性が増悪した。

S.sputigenaの鞭毛のo抗原にはfucoseが結合することが知られている。もしかしたらS.mutansの産生するGtfがfucoseも分解し、その場でEPSを産生している可能性がある。(そしてそのEPSによりS.sputigenaの運動性は奪われる。)

新規性・進捗性


これまで歯周病や根尖病巣に関与していると考えられてきたグラム陰性偏性嫌気性運動性菌であるS.sputigenaがS.mutansと協調し、バイオフィルムを成長させ、そのビルレンスを増悪させる、つまりpHを低下させる、ことによりう蝕の形成に関与していることを発見した。

気になったこと


・multi speciesのバイオフィルム形成の際に、どのようにして菌の割合を決定したか。
・バイオフィルムのバイオボリュームの定量はサンプルサイズ3になっているがこれはどう捉えれば良いのか?(通常の視野角で撮影する場合はランダムで10点ほど撮影する。サンダーバード?のように全部の面を撮影できるものであればウェルを3つ良いすれば大丈夫?そもそもアパタイト上の撮影とはどのようにするのか?)
・なぜ菌数の単位をcfu/mlにしているのか。
・BHIでそれほどよく菌が増殖するのか(栄養源が限られているほどバイオフィルムはよく形成される?)
・young childrenであること(感染時期の重要性)、clinicalな状態を想定した実験であることを何度も言及している。
・Discussionではまず研究全体の総括を述べ、個別の実験で何が重要で何がわかったかを書く。そしてlimitationをかき最後再び総括。
・嫌気性菌とS. mutansの共培養でバイオフィルム形成を見ているが、S. mutansのゲノムに組み込まれたGFPは好気環境でしか光らない?

追記:今日は初診の人が急に来たから読む時間があまり取れなかった。。。
来週からも継続できるように頑張ろう

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