9日目:論文読み雑記

しばらくぶりの投稿。
とりあえず今年の検診等は終わったので腰を据えて論文を読み時期かな?

初めてのレビュー論文だがどうまとめるのが正解か?
レビューだからすでにまとまっているし・・・
とりあえず目次ごとに気になった点をまとめるか。


Microbial production of vitamin B12: a review and future perspectives



Background


・コバラミン合成経路には好気的な経路と嫌気的な経路の二種類、さらにサルベージする経路がある。
・ポルフィリン合成経路の最初は5-アミノレブリン酸(dALA)からはじまる。
・E. coliはALAをC4およびC5パスウェイにて合成、またサルベージ経路があり、大きいスケールのビタミンB12の合成のために研究されている。

備考:
・リボスイッチはmRNAに組み込まれた調節要素。この場合コバラミンの濃度を一定に保つために使用される。

Cobalamin biosynthetic pathway


De novo pathway

Huan Fang et al. Microbial Cell Factories(2017)

・好気パスウェイと嫌気パスウェイではコバルトキレート化の様式と酸素要求性が異なる。
・ALAはC4およびC5パスウェイから合成されるが、C4パスウェイではグリシンとサクシニルCoAから合成される。C5パスウェイではグルタミン酸から三つの酵素反応を経て合成される。
・CysGはシロヘム合成とコバラミン合成でシェアされている。CysGはN末端に脱水素酵素と鉄付加酵素活性を持ち、C末端にウロポルフィリノーゲン3メチルトランスフェラーゼ活性を持つ。
・PduXはL -threonineをコエンザイムB12に変換するがサルベージ経路には関係していない。
・Lーthreonineから(R)-1-amino-2-propanol O-2-phosphateが合成されるが、これはcorrinoid ringに直接結合しているようである。
・最後の方はよくわからない。難しい。

参考:
・chelation…キレート化
・F.fにサルベージパスウェイはアノテーションされていない。
(BtuF: K06858, BtuC: K06073, BtuD: K06074, BtuB: K16092)

Salvage pathway


・サルベージパスウェイはATP-binding cassette (ABC) transportにより環境中のコリノイドを取り込む、エネルギー効率のいい方法である。

Metabolic regulation of cobalamin synthesis


The relationship between cobalamin, heme, and chlorophyll

・cobalamin, heme, そして bacteriochlorophyllはALAからuroporphyrinogen3まで同じ生合成経路を共有している。これらのテトラコリノイド化合物は競合しているのではなく、複雑な独立および相互的な関係を共有している。
・この辺の反応は非常に複雑な関係をしており、転写レベルでも見られる。例えばコバラミンはAerR-CrtJ regulatory pairを経由してbacteriochlorophyllの合成に参加する。CrtJは好気環境でbacteriochlorophyllを抑制する責任遺伝子である一方で、AerRはCrtJのアンチレセプターとして働く。
・他にもPpsRとhemeとかも関係あるらしく、非常に複雑らしい。

Regulation of the key enzyme S-Adenosyl-l-methionine: uroporphyrinogen III methyltransferase (SUMT)

・パスウェイの分岐点に位置する酵素のフィードバックを阻害することは、細菌が代謝を制御する時によく使われる手法である。
・多くの細菌でSUMTはコバラミンの制御に使われる。P. denitrificansではuroporphyrinogen IIIの濃度が2µMを超えると基質の阻害が行われる。Bacillus megateriumではuroporphyrinogenが0.5µM、P. denitrificansでは0.2µMで制御がかかることが知られている。
・幸運なことに? uroporphyrinogen IIIメチルトランスフェラーゼは限られた基質阻害しか見せません。

Cobalamin riboswitches

・コバラミンの生合成はmRNAに存在するリボスイッチによって制御されている。
・リボスイッチには二種類あり、一つは進化過程で高度に保存されてきたアプタマー(特定の物質に結合する)、もう一つはRNA構造のドメインハーネスアロステリック構造変化(アプタマーとリガンドの複合体によって起きる)である。
・hydroxocobalaminはSD配列を隔離させ、翻訳レベルでの制御を行っている。

Synthetic biology to improve cobalamin production


Metabolic engineering for cobalamin production


Other strategies to improve cobalamin production


あまり興味ないので今回はパス。
時間あれば読む(おそらく読まないだろう)


気になったこと


・サルベージパスウェイではadenosylcobinamideが取り込まれているがそれ以外の経路はないのか?
(FfではVitaminB12に関するABCトランスポーターがアノテーションされていない。)
・L-スレオニンを取り込む?合成経路についてもっと詳しく知りたい。おそらくここら辺のパスウェイがアップレギュレートされている。
・Fnでは中間代謝(aerobic pathwayとanaerobic pathway)がアップレギュレーションしている。これはどう解釈するのが良いか?やはりこの経路の中間代謝物質を取り込んでいる?

やはりレビュー論文は訳しているだけみたいになってしまう。
自分なりにまとめて読みやすいようにアウトプットしなければならない

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