10日目:論文読み雑記

最近はKEGGのパスウェイと睨めっこしている時間が長い。もう少しで繋がってきそうな感じがするが気のせいか?


タイトル


Levels of Candidate Periodontal Pathogens in Subgingival Biofilm

研究内容


今まで歯周病との関連が明らかにされているのはPg、Tf、Aaの3菌種のみであったが、Abusleme et al. (2013)Griffen et al. (2012)の研究により培養できない菌の歯周病への関与が示唆されている。
(もっといっぱいあった:(Paster et al. 2001; Kumar et al. 2005; Ledder et al. 2007; Faveri et al. 2008; Griffen et al. 2012; Abusleme et al. 2013)これらは結局Pérez-Chaparro et al. (2014)にまとめられている)
最近出たPérez-Chaparro et al. (2014)のシステマティックレビューでは17の菌種が歯周病病原菌の候補として挙げられているので、これらの最近レベルを歯周病患者で調べる。
今回の研究では未培養および未知の菌種/系統候補が発見された。(Bacteroidales sp. HOT 274 (P < 0.002), TM7 sp. HOT 356 (P < 0.0001), Desulfobulbus sp. HOT 041, Fretibacterium sp. HOT 360, and Fretibacterium sp. HOT 362)
培養可能な菌ではS. sputigena, F. alocis, F. fastidiosumの3菌種が関連性が示唆された。
これらの菌種よりもPgとTfの存在量および有病率が高かったのは過去の研究結果と一致している。
F. alocis, Fretibacterium sp. HOT 360, Desulfobulbus sp. HOT 041, S. sputigena, as well as T. forsythia and P. gingivalisこれらの菌種の存在量は"dose dependence"である。つまり歯周病患者の深いポケット、歯周病患者の浅いポケット、健康な人の順に存在量が多くなっている。

新規性・進捗性


慢性歯周炎患者、侵襲性歯周炎患者、健常者ポケットより縁下バイオフィルムを採取し、新たに5菌種/系統の歯周病原因菌候補を同定した。

気になったこと


・F.alocisが最初に大事と言い始めたのはGriffenこの人っぽい。
・F.fastidiosumよりFretibacterium sp. HOT 360の方が歯周病により重要っぽい?
・Tdに関して言及していないのはなぜ?うまく検出できなかった?
・10⁻² pMは細菌の濃度の単位:ピコモル。つまりabundanceを示している。


Tukeyの検定をおこなっているので数値の右についている小さいA,B,Cは有意差の有無を表している。FfはGAgPとGChPの間に有意差なし。


こっちはコロニー形成部位の数。患者1人に対して9点サンプルを採取しているので、それぞれの区分で270の採取ポイントがあるはず。これをprevalanceとして考えても良いのか?Ffは健康な人からもまあまあ見つかるなあという印象。


もう少しprevalanceに関する文献を読みたいところ。
”fretibacterium prevalence”で検索するとなんかいい感じの文献に出会えるような気がする。

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