マンガドリーム③生成AIとマンガ
はじめまして。こんにちは。
秋空が広がりはじめてきた今日この頃、コーヒーやマンガや音楽やキウイに癒されながら、マンガドリームを夢見ているGプレッソです。
今回、マンガドリーム第3回におきましては、『生成AIとマンガ』と題しまして、AIとマンガとの関係を軸にライトに綴ってみたいと思います。
昨年(2022年)より突如始まった感がある『生成AIブーム』の中で、果たして『マンガ』への活用はどのような可能性があり得るのか?現時点(2023年9月時点)で生成AI未体験のワタシ※ですが、自身なりに探ってまとめてみようと思います。
※本記事末尾に補足メモ
まずは、1コマ漫画のマイドリームワールドから始めさせて下さい。
1コママンガ
マイドリームワールド
今回の夢は、本年6月に見た夢です。
ワタシは夢の中で、MLB野球選手の大谷翔平選手とキャッチボールをしていたのでした。夢の中とはいえ、豪速球感がリアルに感じられ、びくびくしながらの捕球でした。実際にボールを受けたビリビリも感じていました。かつてその昔「野球」を多少経験したことがあることと、大谷選手が連日アメリカの地で活躍をしている話題がオーバーラップしたのでしょうか?とても夢のある貴重なドリームでした。
目次
①生成AIとは?
②マンガと生成AI
③マンガAIの誕生
④AI進化は止まらない?
⑤AIを使うべきタイミング
連載ゴキブリマンガ
『ボクはディオゲネス』第126話
次回予告
①生成AIとは?
さて、『AI』と聞けば、ワタシの頭に真っ先に思い浮かぶのは、思春期の頃夢中になったメガヒットコンテンツ「ドラゴンクエストⅣ導かれし者たち」のAIによる自動戦闘です。また、SF映画の「A.I.」(2001年)や「アイ,ロボット」近年では「エクス・マキナ」などが印象に残っています。もちろん、手塚治虫先生の「鉄腕アトム」は鉄板です。および「TEZUKA2020」プロジェクトの「ぱいどん」も興味深い研究でわくわくでした。
そんなコンテンツの中で印象深かった「AI」が、研究が進み技術が発展・進化した成果として「生成AI」なるワードが2022年より一般の世界に現れてきました。
果たして「生成AI」とはどんなものなのか?
ごく簡易ですが、まとめておきたいと思います。
生成AI(ジェネレーティブAI)
生成:モノができること。モノを作り出すこと。モノを新たに作り出すこと。
AI(人工知能):人間の知的活動をコンピューターで模倣して作成したもの。人間の知的活動をコンピュータープログラムとして再現すること。
○さまざまなコンテンツを作成してくれるAI
○文章/画像/音声・音響/コード・プログラム/動画etcの生成
○膨大な情報を学習し、一定の類推を行いアウトプットしてくれるAI
○入力されたデータから自己学習を繰り返し成長してゆくシステム
生成AIとは、一言で表してみれば、その名の通り「モノを(新たに)作り出すAI」のことを指すようです。
※ここでいう「モノ」とは何か?ーという問題ですが、深い洞察が必要になりそうなので今回はスルーさせてください。
マテリアル・フィジカル(現実世界でのリアルな物質)なものを、直接に作り出すというわけではない、という基本のみ留意していたいと思います。
②マンガと生成AI
さて、様々なジャンルのいろいろなコンテンツを作成してくれる(あるいはコンテンツ作成を補助してくれる)「生成AI」ですが、こと『マンガ』に関しては、どのような役割を担ってくれる可能性があるのでしょうか?
生成AI未体験のワタシですが、来るべき「使用」のタイミングが訪れた際のシミュレーションをしておこうと思います。
果たして、『マンガ製作』において生成AIを活用して具体的に何ができ(得)るのでしょうか。
マンガ作成に関わる生成AIは、主に2つになるのだと思えます。
ここでは、マンガ制作の基本をABCDの4つに大きく分けてみた場合を想定してみようと思います。
A アイデア出し(マンガの種)
B お話作り(ストーリー)
C キャラクター造形(絵的な)
D コマに当てはまる絵(画像)
その場合活用できる生成AIは、以下のようになるでしょうか。
AとB⇨文章生成対話型AI
(ChatGPTなどのAIチャットボット )
CとD⇨画像生成AI
(ステーブルディフュージョン、ミッドジャーニーなど)
以下、文章生成AI(AIチャットボット)と画像生成AIについてライトにまとめておこうと思います。
※現時点でもテキストコンテンツ及び画像生成のどちらとも可能なAIサービスがありますが、機能的な意味で分けて考えてみています。
文章生成AI
(AIチャットボット)
昨年よりチャットGPTをはじめ、さまざまな対話型文章生成AIサービスが登場してきました。
あまりにも豊富な知識量を有するAIチャットボットに、質問したり、共に対話を重ねていったりする中で、ある程度の質の高い返答・応答が期待できるようになった現在(2023年9月時点)。
これは、果たしてマンガ製作において、どのような可能性を開くものなのでしょうか?
パッと思いつく具体的なものを並べてみたいと思います。
・アイデア出し
・物語やストーリーの展開
・プロット(筋書)構築
・脚本(シナリオ・台本)製作
etc,etc.
これは、かつて、人が複数人集まって行われたブレインストーミング(集団発想法)的な方法が、独りでコンピューター相手にいくらでもでき得る、という時代が始まったということなのでしょう。
個人製作に意欲のあるクリエイターにとっては、一体全体なんという福音なのでしょうか・・。
画像生成AI
2022年の夏頃より、本格的に、画像生成AIというツールが世に出て来ました。『言葉(プロンプト/呪文)を入力するだけで質の高い絵が出来上がる』という、夢のような時代の幕開けです。
言葉(テキスト)以外にも、入力画像(写真やスケッチetc)や棒人形的な3Dデータなどから、絵を作成してくれる様々な画像生成AIツール・サービスがあるようです。
実際画像生成AIを活用してみるとすれば、その際気になるのは、以下のような項目です。
・何を元にして作成できるのか?(機能面)
・品質は高品質(高精度)か?
・狙い通りの画像を作れるのか?
・生成する速度は速いのか?
・生成画像のサイズ調整はできるのか?
・特定の表現に特化したものがあるのか?
・気軽、お手軽に使えるサービスか?
(無料版ー有料版にかかわらず使い勝手がいいか)
・生成画像の二次利用などの範囲はどうなっているか?
・そのサービスの画像生成AIのデータセットの由来はどのようなものか?ーなどなど、気になる点は以上のような感じです。
日進月歩以上に、秒進分歩で進化しているかのように見えるコンピューターの世界なので、少しすればまた、あっと驚くツールが現れてびっくりさせてくれるのかもしれません。
③マンガAIの誕生
-マンガ特化型生成AI-
マンガ製作の全体像を大雑把に分けて考えてみれば、例えば以下のように分けられるでしょうか。
○アイデア
○キャラクター
○物語づくり
○脚本ストーリー(セリフ台本)
○絵(描画)
○コマ割り
○ページ構成(モンタージュやコラージュ含め)
○コマ配置
○セリフ配置・バルーンワーク
○トーンワーク・カラーリング
etc,etc.
上記までに綴ってきた『文章生成AI(対話型AIチャットボット)』『画像生成AI』と「マンガ制作ソフト」を組み合わせれば、『マンガAI』の誕生となりそうです。
昨年には、画像生成AIで描かれたフルカラーコミック「サイバーパンク桃太郎」(Rootportさん)や、最近では、AIスタートアップ創業者・SF作家の安野貴博さんが「マンガ(絵)を描いたことが(あまり)ないヒトでも画像生成AIなどのツールを使用してマンガがお手軽に(?)作れること」を、実際「16ページマンガを1週間程で作成」したことを例にとって作業工程などを説明している動画(YouTube ABEMAニュース)が印象に残りました。
これまでも、マンガ作成ツールとして「クリップスタジオ」「コミPo!」や「ワールドメーカー」など、すごく便利なツールが開発・リリースされてきました。
ワタシはやはり未体験なのですが、「すべての人にマンガ表現を」(コミPo!)とか、「新しい物語世界がここから生まれて欲しい」(WorldMaker)など、コンセプトも明確で、絵がうまく描けなくとも想像力を素に「マンガ表現」を可能にする素晴らしいツールだなと思えます。
このような 流れを継いで「生成AI」が組合わさっていくならば、更なる画期的なマンガ支援製作ツールも誕生していくのでしょう。
もしかするとヒトが描画的にいっさい手を動かすことなく、構想やアイデアや願望を打ち込む(あるいは音声で話す)だけで、『マンガ』が完成してしまうことになってしまうのでしょうか。
マンガAIの機能の具体例
『マンガAI』が進化していけば、例えば、シナリオ(脚本)を入力すると、
・コマ割りパターンの提示
・バルーンのサイズや形状や配置の提示
・ページ構成案の提示
・やがてネームも一望提示してくれたりetcetc,様々なバラエティーに富んだ提案をしてくれるようになってゆくのでしょう。
更には、言葉の壁を超えるべく、マンガ特化型生成AIにおいて、ページ単位などでの多言語自動翻訳技術が進展し、リアルタイム翻訳技術が確立され、漫画のセリフに反映・実装されるとするなら、もう言語の壁はなくなって、世界中のどの地域の作家のマンガ作品であれ、翻訳などのタイムラグなく世界同時タイムで、誰しもが楽しめる(楽しめ得る)ことになります。
そんなアメージングな時代の到来は間もなくなのでしょうか?
さて、ここまでくると、マンガ製作においてヒトがすべき役割とは、どのようなものになってゆくのでしょうか?
ワタシはズバリ、『AIへのお茶くみ』にベットしておきたいと思います・・。
④AI進化は止まらない?
たとえば「画像生成AI」の仕組みを、より噛み砕いて解釈してみれば、
①いつか誰かが描いた(撮った/作った含め)絵画や画像を学習させて、何十~何百億~もの画像とテキストのペアを含めたデータセット‐が作られる。
その膨大なアーカイブ(貯蔵庫)が『元(もと)』となる。
②画像生成AIは、この膨大なデータセットを組み合わせて、ヒトの指示のもと、新たなイメージ(絵・画像)を生成している。
③生み出された新たなイメージ(AI生成物/AI生成コンテンツ)が、また新たにデータセットに組み込まれてゆく。
④こうして、このサイクルが延々と繰り返され、ほぼ無限に高性能・高品質になってゆく・・・ーといった感じでしょうか。
(解釈が間違っていたらすみません・・。)
現在進行形で『AI』は淡々と進化し続け、動画生成AIも話題に上がるようになっています。
ネクストには、様々な種類のデータを組合わせ、関連付けて学習し処理できるAIモデル『マルチモーダルAI』が控えているようです。
現時点の画像生成AIでも「テキスト」「画像」などマルチに組み合わさっていますが、さらに「数値」や「音声」や「動画」などのデータを重ねて入力し、超高度に解釈できるAIが現れてくるということです。
これは、もうすでに時間の問題なのでしょうか?
自律性マルチモーダル汎用人工知能とロボティクス(ロボット工学)が高度に結び付く未来、いよいよアトムやドラえもん的な超高性能ロボットが現実に現れてくるのでしょう。
いずれにしろ、あっと言う間に訪れた新時代は『AIがふつうのインフラになる』時代のようです。
『クリエイティブ』の定義を根こそぎ変えてしまうような状況が訪れているのでしょうか?このテクノロジーが社会や世界にどのようなインパクト・レボリューションを起こし得るのか、引き続きアンテナを張っていきたいと思います。
⑤AIを使うタイミング
生成AIに関して綴ってきました本記事の最後に、生成AI使用のメリットとデメリットに関して表層だけでもさらっておきたいと思います。
「生成AIを人間が使用すること」のメリットは『生産性の向上』を筆頭に、効率性や出来栄えのアップなど恩恵は数々ありそうです。
それに比して、デメリットは『使用することのリスク』が懸念材料です。具体的には、著作権への抵触(意図・不意図問わず)やフェイク利用等含めたモラルハザードなどでしょうか。
メリットと共に、リスクが多様に考えられ、個人的にはイージーな心持ちでは踏み出しづらい点が気にかかっています。様々な意見・見解があることは当為として、「AI使用の著作物」の立ち位置やルールなども、何となく曖昧なままで使用することには、ちょっと二の足を踏んでしまいます。
そのことは、改めてマンガドリーム⑤AI時代のクリエイトと著作権(仮題)にて綴ってみようと思います。
現時点では、生成AIを活用するならば、自らのコンテンツ(のみ)を使用しながら、イメージを募る相方のような役割で使用してみたいな、と構想しています。
現時点(2023年9月)では、自らのクリエイションにただちに生成AIを積極的に使用することはまだ時期尚早なのだな、とも思えています。-今やらなきゃいつやるの?という話にもなるのかもしれませんが-、
一方で、自らのコンテンツの方向性がきっかりと決まったあかつきには、喜び勇んで「AI」をパートナーとして駆使できる日も訪れる予感がしています。
今回、生成AIの記事を綴る上で、幾つかの参考図書を興味深く読み込みましたが、俄然、やがて生成AIを正当に使いながらマンガ製作のパートナーとして楽しんでみたい、という思いが芽生え募ってもきました。
『AIがふつうのインフラになる』新時代に、AIフロンティアの波に乗ってみたいな、とも思えました。
そして、その波に乗ってみるためにも、改めてともかくも、Gマンガの一つ『ボクはディオゲネス』555話と、読み切り投稿作品を描き上げることを進めていきたいと思います。
本日は訪れていただきありがとうございました。
以下は連載Gマンガ『ボクはディオゲネス』です。☟
○連載ゴキブリマンガ
『ボクはディオゲネス』
第126話 なげばいい。
御覧いただきましてありがとうございました!
次回予告
次回第4回マンガドリームにおきましては『マンガの世界-海外マンガ-』(仮題)と題しまして、全世界的に『マンガ』とはどのようなコンテンツとしてあるのか、に関してライトに綴ってみようと思います。興味のまま学びつつという感じですので、気軽にトライしてみようと思います。テーマにご興味をお持ちいただけましたら、ぜひお時間のある時にでも訪れて頂ければと思います。よろしくお願いします。
著者紹介
2023年夏以降の目標としましては、大きく3つ掲げています。
○「ボクはディオゲネス」を電子書籍として5冊完成させていく
○Gデザインオリジナルグッズを作成し販売していく
○読み切りマンガ1作を完成させて『○○賞』に応募して大きな賞を目指す。
ともかくも、まずは、大きな目標『マンガドリーム』の個人的プロジェクトに着手でき得るかどうか、その挑戦権を賭けて(自分とのと闘いの中でですが)『読み切りマンガの制作』に突入していきたいと考えています。
note記事のおしらせ
2023年9月時点でnote記事に以下のラインナップをアップしております。何か引っかかるタイトルがございましたら、ぜひ訪れて頂ければと思います。
電子書籍の宣伝☟
↓アマゾンキンドルにて電子書籍発売中です。
キンドルアンリミテッドでも読めますので、もしご興味頂ければぜひ一読していただければと思います。
本日は訪れていただきましてありがとうございました。
またの機会にお待ちしております!!
最新更新日 2023年9月
補足メモ
本記事の参考文献
・AIと社会 江間有沙著 技術評論社
・図解まるわかりAIのしくみ 三津村直貴著 SHOEISHA
・ChatGPT完全ガイド 普遊舎
・画像生成AIがよくわかる本
田中秀弥著 松村雄太監修 秀和システム
・テクノロジーが予測する未来 伊藤穣一 SB新書
・シン・インターネット 村井純×竹中直純著
インターナショナル新書/集英社
・超デジタル世界 西垣通著 岩波新書
・ChatGPT完全攻略
週刊ダイヤモンド2023年6月10・17合併特大号
・ChatGPT 破壊と創造
日経ビジネス 2023年3.20
・ChatGPTの正体
ニューズウィーク日本版2023年6.6
・Web3の正体 日経ビジネス 2022年11.28
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