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全体構成を決めて、基礎作り。
みなさん、こんばんは。
Sirius(シリウス)です。
前回まで6回に渡り、プレゼンを作るうえでのベーシックなポイントをお伝えしてきました。ここからはいよいよ、そのベーシックなものを生かしつつ、実践的な部分に入っていきます。
今回は「全体構成を決めて、基礎作り」
なにごともそうですが、方向性がなければモノゴトを進めることはできず、プレゼンも全体構成をまったく決めずに「とりあえず作り始めよう」と作り始めてしまうと、訴求点がぼやけて伝えたいことが伝わらなくなったり、やたらスライドの枚数が多いプレゼンが出来上がって無駄な作業が増えるだけになったりします。
パートは主に5つ
さて、全体構成を考えるベースとなるのが、以下のフロー図(始めから終わりまでの流れ)です。バートとしては主に5つに分かれます。
それぞれのサンプルは、この回のいちばん最後に載せてあります。
① オープニング
文字通り、プレゼンの開始を表すスライド。
一般的には「表紙」になるようなものですね。通常はスライド1枚。
②自己紹介
前に出て話すときに恥ずかしいと思うのか、さらっと名前だけを名乗って自己紹介をするスピーカーを見ることも多いのですが、テレビの出演者に名前のテロップが出るように、スライドに大きく名前を出すほうが、リスナーも誰の話を聞くのかが分かること、そして、役職から「こういうバックグラウンドを持つ人なんだろうな」と想像ができ、安心感を持って聞くことができるので非常に有用です。通常はスライド1枚。
③全体のもくじ
人は誰でも、何についてでも、自分が真剣に向き合うことについて”先の展開が見えない“と不安になります。そして例えば、大学の講義1コマが90分あって講義は始まり、リスナー自身が関心を持てないような話ばかりになると集中力が切れて話が入ってこなくなり、内容が伝わらない原因になります。
全体のもくじ、または、プレゼンの要点を最初に伝え、可能であれば「○○分しゃべりますよ」と伝えると、終わりが分かるため「そこまで集中して聞けばいいんだ」というように意識が向き、プレゼンの最後まで聞いてもらいやすくなります。
時間を伝えるほうがよいのは、先ほどの講義時間の例でいえば、ゲストの講師が来て話すような場合、一般的には質疑応答があるので、長くても60~70分が講義/プレゼンの時間ですが、所要時間の振りがないと、リスナーはそのコマいっぱい、つまり90分まるまる話を聞くような気になってしまい、途中で飽きたり集中力が途切れたりしがちになるため、そうしたことの「予防」につながるためです。これも、通常はスライド1枚。
④本編
全体の流れを伝えたあと、いよいよ本編にはいります。
当然、このパートが内容がしっかりとリスナーに伝わるかどうかのポイントになり、枚数を絞って的確に伝えていく必要があるため、次回以降さらに踏み込んでポイントをお伝えしていきます。スライドの枚数も内容と時間、スピーカーのやりやすさによって変わるので、次回以降にお伝えします。
⑤クロージング
本編の内容が終わると、クロージングをして終了。そのまま、質疑応答に移ることも多くあります。一般的には『今日のまとめ』的なスライドを用意し「いかがでしたか?」という振りをするプレゼンをよく目にしますが、Siriusとしてはあまりオススメしない流れです。
それは、リスナーが理解しているプレゼン内容と『まとめ』で記載されている内容に差があったときに、リスナーに「あれ?あそこはこういう理解じゃダメだったのかな?」と混乱を招き、モヤモヤした気持ちを抱えたままプレゼン全体の理解度が低下する危険性があるためです。
それであれば、内容を敢えて振り返らず、どのみちスピーカーの伝えたいことが100%誤差なく伝わるプレゼンはあり得ないので、そうした差異が多少あったとしても、モヤモヤさせることなく終了するほうが得策です。
ここは、①オープニング と同じスライドを出し「主題」を再認識するヒントにするか、それに加えて企業であれば、自社のロゴをシンプルに出すスライドをおすすめします。ゆえに、スライドは1~2枚。
スライドのサンプル:
実際のプレゼン(講義)で使っているもの
ここまで説明した内容をイメージしていただきやすいように、①~⑤のスライドのサンプルです。あくまで『内容のイメージ』なので、色使いや文言、文字サイズやスライドのデザインは参考までに見てください。それらの詳しい解説と作り込みの方法は、この先の回で順番にお伝えしていきます。
このサンプルスライドは、実際に関西地区のある大学で、毎年冬に行っている外資系企業とは何か?を伝える講義で使用しているスライドを一部改変したものです。
①オープニング
プレゼンの『表紙』です。学生さんが教室に入ってくるときに出しておくと「今日はこんな話なんだ」とイメージしてもらいやすくするためシンプルなつくりです。
②自己紹介
Siriusがやるプレゼンでは、名乗りながら「Siriusです。今日は最初に55分ほどお話をして、そのあと質疑応答の時間です。」というように、自己紹介とともに時間の流れを伝えるようにしています。
③全体のもくじ
プレゼンのキーポイント=ここを中心に聞いてください!というポイントを最初に伝えると、そこを集中して聞いてもらう前振りになります。
④本編
本編のスライドの作り込みは、次回以降に詳しくお伝えします。
(イメージが先行してしまうと、このあとの展開によくない影響がでるため、このサンプルは今回は掲載しません)
⑤クロージング
上に書いたように、振り返りのスライドは用意しません。
シンプルにロゴだけのスライドを用意し、それを掲出したまま もしくは ①オープニング のスライドにもどって、そのまま質疑応答に入るようにしています。
ここまで、なんとなく全体のフローが見えてきたでしょうか。
次回 08 自分に合ったスライドの枚数は? では、④本編の枚数を何枚にすると、プレゼン本番でスムーズに進行ができ、なおかつ、リスナーにも伝わりやすいプレゼンになるのかを考えます。そしてそのあと、順にプレゼン作成の細かい点に入っていきます。