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現場のことを知っておこう。
みなさん、こんにちは。
Sirius(シリウス)です。
そろそろ図も登場させながら、目に留まりやすい記事がウケるんだろうな…と思いつつ、真新しいことを説明するので、基礎をしっかりお伝えしたいと思って文字が多めです。
プレゼンを作るとき、「よしっ!話す主題は決まっているから、どんどんスライドを作り始めよう。とりあえずひと通り作って、細かいことはあとで修正すればいいや!」という方、少なくないはず。そこまで勢いづいていなくても、とりあえず作り始めてみよう…という感じが思います。
それでもいちおうプレゼンは出来上がりますが、いくつか事前準備をしておくと、伝わり度合いも高まるだけでなく、スライド作成のプロセスもラクになります。
というわけで、今回は事前準備のひとつめ「現場のことを知っておこう。」がテーマです。
現場のこと、とは?
では「現場のこと」とは、なんでしょうか。
主に3つのポイントあります。
① リスナーには誰がいるのか
② 会場はどんなところか
③ 会場の設備と要件にはどんなものがあるのか
「えー、こんなこと気にしないといけないの?」と言われそうですが、ここを気にするかしないかで、プレゼンの伝わり度合いは大きく違います。
① リスナーに誰がいるのか
学生がゼミの同級生に,社会人が同じ部署の仕事仲間に対してプレゼンをするのであれば、いきなり本題に入っても特に問題は起きません。全員が同じバックグラウンドを持っているので、それをベースに考えるとそもそもプレゼンが伝わりやすい土台があるから。
そうではなくて、たとえば取引先に自社の紹介だったり新しいサービスやプロダクトの説明をするプレゼンテーションであれば、そう簡単ではありません。まず、相手が「いままで知らない(=ベースがない)」ことを伝えなくてはいけない点を気にする必要があります。また、普段からやりとりのある現場レベルの方がリスナーであれば敬語ガチガチで伝えるよりも多少フランクにやるほうが、スピーカーもリスナーも緊張しすぎずにプレゼンができますが、年配の役職者や相手先企業の役員が同席するような場合には丁寧な言葉遣いを心がけるだけでなく、プレゼン進行のペースをやや落として進めないと、(年齢的に)理解度が高くなく結果的に、判断権限を持つ人に伝わらなかったということになってしまいます。こういう情報を基にプレゼンの進行スピードを決めて、時間内に終わるようプレゼンを作ることになるので、どういうリスナーが参加するのかを知っておくことは大切になります。
② 会場はどんなところか
普段使っている教室や自社の会議室であれば、自分がどんな場所でプレゼンをするのかは聞くまでもなく知っています。これが相手先へ出向いたり、借りた貸会議室やホールとなると、その広さやスクリーン/モニターの位置が分からず、いざ当日になって会場入りしてみたら、スクリーンに映したスライドの文字が小さくて会場最後列の席から見えにくかったり、持参したノートパソコンの電源がコンセントまで遠いために届かなかったり、横に広い会場なのにスクリーンが中央にしかないため、前方左右の座席からスクリーンが見えにくかったなどというトラブルにつながります。こうしたトラブルの防止に、会場のサイズとスクリーン/モニターの設置位置とそこから最も遠いリスナーの座席までの距離感は把握しておくべき事柄になります。
③会場の設備と要件にはどんなものがあるのか
多くの場合、プレゼンをする場合はプロジェクターとスクリーンがあって、そこにスライドを投影しながらスピーカーが話すスタイルがほとんどです。しかし、以前にある自動車製造メーカーの本社にプレゼンをしにいこうとした際は「業務スペースの隅でお話を聞きますから、プレゼンは用意いただかなくて結構です」と言われたことがあったり、確認しないで会場に行ったところ標準で付いていると思っていたプロジェクターがなく、あわてて有料で借りたこともありました。
また、パソコンを持ち込みしようとしたところ、相手先企業のセキュリティが厳しく「パソコン類の持ち込みは一切禁止。こちらで用意するPCを使用してください」と言われたこともあります。(これは、あとの回で書く「フォント」に大きく関わる問題につながります)
またマイクがあったほうが良いであろうサイズの会場にも関わらず、マイク/スピーカーの設備がなく地声を張ってプレゼンしなければならず、終了後に喉がガラガラになったこともあります。
こういう想定外をなくして準備ができるよう、会場の設備や持ち込みが必要なもの,持ち込みの要件をあらかじめ知っておくことが必要で、その条件に合うように調整したプレゼンを作ることが必要です。
次回 05 自分が話すスピード、知っていますか? をテーマに、プレゼン本番で自分がムリをしないスピードを把握し、与えられるプレゼン時間を加味して考え、どれぐらいの枚数/ボリューム感のプレゼンを作ればいいのか、をお届けします。