50人の肌を毎日触る(Estee Lauder)
お気に入りのPodcastの一つに「Founders Podcast」というものがあります。
これは色々な自伝を読んだ上で、ハイライトした個所を語る、というシリーズなのですが、かなりハマっております。
Estee Lauderについて聞きました。
<特に印象に残った点>
・起業したのは40歳過ぎ
・仕事を本当に楽しんでいる。
・毎日50人の人の肌を触っていた(肌について診断してアドバイスをしていた)。
・毎日何かを売ろうとしていた。毎日欠かさず。
毎日オフィスで仕事をしていると、本当にマーケットに何が求められているか、肌感覚がなくなっていく時がある。大会社の社内事に忙殺されていると、それだけで仕事をやっている気になってしまう。
しかし、毎日現場で実際に肌を触り、その人の状況をよく知る、というリアルがあることで、例えば、消費者に何が求められているか、どのようにしたら売れるのか、という感覚が研ぎ澄まされていくのだろう。
職位が高くなると、そのような現場を疎かにしがちだが、その研ぎ澄まされた感覚があるとないとで、事業の経営についても差が出てくるのではないか。
勿論、大きな事業になってくると、自分が仮に毎日50人の肌を触っていても、スキンケアの現場のサンプルとしては少数だったり、偏ったりするだろうから、自分の感覚だけに頼るわけにはいかない。だから、周りの人が研ぎ澄ませた現場感覚も尊重しながら、自分の現場感覚をさらにスケールさせるようなイメージが重要なんだろう。
Jeff Bezosは物流・ロジスティクスの業界で働いたことないのに、業界への洞察、業界専門家への質問などが本当に優れていたそうだ。ご存じの通りAmazonは最強のロジスティクス・物流網を持つに至っているが、Jeffが起用した業界専門家も彼の質問には答えられず、「なんでその業界に働いたことがないのに、そんなに鋭いの?」と舌を巻いていたらしい。
Jeffは、元々の業界にいる人がその業界の常識から「そんなアイデアは実現できない」といわれるのを非常に嫌がってたとのこと。だからこそ、彼は新しい視点で物事を考えられ、かつ、実際に実行できる人を優遇したと。
つまり、現場をよく知るだけではダメで、それも踏まえて、「本当はこういう風になっていたらいいんじゃない?」みたいな未来の姿も描ける、それを実行できる、ということも等しく重要なのだろう(だけど、現場感なく、こんな未来になったらいいのでは?業界を変えられるのでは?と言っているだけでは実行性に欠くだろう。だから、現場感を踏まえつつも、それにとらわれないことが重要かと思う)。
以上をまとめると、
・毎日50人の肌を触っていたEstee みたいに現場の感覚を忘れない。
・しかし、それだけに囚われず、他の人の現場感覚からも学ぶ。
・現場感覚=業界の常識・・・ではなく、リアリティをベースに未来を考えてみる
ということが重要なんだろう、と思いました。
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