エウレカ!! でもまわりは反対ばかり・・・。それでも諦めてはいけない3つの理由。
「エウレカ」って知っていますか?アルキメデスがアルキメデスの原理を見つけたときに叫んだ言葉として有名で、「お?!これって、もしかしてすごいアイデアじゃない?わーい。エウレカ!」と、いう感じでつかわれる言葉です。
みなさんも、いいアイデアを思いついて、どっぷりのめりこんだことってありませんか?
そして、その勢いのまま突っ走って、みんなにお披露目したら、「そんなの3年前にやってみたよ」とか「検討が甘いよ。うまくいくわけないじゃん」と、あっさり却下されてしまって、あきらめてしまうことってありませんか?
エウレカの瞬間って快感だし、掘り下げて考えることってめちゃくちゃ楽しいので、反対されたり却下されるとすっごく落ち込みますよね。
でも、そこであきらめるのって実はいろんな理由でナンセンスなんです。
今日は、その理由を3つご紹介してみましょう!
1.反対されるということは、競争相手にも予測できないということ。
「そんなことできるはずがない」
「だれもやっていないということはニーズがないから」
「いままで前例がない」
これらは、私が新規事業のアイデアを説明したときに、実際にいろんな人から言われたことです。
毎日こんなことばかり言われ続けると、正直うんざりしてしまいますが、それでも私はあきらめようとは思いませんでした。
むしろ、業界の専門家である人々から非常識だと思われていることで、私のアイデアはかならず成功するという自信がわいてきました。
なぜ反対が多いのに自信がわいてきたのかというと、社内の専門家ですら「実現不可能」で「ニーズがなく」、「実績もない」アイデアだと思っているのであれば、競合企業だってきっと同じことを考えているはずだと思ったからです。専門家だって間違うことはあるんですから、事業家たるものつねに「権威による論証」という誤謬に気をつけなければなりません。
また同じように、もし業界全体が停滞しているにもかかわらず、この新しいアイデアに誰もチャレンジしていないのであれば、私のアイデアはきっと消費者や市場にたいして大きなインパクトや驚きを与えることができるはずだと思ったからでもありました。
この考え方は、いわゆる「奇襲の原則」という戦いの9原則のひとつです。だれもが不可能と考えているということは、ライバルに勝てるチャンスだし、インパクトを与えることができるチャンスなのです。
ビジネスでも面白い事例がたくさんありますので、有名なシェア逆転劇のなかからひとつご紹介します。
ガリバーのコクヨに出来ない事
アスクルは1997年にプラスが設立したオフィス用品の通信販売会社
当時、コクヨ、内田洋行に続き3位で、コクヨとは4倍の差
棚を取ることが難しいから、小売店をエージェントと呼び営業と代金回収を委託、顧客とは、卸を抜いたDirect販売を行った
コクヨはカウネットでマネをしたが、卸を抜くことが出来なかった
(引用・・・『逆転の競争戦略』山田英夫著)
社内の専門家から反対意見がたくさんでてくるということは、競合企業でも同じような議論があるはず。
ということは反対されればされるほど、奇襲が成功するチャンスがあるということなのです。
なんだか逆説的ですが、戦いの本質だと思います。
2.論理的な正しさや過去の経験則が、かならずしも正解とは限らない。
奇妙に聞こえるかもしれませんが、 あなたのアイデアに反対したり却下したりする理由が、たとえ過去の経験即に照らし合わせた結果や論理的に考えた結果であっても、それはあきらめる理由にはなりません。
仮に反対している人が過去に大成功した人で、まわりからの評価もたかい人であったとしても、もしかしたら運がよかっただけなのかも知れませんし、帰納的に話しているように見えても実は過去の成功体験にしばられているだけなのかもしれません。
もしそうであれば、状況はつねに変化しているのに、過去の成功体験に縛られるのはむしろ危険ともいえます。
そもそも、新しいアイデアというのは、やってみなければ結果がわからないから「新しい」アイデアなのです。
論理的に考えると失敗すると思われていたアイデアだって、そんなアイデアが大成功した例は山ほどあるのです。
有名な話としてサウスウェスト航空のサクセス・ストーリーがあります。
サウスウェスト航空は、近距離特化の格安航空会社として1973年以来黒字を続けている超優良企業ですが、業界常識から考えるとまったく非常識で非合理と思われるような戦略によって大成功した企業です。
サウスウェストのやったことが、それまでの競合他社(LCCが一般化した現在でいう「レガシーキャリア」)にとってあきらかに「非合理」なものとして考えられていたからだ、というのが著者の見解だ。サウスウェストの戦略ストーリーをそれまで誰も思いつかなかったのは、それが他社にとっては「バカなこと」であり、「やってはいけないこと」だったからだ。ビジネスは合理性を求める。非合理なことであれば、誰もやろうとしないのが合理的な成り行きだ。
(引用 「戦略のイノベーション 認知された非合理」楠木健 http://www.dhbr.net/articles/-/1453?page=2)
どうやら論理的な解や過去の経験則は、かならずしも正しい判断を導いてくれるとは限らないようです。
だから、たとえどんなに反対されても、けちょんけちょんに却下されても、それだけの理由であきらめる必要はありません。
どの企業も、意思決定は「かならず論理的でなければならない」というような迷信?で思考停止してしまっていると思います。
意思決定だって、本当はもっと創造的であるべきなのです。
3.チャンスを捨てることになるから
だれかの批判は誠実にうけとめる必要はあっても、反対されたり却下されたからといって素直にあきらめる必要はまったくありません。
そもそもアイデアを形にできるチャンスなんて、どこにでも転がっているわけではありません。
社内で新しいことをやろうとするのであれば、事業化の具体的な方法論を学ぶチャンスになるはずです。そんなめったにないチャンスを簡単に捨てるのは、なんとももったいないことでしょう。
日本は長い不況のため、新しいことになかなか挑戦できずにいたため、社内では新規事業を経験した人材やチャレンジ精神をもった人材がいなくなってしまっています。
その中で自らの存在の希少性を高めるいいチャンスでもあるし、失敗や孤独を経験することで、将来新しいことにチャレンジするための免疫もつけることができます。まさに、事業家として孤独を経験する貴重な試練なんです。
エジソンの発明はほとんど失敗でした。しかしエジソンは、「失敗なんかしちゃいない。うまくいかない方法を七百通り見つけただけだ。」なんてことをいっています(本当はくやし紛れに言ったのかも知れませんが?)。
そもそも、アイデアをお披露目したときに、簡単に反対したり却下したりする人たちって、どういう人たちなのでしょうか?
自分のアイデアを事業化したことがある人なのでしょうか?
それとも、かつて誰かが立ち上げた事業をまわしている人なのでしょうか?
そんな反対している人の言葉を素直に信じていいのでしょうか?
もし、何か自分のアイデアを事業化しようとした経験があれば、一見どんなに可能性がないように思われてもどこかに成功のチャンスを探そうとするものです。
だから、どんなアイデアでも簡単には却下できません。
誰かのアイデアを否定したり批判した言葉が、そっくりそのまま自分のアイデアへの批判になることを知っているからです。
本気でアイデアを成功させようとする場合、「自分のアイデアだけは特別だ」とか「俺の場合は事情が違う」考えることがどれだけ危険なことなのかは、アイデアを実現するときの恐怖とか孤独を経験したことがある人であればだれだって知っています。
だから、真剣にアイデアを事業化しようとすればするほど、だれかのアイデアや思いつきにたいしても、同じように常に慎重に考えるようになるし、簡単にダメだしはできなくなってくるものです。
このようにして、事業化に成功したことがあるひとは、自分のアイデアに誠実であるが故に、だれかのアイデアも間単に却下できなくなっていきます。逆に言うと、簡単に否定的な言葉が出てくるようでは、あまり本気で考えたことがない証拠だと思って間違いありません。
そんな人の意見を信じて自分のアイデアをあきらめてしまうような、もったいないことをしていいのでしょうか?
私は、そんな人の言動などは無視して、自分のやりたいことのために何度でもチャレンジすべきだと思います。
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