社長の妻の独り言。
この件に関するひとりごとを、いつか書きたいと思っていました。
中小企業の社長の妻、って世の中にはたくさんいると思うのですが、あまり私は知り合いにならず、知り合いになったとしても、そもそもその女性が経営者だったり、長くバリキャリの方だったり、何十年と専業主婦の方だったり。
なかなか、自分と似たような(今まで雇われ側で、バリキャリでも輝かしい業績があるわけでもなく、大勢のなかの1人としてただ粛々と働いてきた)、今は社長の妻だけど、社長の妻としての対応がどちらかと言うと苦手、と感じている方は他にいないかなあという思いもあり、こちらに心情をアウトプットしておくことにしました。
私は1度離婚をしてから、長く独身で、働く以前に自分の生きづらさをなんとかしたい!が強かったので、仕事は生活のためという比重が高く、ただ粛々と働いていました。
若い頃に病気をして働けない時期もあったので、働けているだけでありがたい、という心境も大きかったように思います。
が、数年前に夫と再婚してから、夫が経営者だったため、会社に手伝いに行くようになったら、今までの自分では経験したことのない、人間関係の難しさを体験するようになりました。
規模の小さい会社ほど、夫の悪口を言えば、そのまま会社の悪口みたいになってしまう懸念や、社員との距離が近すぎると、なんだかビジネスとしての付き合いとは違くないか?と疑問になってきたり。
ずっと社長の妻、として長く生きてきた方は、きっと失敗したり試行錯誤しながらも、自分なりに、会社で働く方たちや、夫である社長とのいい塩梅を見つけ、バランスよく行動できるのだろうと思います。
が、私は長く雇われる側として世界を、会社を観てきたあと社長の妻になり、今までの自分のやり方(どちらかというと受け身、人をたてたり褒めるのは得意だけれど、自分が堂々と自信を持って発言、行動するのは苦手)ではうまくいかない、と感じるようになりました。
夫は、経営者になりたい、と思ってそれなりに準備をして意志を持って行動してきたから経営者になったわけですが、私は突然社長の妻になりました。
だから、プライベートでも戸惑うこともありましたが、幸いはじめの頃は会社に行くことはほとんどありませんでした。
が、結婚2年が経つ頃から休みがちな社員がいたり、人手が足りないと夫は私にヘルプを出すようになりました。
身内の私にヘルプを出して何とかなるくらいの規模の会社とも言えますが、社長の妻、であることには変わりなく、そのあたりの自覚がないまま、はじめの頃の私は、今までの雇われ感覚で出勤していました。
すると、なぜか周りの女性社員からマウントをとられたり、あきらかに下(本当は人との関係性に上も下もないです)に見られる発言や行動を取られたり。
あからさまに私だけ無視される、ということもありました。
私には思い当たることもなく、そもそも何かが起きるほど普段から関わりがないので、余計に私はどうしたらいいのか頭を抱えていました。
はじめの頃は、たまたまか、と思っていましたが、働く女性が入れ替わっても、似たような現象がたびたび起きる、ということに気がつきました。
私は長く他人軸で生きていました。
それに気づいたのも、再婚してから余裕ができたので、学びを加速していくうちに、少しずつ今までの自分の在り方に気づいていきました。
会社のなかの雇われ側で、他人軸のときは、自分は生きづらくても、人に与える影響はさほどなかったように感じていました。
無意識に自信のなさから、
目立ってはいけない、
調子に乗ってはいけない、
人より下(本当は下も上もないです)にみられていれば安心、
と思っていたので、実は意図的に人に影響をさほど与えない生き方を選択していたのだと思います。
(無難にやっていたつもりですが、それが本当に無難だったかは分かりません)
が、社長の妻、というポジションで、だいぶその生き方は改善されてきてはいても、まだその名残を残した生き方は、周囲とはバランスがとれないのかもしれない、と感じるようになりました。
週5でフルタイムで働いている会社の人たちと、夫がヘルプを出してきたときだけ手伝いに行く私とでは、働く条件、ポジション、会社に対する思い、給料、あらゆることが違います。
そもそも置かれた条件の違いから、会社の人たちと今までのようなフラットな関係を築くのは難しい、と覚悟して会社に行かなければいけなかった、と今なら分かります。
それまで私が、会社でさほどトラブルもなく働けていたのは、みなと同じ条件、大多数側であった、という認識が漏れていました。
異質なものは排除されやすい。
この法則を認識していなかったし、少数側の立場にに置かれていたら、孤独に堂々としていないといけない、と気づくようになりました。
夫の至らなさ、私の至らなさ、いろいろと原因はあるとは思いますが、私は今までとはシフトチェンジをして、自分の成長を加速させないといけないのだろう、と思いながら書いています。
不定期にはなりますが、社長の妻、としての気づきを綴っていきます。
お読みいただきありがとうございます。
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