ニワトリにもアスタキサンチン
アスタキサンチンについて、聞いたことはあるだろうか?
アスタキサンチンを連想しやすいのは、化粧品『ASTALIFT』だろう。
アスタキサンチンとは何か
アスタキサンチンは、
・ブルーベリーアイで紹介されている有効成分、「アントシアニン」
・伊藤園のお~いお茶でシリーズ化している、「カテキン」
などでも話にあがる、抗酸化物質
アスタキサンチンはというと、
・活性酸素を除去する作用(抗酸化作用)
β-カロテンの40倍、ビタミンEの1000倍
しかも、血液脳関門すらも通過できる
・眼精疲労予防作用
・動脈硬化抑制作用
・抗炎症作用
・シミやシワの改善作用
と言われたりしている。
https://www.oryza.co.jp/cms/wp-content/uploads/2017/10/1505b82cadf6bd6345bb4773a88980c2.pdf
↑
オリザ油化株式会社 アスタキサンチン
https://www.suntory-kenko.com/column2/article/3277/
アスタキサンチンを作る方法
アスタキサンチンを作り、製剤化する方法はいくつかある。
ファフィア酵母
ファフィア酵母の菌体内にアスタキサンチンを蓄積する酵母菌から
アスタキサンチンを作る
https://www.techakodate.or.jp/center/information/report/h8/report1996_003.pdf
↑
北海道立工業技術センター研究報告No.4(1996)
化学的突然変異によるアスタキサンチン高生産酵母の開発パラコッカス菌
パラコッカス菌というグラム陰性好気性細菌で、
生合成によって、最終産物としてアスタキサンチンを作る
https://www.sbj.or.jp/wp-content/uploads/file/sbj/9307/9307_tokushu_2.pdf
↑
パラコッカス菌を用いたカロテノイドの商業生産 石橋 卓ヘマトコッカス藻
ヘマトコッカス藻という、緑藻に属する淡水性の単細胞微細藻類で、
環境ストレスがあると、アスタキサンチンを細胞内へ蓄積する
https://www.jstage.jst.go.jp/article/oleoscience/12/10/12_525/_pdf
↑
オレオサイエンス 第12巻第10号(2012)
緑藻ヘマトコッカスによるアスタキサンチンの生産とその利用
他にも、
クリルオイルという、ナンキョクオキアミから様々な栄養素と共に、
アスタキサンチンを取る方法もある。
畜産において、どの方法のどの製品なら使えるか
畜産ものを使うとなるとコストが問題になってくる。
人間用、ペット用に比べて、格段にコスト重視になってくる。
上で紹介した作り方の中で、畜産用の商品を紹介する。
ファフィア酵母
アスタキサンチンを給与するなら、ファフィア酵母というイメージすらある(私だけ?)
https://www.ki-chemical.co.jp/products/bio-products/003/index.html
↑
ケイ・アイ化成株式会社 ファフィア酵母
というのも、ケイ・アイ化成株式会社の販売しているファフィア酵母の話を行く先々で聞くからだ。
https://www.tanakafarm-brand.com/pamphlet.pdf
↑
深谷の宝玉 田中農場
などで、ケイ・アイ化成株式会社のアスタキサンチンを給与させていることを明記している農場もあるらしい。
(まだ営農しておられるのかは確認していないが)
ケイ・アイ化成株式会社のファフィア酵母は、高いものの、
しっかり君の色が付くかどうか、などといった検査などもしてくれる
(らしい)パラコッカス菌
ENEOSテクノマテリアル株式会社が販売している、
『Panaferd🄬』
はパラコッカス菌を培養して作っている。
https://panaferd-japan.com/
Panaferd🄬にも種類があるようで、
・水産用:Panaferd🄬-AX
・鶏卵用:Panaferd🄬-P Panaferd🄬-D
があるようだ。
https://www.eneos.co.jp/newsrelease/20200616_01_0906370.pdf
↑
News Release
鶏卵向け天然赤色系色素入り混合飼料
Panaferd🄬-D(パナファードーD)の販売開始についてヘマトコッカス藻
ヘマトコッカス藻の原料でこれといった原料が思いつかない。
というのも、あくまでも原料として輸入はしているものの、
ブランドとして確立されているようには思えない。
アスタキサンチン入りの卵
卵の黄身の色について、記事にしたこともある。
けれど、アスタキサンチンにフォーカスをして、
卵について話したことはなかった。
アスタキサンチン入りの卵として、売り出している農場はいくつもある。
このほかにも、もっともっといっぱいある上、
ネットショップをやっていない農場もあるのだ。
アスタキサンチンを入れると、黄身の赤みを出す可能性が高くなる。
黄身の色によって、おいしさは変わらない。
けれども、購入される方の中には、どのアスタキサンチンを入れたかで、
味が違うという話をされる方もいるんだとか。
少なくとも、アスタキサンチン入りの卵を食べたところで、
劇的に何かが良くなるわけではない。
が、
アスタキサンチンという成分はいいものと言っていいだろうし、
それを食べられるんだとしたら、「リッチだなー」と思う。
(だって、高いんだもん)
世の中にはいろんな卵が売っている。
いろんなことに興味を持って、食べてみてほしい。