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混ぜ屋の得意不得意(抗菌性飼料添加物編)

混ぜ屋にも得意不得意が存在する。

今回は、抗菌性飼料添加物

抗菌性飼料添加物とは、

飼料添加物のうち抗生物質及び合成抗菌剤を、
「抗菌性飼料添加物」といいます。

抗菌性飼料添加物は、
飼料が含有している栄養成分の有効な利用の促進を目的として、
「飼料及び飼料添加物の成分規格に関する省令」に定められる基準・規格を満たしたものが使用されています。

農林水産省
https://www.maff.go.jp/j/syouan/tikusui/siryo/additive.html

あくまでも「飼料が含有している栄養成分の有効な利用の促進」が目的

で、どういった作用で「飼料が含有している栄養成分の有効な利用の促進」が出来るのかというと、病気の原因となるような菌をあらかじめ抑えることで、それらの菌によって疲弊することで消費するエネルギーを減らす。
という理解をしている。
(概ねあっていると思う)


で、どういったものが抗菌性飼料添加物なのかというと、

独立行政法人 農林水産消費安全技術センター
http://www.famic.go.jp/ffis/feed/sub3_feedadditives.html

という一覧が掲載されている。


すべては抗菌性飼料添加物を、牛・豚・鶏などすべての畜産物に使えるわけではない。
あらかじめ添加量を決められている。

独立行政法人 農林水産消費安全技術センター
http://www.famic.go.jp/ffis/feed/hourei/sub1_seibunkikaku.html



ここまでは、抗菌性飼料添加物について
本題の抗菌性飼料添加物の混ぜ屋の得意不得意について話そうと思う。

混ぜ屋の大半は抗菌性飼料添加物を混ぜることはできると思う。
だけれども、「出来るか、出来ないかで言うと出来るけど…」
ということもある。
それが混ぜ屋の得意不得意なのだ。

そもそも、抗菌性飼料添加物自体は大本が限られる。
まずは、それを列挙してみたいと思う。

①サリノマイシン

科研製薬:ユースチンー100


HUVEPHARMA JAPAN:Sacox(サコックス)


②ナラシン

Elanco JAPAN:Monteban100(モンテバン100)


③モネンシンナトリウム

Elanco JAPAN:Rumensin200(ルメンシン200)


④ラサロシドナトリウム

コーキン化学:Avatec-150(アバテックー150)
(製造元:zoetis)


⑤アンプロリウム・エトパベート

HUVEPHARMA JAPAN:Amcox(アムコックス)


⑥アビラマイシン

Elanco JAPN:Surmax200(サーマックス200)


⑦エンラマイシン

日本ニュートリション:エンラマイシンF-80


MSD Animal Health:エンラマイシンF-80


⑧ノシヘプタイド

コーキン化学:ノシヘプタイド40
(製造元:化学飼料研究所)


⑨フラボフォスフォリポール

HUVEPHARMA JAPAN:Flavomycin



列挙したもので業界についてご存じの方もおられると思うが、
記載した中に2社混ぜ屋があったのだ。

・コーキン化学
 ④ラサロシドナトリウム:Avatec-150(アバテックー150)
  (製造元:zoetis)
 ⑧ノシヘプタイド:ノシヘプタイド40
  (製造元:化学飼料研究所)

・日本ニュートリション
 ⑦エンラマイシン:エンラマイシンF-80


つまり、コーキン化学はラサロシドナトリウムとノシヘプタイドを使った混ぜ物が得意で、日本ニュートリションはエンラマイシンが得意ということになる。

他の混ぜ屋も混ぜることはできるが、少しばかり高くなることが考えられる。実際には、この限りではないのだが、特にラサロシドナトリウムとノシヘプタイドについては、コーキン化学の独壇場と言ってもいいだろう。

独壇場ともいえる商品を持っている混ぜ屋はやはり強い。


もし、抗菌性飼料添加物を入れた商品が欲しければ、
農場の方は動物薬ディーラー(動物薬卸)に
飼料メーカーの方は混ぜ屋(プレミックスメーカー)に
お問い合わせいただきたい。
(できないときは出来ないっていうので)

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