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『天官賜福 弐』アニメ感想②


前回の続きです。最終話まで視聴しました。


前回も書いたように、小説であらかた内容を知っていたので次の展開がなんとなく読めていた所もあり、辛くなる部分がありました。

安楽王たちによる襲撃のシーン、本当に本当に惨たらしく、残酷で、華やかな場だったのに急に地獄絵図と化していて、アニメになったことでよりその辛さを実感しました。

永安国主が仙楽人と永安人が差別することなく、平和に暮らせるよう祈っていたのに、それを裏切る永楽王と黒幕の戚容、全ての企みが公になれば今まで国主が培ってきた関係が崩れ去ってしまうが故に全てを背負い込むと決めた謝憐。

とても重苦しい内容でしたね。

アニメ第1シーズンでは謝憐の過去について深く言及がなかったので、こんなにも善人な彼は一体何者なんだ?!と思っていましたが、こんな過去があったなんて……知った時はなんとも言えない気持ちになりました。こんなことを抱えて生きているのか…………。

アニメだと当たり前ですけど声と動きがつくので小説を読んでいる時には分からなかったキャラクターたちの感情がより鮮明に表現されていて圧倒されました。素晴らしい声優さん方に感謝です。

震えた声、息遣い、どうすればいいのか分からなかった、迷っている声、などなど、本当に凄いなって。

国主の口から発せられた、仙楽人を皆殺しにって言葉。
ここが本当に本当に辛かったです。
なにより聞いていた謝憐が1番辛かったですよね。アニメでなんとも言えない苦しい顔をしていて、本当に心苦しくなりました。
このままお互いを尊重し合う、より良い関係であり続けることが出来る未来が見えたというのに……。

もし謝憐が止めなかったら、仙楽人達は殺され、安楽王が裏切ったことが知れ渡れば、更に偏見を産む結果となる。

最悪の事態を避けるために、自分が全てを背負い、自分自身が最悪な結末を迎えることになった謝憐。

一気に謝憐にスポットライトが当たったことで、彼が抱えていた過去を知ることが出来ました。
私は作中で謝憐がとてもお気に入りのキャラクターなのですが、衝撃が強くて、最初は心に穴が開くぐらいなんとも言えない気持ちになりました。

重い内容だったので全てを包み込んでくれる花城、その場の空気を良くしてくれる風師殿に救われました。

それと最後の少年兵時代の花城のセリフも印象的でしたね、
今度は肩を並べて最後まで歩みたい
というセリフ。

花城の謝憐を思う気持ちがひしひしと伝わってきました。なんて尊い関係なんでしょうねこの2人。眩しすぎます。

アニメを見て、小説を読み、理解を深める。
なんて素敵なサイクルなんでしょう!笑
自分自身が考察したり、深読みすることが凄い好きなので、こんなにも色々と考えさせられる作品に出会えて、今まで生きててよかったなと思いますね、笑

日本語訳小説版3巻が先日発売されて購入しましたので、またしっかりと読み込んだら書き綴ろうと思います。

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