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【DJ】DJ機器とPCの接続方法のパターン分け

つい先日、Pioneer社(AlphaTheta社)からrekordboxのバージョン7がリリースされましたが、バージョン5以下のサポート終了に伴い、その前のバージョン6から課金方式が導入されました。

課金方式の導入により、DJ現場では無課金状態と課金済状態の人が混在することとなり、各々のPCと現場のDJ機材の接続方法がバラバラになって誰にも聞けずに半分諦め状態の方もいらっしゃるかと思います。

例えば・・・


「前の現場では問題なく接続できていたのにどうして!」
「前のDJは問題なく操作できていたのにどうして!」
「課金済みと無課金で接続方法がどう変わるのかわからない!」


なんて声を今までたーーーーくさん聞いてきました。

そこでこちらのページでは、現場のDJ機材の構成によってPCとの可能な接続方法がどう変わってくるのかについてまとめました。
慣れないうちは、是非こちらを参考にされてください。


DJ機材構成によるPC接続方法のパターン分け

現状、現場のCDJとDJMの構成パターンは、大きく分けて4パターンがあると考えています。

① CDJ-3000 & DJM-A9 のパターン
② CDJ-3000 & DJM-900NXS2以下 のパターン
③ CDJ-2000NXS2以下 & DJM-A9 のパターン
④ CDJ-2000NXS2以下 & DJM-900NXS2以下 のパターン

※DJM-V10もA9同様にHardware Unlock機能が付いていますが、現場で見かけたことが全くないので省略しております。

こちらのパターンごとに、rekordboxのバージョンで変わってくる接続方法をまとめたデータが下図となります。

" DJ機材構成とPC接続方法 "

以下は、各パターンの説明となります。
上図だけで結論は出ておりますが、参考程度にロジックを理解しておいてください。


① CDJ-3000 & DJM-A9 の場合

こちらの場合、上記機材のどちらにも "Hardware Unlock機能" が搭載されているため、rekordbox 6の無償版を使用している場合でも有償版と同等の機能を使用することが可能です。
ちなみにここで言う有償版とは、Coreプラン以上のことを示しています。
※無償版は、rekordbox ver.6.6.11 以上のみ可能

そのため、月額課金制の有償版だとどんな接続方法でも可能となるので、今回の場合は無償版でもどんな接続方法も可能といった結果となります。

但し、サポートが終了したrekordbox 5以下を使用している方は上記機材のどちらもソフトと互換性が無い機材となっておりますので、この場合はLAN接続もしくはUSB接続、またはUSBメモリーでDJするしかありません。


② CDJ-3000 & DJM-900NXS2以下 の場合

前述の通り、CDJ-3000には "Hardware Unlock機能" が搭載されておりますが、DJM-900NXS2以下の機材には同機能が搭載されておりません。

ですが、最新のCDJは非常に優秀でして、CDJとDJMをPro DJ Linkで組んでいる場合は、DJM-900NXS2にも "Hardware Unlock機能" の恩恵が反映されるようになっております。

つまり、rekordbox ver.6の無償版を使用している場合でもCDJがCDJ-3000でありさえすれば、有償版と同じ働きをしてくれるということになります。

本当に素晴らしいですよね。
技術の進歩の恩恵を実感せずにはいられません。

ですが、CDJ自体のファームウェアが古かったりPro DJ Linkの接続となっていなかったり、はたまた動作環境以下のPC設定だったりした場合には動作しない可能性もございます。
その点だけ、十分にご注意くださいませ。

rekordbox ver.5以下を使用している方は、上記機材のどちらもソフトと互換性が無い機材となっておりますので、この場合はLAN接続もしくはUSB接続、またはUSBメモリーでDJするしかありません。


③ CDJ-2000NXS2以下 & DJM-A9 の場合

CDJ-2000NXS2以下のCDJに関しては、前述の "Hardware Unlock機能" が搭載されておりません。
そのため、単体では rekordbox ver.6以上 が反応を示すことはありません。
しかし、あくまでこれは2000NXS2単体の場合のみです。

DJ時には当然DJMも接続されているので、この場合のDJM-A9には "Hardware Unlock機能" が搭載されております。
なので、②の接続同様にCDJにも作用し、有償版を同じ働きをしてくれるんですね。

本当に、本当に素晴らしい機能です。

ですが、②でも記述の通り、CDJ自体のファームウェアが古かったりPro DJ Linkの接続となっていなかったり、はたまた動作環境以下のPC設定だったりした場合には動作しない可能性もございます。
その点だけ、十分にご注意くださいませ。


④ CDJ-2000NXS2以下 & DJM-900NXS2以下 の場合

CDJとDJMのどちらにも "Hardware Unlock機能" が搭載されていない機材の場合は、rekordbox 6との接続は不可となります。

そのため、rekordbox 6を使用されている方はこの機材構成の場合、LAN接続もしくはUSB接続、USBメモリーを用いたDJプレイのどれかになります。

rekordbox 5以下を使用されている方は、どのような接続も可能となりますのでご安心ください。


※ LAN接続の補足 ※(結構重要かも)

今更ですが、LAN接続(USB接続)というのは、PCにLANケーブル(USBケーブル)を挿してEXPORTモードでDJをする接続方法のことを示します。
こちらの利点ですが、第一にはDJ現場がどんな機材構成でもrekordboxのバージョンに関係なくDJプレイが可能ということが挙げられます。

では、同様にPCを使うHID接続では対応機種が限られてくるのに、なぜLAN接続では機種・ソフト関係なくDJプレイが可能なのでしょうか。
ここで着目すべきは、HID接続とLAN接続の時に使用するモードの違いになります。

HID接続の場合のrekordboxのモードは "PERFORMANCEモード" となりますが、LAN接続の場合のモードは "EXPORTモード" になります。

さて、では、両者は一体何が違うのでしょうか。

実は名前の通りでして、PERFORMANCEモードはそのモード自体に "PERFORMANCE = 機能" を持っております。
ここで言う機能というのは、操作機能や音源管理機能、音量管理機能などDJプレイをする上で必要な機能のことを指します。
逆にEXPORTモードは、そのモード自体には "EXPORT = 外に出す" のみとなり、実際にDJ機能を持っておりません
所謂 "外部出力" とお考えください。

そのため、PERFORMANCEモードでDJをするHID接続はrekordboxソフト自体が様々なDJ機能を司るのに対し、EXPORTモードでDJをするLAN接続はrekordboxソフトが(楽曲の)外部出力のみ行うので、これ自体にDJ機能を持っていないのです。

考え方を変えると、LAN接続の場合はPCが楽曲を外部に流すだけになるので、PC自体がクソデカ記憶媒体となっていると考えられますね。
そうなると話は簡単で、記憶媒体で皆さんに最も馴染み深いのはUSBメモリーでして・・・

ってことは・・・

そうです、LAN接続の場合のPCは、USBと全く同じ記憶媒体としての役割を担っているということになるのです。

ここまで来ればあとはお分かりかもしれませんね。

皆さんが現場でPCがフリーズしたり壊れたりした時のために持参しているUSB、これを用いたDJスタイルとしては、現場の機材に依存してDJをする形になります。
こちらのメリットは、どんな機材にも楽曲を流し込めてどんな機材でもDJプレイが可能なことです。

LAN接続時のPCはUSBと全く同じ役割を担うことになるので、結果としてどんな機材にも楽曲を流し込みことができ、どんな機材でもDJプレイが可能となるのです。

ただ単にLAN接続はどんな機材でも接続出来る、と覚えておくだけでなく上記の理屈を含めて覚えておくと、現場で急遽HID接続が出来なくなった時にも落ち着いてLAN接続でDJプレイが出来るようになるのではないか、と思っております。


【 まとめ 】

・最新のDJ機材には "Hardware Unlock機能" が備わっており、こちらの機能が作用して無償版でも使用することが出来るようになる。
・CDJ、DJMどちらかに "Hardware Unlock機能" が備わっていて且つ接続方法でPro DJ Linkを取っている場合は、もう片方の機材にも機能が働くことになる。
・rekordbox 6にCoreプラン以上の課金をすれば、どんな機材構成でも問題なくDJプレイが可能となる。
・LAN接続もしくはUSB接続、USBの場合は、rekordboxのバージョンに関わらずDJプレイが可能となる。


以上、PCとDJ機器の接続方法のパターン分けについて説明いたしました。
私の理解が間違っている箇所がありましたら、大変お手数をおかけいたしますがご指摘くださいませ。

少しでも皆さまの素敵なDJライフの手助けとなれましたら幸いです。
ここまでお読みいただきまして、誠にありがとうございました。

ぷれい

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