粗悪な案件
在宅ライターを始めたきっかけについてつらつらと書いたが、本気の0から始めた自分が「マジ無理」と思った案件の話をしたいと思う。
「初心者歓迎!」を謳う在宅ワークは、ライティングに関わらずたくさんある。商品登録、単純作業、商品リサーチなど、本当にスキルや知識、経験がなくとも手軽に始められるものは、応募が殺到する。
ライティング一本、みたいな雰囲気を醸し出しているが、私が最初に継続で頂いたのは、商品登録のお仕事だった。
BASEというアパレル系のお店を出店できる?(よく知らない)ツールに商品を登録するというもので、今もBASEに関わる多くの商品登録案件は見かける。
その時の依頼主さんはとても良い方で、商品登録もすぐ慣れる内容、単価も安すぎずで有難かった。
途中からはInstagramの投稿代行などもさせて頂いたが、正直商品登録より投稿代行の方が楽だった。
そしてちょこちょことライティングの仕事にも応募するようになるのだが、文学部卒でもライターは未経験なので、とりあえず「初心者歓迎」の案件に片っ端から応募した。
で、それなりに地獄を見た。
当時初心者だった私が「ふざけんな」と思った案件、そして「ありがたや」と思った案件を具体的に紹介しようと思う。
ふざけんな①文字数無視系
「800文字300円」という提示だったにも関わらず、1000文字くらいでちゃちゃっとまとめたら「〇〇についても書いてください」「ボリュームを持たせてください」とか言ってくる系。
働きに行けない!けどスキマ時間にお金稼ぎたい!と思うやる気に満ちた初心者在宅ワーカーを安価でコキ使おうとする。
ふざけんな②プライベート踏み込み系
ライターなのに「私との雑談に付き合ってくれる人」みたいな条件を提示してくる発注者。あまりいないし、言うてもそこまで、な人もいるだろうが、フランクに見せかけて毎度長文を送ってくるのには心底「やめてくれ」と思った。
こちらも仕事を頂いている立場で無下にはできないので頑張って返信していたが、時間のない子持ち主婦には苦痛だった(ので、他の案件が決まったときにテキトーな理由をつけてやめた)。
ふざけんな③ガチガチマニュアル系
マニュアルに沿って、というのは多くの案件にあることなので良いが、マニュアルが細かすぎて初心者にはわからーん!意味不明!というものもあったりなかったりした。
これは本人が勉強すればなんとかなる部分もあるが、「初心者歓迎」「ライター未経験の方も安心」とか言うなら安心できるようにするのも上の仕事じゃろ、と思ったりする。そしてマニュアルが複雑なのはただでさえ要領が悪く単価の安い初心者ライターには、個人的にはオススメしない。
ありがたや①文字数で単価アップ系
1500文字以上1200円から最大3000文字以上1800円まで文字数によって単価がアップする制度の案件。10記事単位での発注・支払いだったので「早く報酬欲しい!」と記事を書くのにやる気も出た。
始めたてホヤホヤからお世話になり、1年近くお付き合いをさせて頂いた気がする。経験を積むと3000文字でもっと報酬を頂ける案件も増えるので、そこらへんのタイミングで円満に契約を終了した。
ありがたや②褒めて、伸ばして、優しい系
2000文字400円、5記事セットで発注という案件。具体的な記事の内容・方向性などを示してくれて書きやすかったのに加え、いやらしく無い程度に褒めて伸ばしてくださったので、やる気が出た。
対応も非常によく、途中からは「能力を買って100円単価を上げますね」などと言ってくださったのでよりやる気を持って取り組んだ。
サイト閉鎖に伴い契約を終了したが、この方には幸せになってほしいと思う(何様)。
とまあ、色々な案件に手を出した中で多様なクライアント様に出会ったわけだが他にも「意味わからん制度やなこれ」と思って即辞退したり、応募しすぎてテストライティングが間に合わず辞退したものも多々ある。
発注をする側も色々とスケジュールを立てたうえで採用しているので、発注されてから辞めるのはマジでよろしくない。ので、良いライターさんは絶対に真似しないでほしい。
しかしながら、初心者は初心者としての経験をある程度積まないと、次のステップには進めない。経験やコネがなければ、初心者案件をこなさないと、ライターとしてのスタートラインにすら立てない、というのも事実。
これから在宅ライターを始めたいな、と思う方はぜひ良い案件の見極め方を覚え「労働力の搾取」をされないように注意してほしい。
私は大したアドバイスはできませんが「この案件どうなの?」とか「自分にライターの才能あるんかい」と思ったら可能な範囲でご相談に乗りますので、自宅でお金を稼ぐことをあきらめず、一緒に頑張りましょう。
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