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偉大なる釈迦如来vs殺人鬼アングリマーラ 2

師の妻の卑劣な策略によって百人の指の首
飾りを作る決意をしたアングリマーラは、

インドの舎衛城の中の人通りの激しい道へ
向かい、

怒り狂った修羅の如く人々を殺害しはじめ
ました。


それは老若男女問わずの残忍な犯行で髪の
毛は逆立ち、

返り血を浴びた目は血走り悪鬼のような形
相に変わり果ててしまいます。

 そんな悪鬼と化したアングリマーラ(指
鬘外道)の残虐非道な無差別殺人の現状を
聞いたお釈迦様は、

「私が行って彼を救うであろう」とたった
一人で、

悠然とアングリマーラのもとへ歩き出しま
した。


 この行為に驚いた弟子の僧侶をはじめと
し道行く人々が、

 世尊よ、この先には凶悪な殺人鬼がいる。

速やかに引き返すがよい!と忠告をしても
大聖釈迦如来曰く、


この世の人々が全て敵になったとしても私
は少しも恐れることはない。

ましてやたった一人の人間に何を恐れるこ
とがあろうか。


と悠然と歩を進めます。


この経典を読んだのはまだ十代の頃でした
が悟りを開く直前に、

魔王を筆頭とする魔界の軍勢に禅定を組ん
だままの状態で勝利した、

釈迦牟尼仏ならば凶悪なアングリマーラで
も相手にならない結末を推測できました。


しかし、あれほど暴悪に狂いまくった悪鬼
の如く殺人鬼を、

如何にして救済するのか?と夢中になって
仏典を読み続けた記憶が甦ります。

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