偉大なる釈迦如来vs殺人鬼アングリマーラ 6
釈迦如来が指さしたアングリマーラを見て
波斯匿王は驚き、
戦慄が走り顔面蒼白となって 肌に粟(あわ)
を生じました。
それを見た釈迦牟尼仏曰く、
王よ恐れることなかれ。既にアングリマーラ
を恐れる道理はない。
と告げます。
その時、王はお釈迦様を拝しながら申して
曰く、
世尊は私のように武器を手にすることもなく
調伏し難きものを調伏し、
残虐非道な兇賊をしずめたもう。これはまこ
とに稀有なことである。
とアングリマーラを供養しようとしましたが
大王よ私には三衣があり、
それで充分であると返答するアングリマーラ
を目の当たりにし、
釈迦如来の偉大さに感服しながら撤収してい
きました。
しかし、改心してお釈迦様の弟子になり沙門
となったアングリマーラでありますが、
指鬘外道と恐れられ数多くの人々の命を奪っ
た報いからは逃れられません。
彼が衣鉢をもち糧を得るために托鉢に向かい、
サーヴァッテイの街で行乞(ぎょうこつ)を
はじめた刹那、
民衆の投げた石や土塊、瓦礫や棒切れがアン
グリマーラを傷付けます。