計算機アプリの痒いところ
計算機アプリ
iPhoneの「計算機」アプリはロック画面からでも呼び出せる。でも「M+」「M-」「RM」「CM」「√」がない。
横に倒せば出てくるけれど、この画面はアプリを開く前にロックを解除しておかないと出てこない。文字も小さくて見づらいし。
これは好みの問題だけど、「C」と「AC」の動作が「カシオ派」なのも気になる。私は「シャープ」の計算機に慣れているので違和感を感じてしまった。
Siri
簡単な計算なら「Siri」に頼んだ方が早いかもしれない。こちらもロック画面から呼び出せるし、「+」「-」「×」「÷」「べき乗」くらいなら問題なく計算してくれる。「√」の計算はできる時とできない時がある。表示桁数はおそらく27桁くらい。整数なら少なくとも100桁までは計算できたので、整数の桁数に制限はないのかもしれない。
上の答えをタップすると「計算機」アプリに引き継がれる。
ChatGPT
最近よく使っているのが「ChatGPT」。こちらは「√」や「三角関数」も問題なく計算してくれる。もちろん音声入力もできる。
ただしこれは有料版。無料版の回答は間違いが多い。
Python
プログラミング言語の「Python」も気に入っている。Pythonは文法がシンプルなので初心者の私にも扱いやすいし、簡単なコードならChatGPTが書いてくれる。(ChatGPT自身も暗算できない式はPythonを使って計算しているらしい。)
Pythonコード。
print(0+1+2+3+4+5+6+7+8+9+10)
実行結果。
55
Pythonコード。
# 0〜10000を足す
x = 0
for i in range(10001):
x = x + i
print(x)
実行結果。
50005000
コードを実行するには「Pythonの実行環境」をインストールする必要がある。iPhone用の実行環境としては「Pythonista」アプリがおすすめ。ダウンロードするだけで、いきなりPythonプログラミングを始められる。現在1,500円。
アプリを開いたら、まずは新しいファイルを作る。
空のファイルを作るので「Empty Script」を選ぶ。
「ファイル名」は省略可。
「保存フォルダー」は「iCloud」がおすすめ。
空のファイルが開いたら、コードを入力し、実行。
実行結果。
入力したソースコードは画面の左端に隠れている。
答えの桁数がすごいことになっているけれど、Pythonは「整数」なら桁数がほぼ無制限なので、「電卓」のように表示桁数を気にする必要はないらしい。ただし「少数」を含む計算は通常16桁くらいまで。
print(1/3)
0.3333333333333333
桁数を増やすこともできるけれど、謎の呪文が必要だし、コードが長くなるのであまり使うことはなさそう。
from decimal import Decimal, getcontext
getcontext().prec = 100 # 100桁に設定
print(Decimal(1) / Decimal(3))
0.3333333333333333333333333333333333333333333333333333333333333333333333333333333333333333333333333333
三角関数の計算も少し面倒で、角度の単位は「ラジアン」に変換しないといけないし、こちらも謎の呪文が必要。「sin45°」を計算するだけでこんなに長くなる。
import math
print(math.sin(math.radians(45)))
0.7071067811865475
でもコードはChatGPTに書いてもらってもいいし、解説もしてくれる。
まとめ
「普通電卓」「関数電卓」「パソコン」という棲み分けの中で、「関数電卓」はニッチな立ち位置にいると思う。「普通電卓」と「パソコン」の間に「スマートホン」が割り込んできたことで、私の中で「関数電卓」はすっかり「iPhone」に吸収されてしまった。
とくに便利なのが、計算結果をコピー/ペーストできること。iPhoneからMacへシームレスにコピー/ペーストすることもできる。ケーブルも必要ない。
iPhoneは「Python付き関数電卓の進化版」なのかもしれない。
とりにえさをあたえるぼたん