加齢と腰痛(アプローチ編)
こんにちは、Leeです。
前回の記事では、加齢に伴う脊柱の変性や腰痛のメカニズムについてお伝えしました。
今回は「アプローチ編」です。
加齢による腰痛のアプローチには、対象となる部分が一つだけという場合はかなり低いと思います。
高齢者の姿勢アライメントには、脊椎の変性を代償するように他の部分のアライメントも変化させている事が多く、自由度の少ない決まった運動パターンが見られます。
パターン化された動作を繰り返すうちに、
機械的なストレスが脊柱にかかりアライメント不良を引き起こすという悪循環を断ち切る必要があります。
この記事はこんな方におすすめです。
◆腰痛を訴える高齢のクライアントが多い
◆高齢者の姿勢アライメントの特徴を知りたい
◆具体的なアプローチ方法について知りたい
それでは早速いきましょう!
1. 高齢者の姿勢の特徴と分類
一般的な姿勢分類としてケンダルの分類が有名ですが、高齢者の立位アライメント分類にはいくつか種類があります。
◆伸展型…腰椎椎間板変性に多くみられ、脊柱が一直線になり後方に反るタイプ
◆S字型…胸腰椎圧迫骨折に多くみられ、胸椎後弯と腰椎前弯が強くなったタイプ
◆屈曲型…圧迫骨折や腰椎椎間板変性に多く、脊柱が全体的に後弯したタイプ
◆手膝上型…より高年齢に多く、体幹の前傾を膝関節の過度な屈曲で代償したタイプ
これらの姿勢は加齢に伴う体幹筋弱化、椎間板変性、骨粗鬆症、椎体楔状化などによって脊柱が屈曲位となったことを代償した結果であり、屈曲型から代償的に骨盤を後傾させ、脊柱を垂直に戻そうとすることで生じています。(※参考図書①)
【骨粗鬆症性脊柱後弯変形の分類】
胸椎と腰椎の後弯の程度により、4つに分類されます。
◆円背…胸椎後弯の増強したタイプ
◆凹円背…円背を腰椎前弯により代償したタイプ
◆全後弯…胸・腰椎ともに後弯したタイプ
◆亀背…胸腰椎移行部で局所的に後弯した胸椎が代償的に前弯を呈したタイプ
(※参考図書②)
【成人脊柱変形のSRS-Schwab分類】
矢状面の脊柱パラメーターを元に、4つの冠状面のカーブタイプと、SVA、PT、PI minus LLの3つの矢状面modifierから分類したものです。
脊柱アライメントについては、岡さんの記事で復習しましょう。
(参考文献)
2. 高齢者の姿勢アライメントの特徴
高齢者の姿勢アライメントは代償に代償を重ねたような姿勢をとっています。
レントゲン画像がある場合には、脊柱の変形がある箇所を必ず確認しましょう。
各関節のアライメントの特徴について説明していきます。
ここまでが無料で読める内容となります。
以下では各関節のアライメントの特徴をより詳しく解説し、実際のエクササイズを紹介していきます。
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