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【 エッセイ 】

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頭の中のふわふわしたものたち。
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#ちょっとだけコンテスト

を。 の ちょっとだけ過去に思いを馳せた話

ちいさなわたしの好きなもの ビー玉、鉱石、お星さま。 金色と銀色のおりがみは 夜空に輝く小さな光の色のようで いつも使えずにビニールの中へ入ったままだった。 ◇ 「本日は初めに、今晩のこの街の空を観ていきましょう」 定刻になるとアナウンスと共に、 部屋の中心にある大きな機械が音を立てた。 辺り一面が青空でいっぱいのこの街になり、 次第にオレンジ色に包まれ、 そして吸い込まれるような夜の姿になった。 「皆さまの視界、左前方。北に見える七つの明るい星々。繋げるとひしゃく

を。のちょっとだけ自慢する話

「東川中学校 二年、山田 碧。」 はい、と中学生らしく元気良く返事をする。 今からわたしは、ざっと500名ほどの入る小ホールで 区のお偉いさんたちと区内の代表中学生を前に 夏休みに認めたエッセイを披露する。 ここはエッセイコンテスト会場ではない。 中学生の弁論大会である。 周りは環境問題についてだの 社会問題についてだの 真面目な話を書いてきている中、 わたしが書き上げたのはひいばあちゃんの話だ。 原稿用紙4枚を二行にまとめると、 「笑顔の素敵なひいばあちゃんみたいな