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美味しい料理を届けきるには

3週連続で久しぶりにホールで料理を提供することになり感じたのは、最高の状態でお客様に食べてもらうことはやっぱり1人ではできないし、誰かの意識が低くてもできないということです。

料理を提供するレストランはチームプレイです。誰かが怠ければ、誰かがカバーしなければならない。お客様にはそんな状況関係ありません。

もちろん食材が1つでも腐っていれば、それはもう食べられません。それと同じように、1人でも毒があれば全てが台無しになってしまいます。

最高の料理とは、全員の最高の積み重ねでした。これが当たり前になっているレストランが強いのです。それは一朝一夕で作り上げられるものではありません。

正しい保存方法、食材のカット、綺麗な出汁の取り方、火入れ、盛り付け…さらに言えば、食材の選定からお客様へのサービスまで、隅々まで気が回っていることが最高につながります。
どこか一つでも欠けていたら、驚きや感動は生まれません。

例えば、温度。

レストランでは、熱々が美味しい料理は熱々で、冷たい料理はキンキンに冷やして提供します。
提供直前まで、皿は温めたり、冷やしたりします。
その上に、焼きたてのステーキ、揚げたてのフリット、炊き立てのごはん、作りたてのアイスを乗せていきます。

レストランの価値の一つは、出来立ての美味しさです。ここが1番本質的に飲食が大事にするべきポイントではないでしょうか。もちろん様々な見せ方がありますが、いくら見た目が美しいからと言って、出来立ての美味しさに叶うものはないと思っています。

シェフが肉を焼き上げる。仕上がる瞬間に合わせて皿を用意し、スピーディかつ綺麗に盛り付け、サービスが即座にお客様に提供し、簡単な説明をする。

最高の状態、つまり温度であれば熱々、キンキンで食べていただける状態でお客様の口までの道のりを全力で作り上げるのが重要となります。

だから、レストランで働く全てのスタッフが同じ意識をしなければ全てが台無しです。

・お皿が温まっていない・冷えていない
・盛り付けを何度もやり直す
・手のスピードが遅い
・説明が長い

言葉にすると何の変哲もない当たり前のことですが、常に意識しなければ、すぐに最高ではなくなってしまいます。

作業ではなく、仕事をしよう。

と、シェフは良く言います。
誰にでもできることは作業です。考え抜いて初めて仕事になると言います。
もっと言うとその人にしかできないことがそのまま価値になります。

美味しいを届けきるチームである僕たちは、本質的には現場が1番重要です。
改めて大事にしていきたいと思います。

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