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さらけ出す人に魅了されて

昨日は大宮エリーさんとシェフのトークイベントがありました。

大宮エリーさんとの出会いは、今年の3月。心斎橋パルコにて、ザ・ニューワールドのオープンのタイミングでした。エリーさんは、同じフロアで出張スナックエリーを行っていました。今回モデレーターを務めるPARCOの松井さんに紹介されると、バイブスがシンクロ、すぐにマイメン的な感じでふたりは意気投合します。

次は、4月。渋谷西武で行われていた個展に伺いました。パワフルな色彩、エネルギーあふれる絵に圧倒されました。その溢れ出るポジティブなパワーを空間に注入しようと、sioのトイレには雲と空の絵が飾ってあります。

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そして今回、3回目の顔合わせとなりました。
好きと仕事をテーマにした二人のトークは見どころ満載です。エリーさんが絵を書くことになるきっかけの話はぶっ飛びました。人を喜ばせるために命を燃やしている大宮エリーさんとシェフの伝説の数々。

特に、組織で働く生きづらさについてのエピソードが、僕の心を揺らしました。

「管理されることが苦手で、みんなができることができなくて、脱落してやめた。」

そんなエリーさんの話を聞いて、全く同じ気持ちになったことがあることを鮮明に思い出しました。

会社員として働く中で、いちばん苦手なことは日報でした。すらすらと今日起こったことを書ける人たちを見て羨ましいと思っていました。自分はどうしてか、書けない。なぜ書けないのか分からない。怠惰な自分を責めていました。その頃は、営業として働いていました。あと数年働いても、先輩たちみたいな仕事の運び方が出来る気がしなかった。いや、わからないですよ、やってみなければ。もちろん、みんなそういう時期があったと言われればそうだと思います。が、どうしてもその未来が描けなかった。人と話をして、悩みを聞いて、解決して喜ばれる仕事。会社の外の人と出会える営業という仕事の面白さを感じてはいました。でも、お金の話と想いの話を同時にすることは当時の僕には難しすぎました。(正直言うと、今も)

あぁ、あのときは会社に行きづらかったし、生きづらかったな、と思い出しました。もちろん誰かが悪いわけではありません。誰かを攻めたいわけではないけど、自分も攻めたくもない。単純に僕自身が未熟だったことは事実でした。あの頃は「もっと得意を伸ばさなきゃ」と思っていました。イタいよね。今は苦手なことを蔑ろにするのは良くないと思っています。”得意”は伸ばさなければならないけど、”苦手”も向き合っていかないといけません。

それは、人を喜ばせるためにしていることが、苦手なことで無になったり、マイナスになったりすることを学んだからです。

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もっとさらけ出していい

トークイベントのあとにエリーさんと話して、noteを書いていることを知って、帰ってからエリーさんが書いたnoteを読みました。

あぁ、もっとさらけ出せば良いのか、自分の中の恥部を。誰かの役に立てるかもしれない。僕はそう思いました。今回はエリーさんの言葉に背中を押されて、書いています。実は先日、「もっとさらけ出して、カッコつけるなよ。もったいない。」とシェフにも言われました。そうか、誰かのためになるなら、さらけ出していったほうが良いのか、とつながった瞬間でした。

あのとき、生きづらさを感じていた事実は消えませんし、これからも向き合っていかなければいけません。恥ずかしい失敗も、できれば知られたくない。笑

でも。もしかしたら書くことで、誰かの役に立つかも知れないと思うと、これは書くしかないな、晒すしかないなと思いました。

「社長の仕事は、ポジションを作ること。」

シェフは昨日もこう言いました。

料理人を目指して入ってきた僕は、マネージャーとライターをしています。今は、マネージャーというか、まねーじゃーです。電車は間違えるし、飛行機のチケットは取りそこねる。そんなかっちりできていないです。ですが、僕は会社で働いている。それは、会社に、シェフに活かされているんだと思います。

元営業で、元料理人で、今はライターとまねーじゃー。

みごとに、仕事を作ってもらったのです。

今、少しづつ組織が大きくなり、当たり前の基準が画一化することに、少し恐れを抱いています。でも、昔の僕とは違います。人を喜ばせるためにしていることが、苦手なことで無になったり、マイナスになったりする、と学んだんです。苦手なことも、伸ばさなきゃいけないこともやっていきたいと思っています。

あのときとは違う。

あのときによく聞いていた、スピッツはこう歌っています。

語れるほどの夢とか 小さくなった誇りさえ
失くしてしまうとこだった 君はなぜだろう 暖かい

シェフが率いるsioも、シズるもあたたかい。愛があるチームです。僕も忘れかけていた夢を思い出しています。聞いているだけで、元気になれるポップなメロディーとやさしくて強い歌詞。

実は、このPVを作ったのも大宮エリーさんでした。


そこにあったのが、サグラダファミリア。

イベントで、サグラダファミリアの主任彫刻家は日本人と聞きました。外尾悦郎さんという方です。

「外尾さんになんでサグラダファミリアだったのか、聞いたんです。」

エリーさんが言いました。

旅人だった外尾さんは、ある土地の料理が好きでした。
ふと顔を上げると、そこにはサグラダファミリアがあった

それが理由でした。
料理のパワーが、サグラダファミリアと日本人をつないだんです。

そして、僕も料理が縁をつないでくれました。sioで料理を食べて、感動して、はじめは踏ん切りがつかずに迷っていたけど背中を押されて、料理人になって、いろんな迷惑をかけながらも、活かされて活かされて、今に至ります。そういえば、たまたま今日の夜、sioで料理を食べます。食べ終わったら、どんな感想を抱くんだろうか。1番好きなレストランですから、楽しみです。

エリーさんの話を聞いて、僕も自分の言葉で誰かの役に立ちたいと思いました。こうやって色んな人に会って、僕が思ったこと、感じたことを書いていくことで、違う角度で幸せの分母を増やせたら、僕なりの形で会社にも貢献できるんじゃないかなと思います。

場をコーディネートしてくれたPARCOの松井さん、やり取りしてくれた小堀さん。そして、大宮エリーさん、ありがとうございました。

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