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美味しいの因数分解の訓練

僕は、おにぎりが好きです。

実は、大好きなこの料理でしょっぱい思い出があります。
僕が美味しいと思って食べたおにぎりを、とある人はもっとこうしたら美味しくなるのに、と話していました。
おにぎり単体ではなく、お店の雰囲気、味噌汁、付け合わせまで含めた総合体験として、おにぎりを考えていたのです。

その頃の自分は、疑う気持ちがまだ足りず、何より経験値がなく、解像度が低かったです。
今おにぎりを食べた時に何を感じるのか、もう一度チャレンジしたいと思います。

蛇足ではありますが、実はおにぎりとおむすびにはそれぞれに記念日があります。

おにぎりの日
6月18日
1987年11月に石川県鹿島郡鹿西町(ろくせいまち=現在の中能登町)の杉谷チヤノバタケ遺跡の竪穴式住居跡から日本最古の「おにぎりの化石」が発見されたことから、当時の鹿西町が「おにぎりの里」としての地域起こしする一環として制定されました。鹿西町の「ろく(6)」をとって6月に、また毎月18日が「米食の日」であることからこの日になりました。
おむすびの日
1月17日
1995年(平成7年)に発生した阪神淡路大震災では、ボランティアによるおむすびの炊き出しが多くの人々を励まし、絆を深めたといいます。だから、この「おむすびの日」には、人と人が手を結ぶという意味も込められているのです。その後、いつまでもこのおむすびへの感謝の意味を込め、お米の大切さ、食生活を見直す運動が始まり、ごはんを食べよう国民運動推進協議会(平成11年~平成30年)の取り組みにつながっていきました。現在、その理念は、公益社団法人米穀安定供給確保支援機構に引き継がれています。

おむすびの方が、優しい印象があって、おむすびと呼んでいました。

今もおむすびの方が好きではあります。
おそらく、一般的にはおにぎりのほうが浸透しているでしょう。

その時、持たせたい意味によって、言葉も味わいも見た目も使い分けができるようになれば、素晴らしい料理になるのになぁと思います。

さて、まずはできること。おにぎりのことをもっと深く知るために、おにぎりの要素を洗い出しました。

おにぎりのリテラシーを上げるために
・大きさ
・形
・握り方、結び方
・米の炊き方
・具材と米のバランス
・塩加減
・海苔
・温度
・具の配置
・食べ合わせ

シンプルだと思っていたおにぎりも、要素を分けていくといくつものチェックポイントがあり、どこかが漏れてしまっていれば、美味しく作れません。

ある程度の大きさがなければ、握り方が悪ければ、米の炊き方によっては、空気を含んでホワッと口でほどけるおにぎりは作れません。

塩加減についても、炊飯時に塩を混ぜ込む方式もあれば、後から塩を振る場合もあります。もっというと、中に入れる具材によっては、塩加減を変えなければいけません。

海苔の保存状況は?大きさは?
巻くタイミングは?産地はどこ?
具の配置はその場所が適正?

おにぎりにあるさまざまなチェックポイントを一つずつ確認して、ベストの美味しさを追求する。
おにぎりを掘り下げて考えると点を狙う料理なのです。

つまり、レストラン。

国民食であるおにぎり。こんなシンプルな料理でも、美味しいとは何で出来ているのか、たくさん考える事ができます。

感動的な美味しさを作り出すためには、日々、目の前の料理を因数分解して要素を洗い出し解像度を上げていくことを訓練していくことが重要です。

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