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朝食はサンドウィッチで
実家に帰っても5日目くらいで喧嘩する。
年末はスーパーの海鮮部門でずっと刺身の下にある大根「ツマ」をうずまき状にする仕事をしていた。1日5時間大根を丸めていたのでうずまきが好きじゃなくなった。布団で横になったとき自分の髪の毛が渦をまいていて思わず飛び起きたほどだった。バイトは朝早くからだったが私は毎日弁当を作っていった。マダムに「偉い!」と一言言われて嬉しくなった。バイトに指示をしていた社員の方は常に目が充血していてかわいそうだった。彼女も素敵な年末を過ごしただろうか。
中学の同級生と再会した。みんな変わらなかった。すごく大人になったなと思った。人の話を最後まで聞けるおとなになっていた。みんなは地元で就職するらしい。私はまだ何も決めてない。少し焦ったし、来年あったら会社の話で盛り上がって私はまだ学生気分のままなのだろうな。高卒ですぐに働くのと大卒で働くのでは4年も差があるのだと改めて考えた。地元にかえってこないと思っていた友達も帰ってきていて、結局地元から逃げられないのかななんて思った。さみしい気持ちになった。そう寂しい。わたしだけ取り残された気分。みんなで夢を語った中学時代を私だけが鮮明に覚えていたからかもしれない。
マッチングアプリの人と会った。イメージ通りだった。また、手をつながれたらちょっと嫌だなと思った。私は恋愛において回避型なのだろうか。このままだと一生逃げ続けることになる。それは世間が許しちゃくれやせんよ。私は私と同じ感性の人と付き合いたい。小さな幸せを大きく捉えられる人。一緒にパンケーキ作って焦がしても笑ってくれる人。映画の考察を一緒にしてくれる人。思い当たる人はいるけれど君は何よりも大切な友達だから、君を失いたくないから絶対に恋人にはなりたくないよ。
やらなきゃいけないことが3つくらいある。明日から学校。朝ごはんがないけどサンドウィッチが上手に作れないと人生が単調になる気がする。実家はちょうどよく使い込まれた心地よい清潔さがある。少しずつやるってことが大事なんだろうな。掃除も課題も。人生も?
まだ何もわからない。もう二十歳なのに。今日はすっころんだ。でもプリは死ぬほどかわいく取れました。
明日の朝食は無しです。