見出し画像

98.九州一周の旅。20歳の夏 part.1

 学生の頃、原付で九州を小旅行した時の思い出を。

 高校を卒業してからは鹿児島で過ごしました。その時に運転免許を取得したり、原付を購入したりと色々成長(?)があり思い立ったこと、それが九州一周でした。

 初めて明確に実感して感動した人類の発明はエンジンでした。ひいては原付バイク。あれすごいですね、手首ひねるだけで時速30km出るわけですから。”ヒト”の行動範囲を異次元にしました。いやマジで。
 私の相棒となってくれたのはYAMAHA『JOG』スタンダードなスクータータイプの原付でした。ヘルメットを入れるところも大きくて何よりハンドルの下部分に小物入れがついていたところが便利でした。また乗りたいですね。

 そんなこんなで”異次元”を手に入れた当時の私は思い立ったが吉日、九州一周の旅に出る事を胸に決意した20歳の夏だったわけですが、如何せん初めての原付。どのくらい進むのかなどもわかりません。なにより九州一周の予定を立てるのがめんどくさかった時間が惜しかったので、宮崎周りでいこうとだけ決めました。そうです、どの時点でどこにいるのかは自分でもわかりません。なので野宿です。
 そのため友人を誘うにもはばかられます。「原付で九州一周しない?野宿しながら!」…現代社会の真夏に気合入りすぎです。ですのでやはり一人旅。それはそれで楽しさがあったので良しなのですが。

 さて、条件は出そろったので準備にとりかかります。原付野宿一人旅。なんと気楽なのでしょうか!
 自転車旅の教訓を生かしていきます。

 原付編。
 まず荷物は少なめ。荷物が多いと燃費が悪くなるのと、そもそも荷台に載りきりません。
 あとは防寒対策です。真夏に?と思うかもしれませんが山間部は意外と涼しく、バイクの性質上風に当たり続けると予想以上に熱と体力が奪われます。まあウィンドブレーカーとネックウォーマーくらいで十分でした。しっかり目の手袋があればもっとよかったですね。
 今だったら骨伝導イヤホンなんかもあれば特に便利でしょう。耳を覆う事がありませんから外の音を聞きながらナビの音声も聴けちゃいます。その分スマホのバッテリーは消費しますが最近のモバイルバッテリーは大容量なので心配無用です。(あとは改造して原付のバッテリーからインポートを引っ張ってくることもできますが、素人には現実的ではありません。『ゆるキャン△』参照。)
 ああ、書き忘れるところでした。超重要なこと。絶対にバイク屋さんに点検に出すこと。備えあれば憂いなし、転ばぬ先の杖、色々ありますが諺になるくらいという事は、そういう事です。絶対です。しないと死にます。いやマジで。

 そして野宿。
 これはしっかりとした枕が必須でした。バスタオルでは代用できません。2時間もすればバスタオルも頭の重みで板になります。ネックピローのような都度空気で膨らませるタイプのものがよかったですね。あとは寝袋は夏用にしましょう。(当時は夏冬用があるとは知らず滝汗でした…。)追加で虫対策!肌を出せませんので夏でも薄手の長袖。そしてもちろん顔も覆います。薄手のなにかを用意しましょう。私は激安ネックウォーマーを使っていました。激安すぎてめちゃめちゃ薄く、呼吸になんの支障もありませんでした!え?”ウォーマー”としての役割…?あとは銀マットでもあれば完璧でしょうか。(私の場合は冬用シュラフのおかげでいりませんでしたが)底冷えはある程度防げた方がいいです、あったかいのに加えて凹凸を多少軽減してくれるのはやはり寝やすいです。

 あとは一人旅のモチベーション!!
 旅程は立てないとはいえ行きたいところくらいはリストアップしていたら良いでしょう。
 あとは何でも受け入れる姿勢。すべては自分の責任なのです。逆を言えば全て自由!最高なんです。
 そしてこれが最も重要。写真を撮りまくること。準備の部分もとりましょう。一人旅の性質上語り部が自分だけになります。写真がないと伝わりません。…この記事を読んでくれている皆様ならおわかりかと思います。

 さて次回はたらたらと写真を載せながら遠い記憶を掘り返していきます。

いいなと思ったら応援しよう!