アメリカの職場でのAI使用率
テクノロジー先進国のアメリカにおいてもAIの活用は2023年からさほど進んでいないそうです。てっきりアメリカではがんがんAIを活用していると思いきや、そうでもないようで…。週に1回程度AIを使っている従業員はわずか7%とのことです。
アメリカの職場でもAI利用は発展途上
ギャラップ社の調査によると、
● Fortune500社のCHRO(最高人財責任者)の93%がAIを利用し始めている
と回答している一方で
● 67%の従業員がAIを仕事で使ったことがない
● 週に1回程度使っているのはわずか7%
● 毎日使うような、いわゆる 「スーパーユーザー」は4%
という結果だったそうです。
職種別では、ホワイトカラーのAI利用率は44%と高いものの
生産現場やヘルスケアの現場ではAIが浸透していないことがわかります。
AIを利用する従業員の大半は、
アイデアの創出とタスクの自動化に利用しています。
最も一般的な用途は、
● アイデアの創出(41%)
● 情報やデータの統合(39%)
● 基本的なタスクの自動化(39%)
となっています。
利用者の45%が「AIによって効率性や生産性が改善された」と回答し、
次いで26%が「創造性や革新性が高まった」と述べています。
AIによる効果が示されているにもかかわらず、どうして職場に浸透していないのか
AIによる効率性が認められる一方で
驚くべきことに、2023年から2024年にかけて
「AIを使って働く準備が万全」と答えた従業員の数は6ポイント減少
したそうです。
そこでギャラップ社から、AIを職場に浸透させていくための3つのポイントが示唆されていました。
POINT① 企業としての今後の計画を明確に伝える
AIを現在のビジネスに統合するための明確な計画や戦略を組織として伝えているケースは15%のみ。従業員が納得するような戦略を示すことで従業員がついてくる。
POINT② AI活用の指針を明確に定める
多くの組織でAIを使用するためのガイダンスやポリシーがないと回答。セキュリティリスクを回避するためにもガイドラインは必須。
POINT③ 従業員の役割に沿ったトレーニング
年に1回以上AIを使用している従業員の約半数が、そのためのトレーニングを受けていないと回答。AIツールを効果的に使用し、個人の意欲を高めるためには、正式なラーニングは不可欠。
AI使用に関する規制はいまだ各国で足並みがそろっていません。
AIはときにバイアスを持ちパーフェクトではないことを忘れずに、ビジネス利用を考えていく局面にあるようです。