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脱エクセル化!シリーズ④~アメリカで人気のSaaS:Smartsheetについて~
前回は日米のSaaS事情についてお伝えしてきました。今回はグローバルのCWM市場で上位にランクする「Smartsheet」についてです。
アメリカでは人気No.2のSaaS!
Smartsheetは
G2(年間100万人以上が利用するソフトウェアマーケット)の
「2024 Best Software Products for Enterprise」で
エンタープライズ向け約11.7万の製品のうち
2位にランクインしているSaaSです。
2024年の年間収益が10億ドルを超え、アメリカをはじめ世界中の多くの企業で使用され、国際的な市場でも重要な地位を占めています。
主な特徴は以下です。
使いやすいインターフェース:
Excelのようなスプレッドシート形式のため多くの人に馴染みやすく、既存のExcelを活かしやすい
プロジェクト管理の効率化:
タスクの割り当て、進捗状況の確認、ガントチャートの利用など、プロジェクト管理の機能が豊富
コラボレーション機能:
リアルタイムでの共同作業が可能はもちろん、シートの行ごとに管理できるコメントやファイル添付、校正機能などもあり、それらの通知も可能。チーム内のコミュニケーション向上が見込める
自動化とワークフロー管理:
定期的なタスクやワークフローの自動化、参加するメンバーから効率的に情報を収集するためのフォーム機能等によって、業務効率化が可能
豊富な統合機能:
Google Drive、Microsoft Office、Dropbox、Slackなど、他の多くのツールと統合できるため、既存の業務フローに簡単に組み込むことができる
データの可視化とレポート機能:
カスタムレポートやダッシュボードの作成によってデータを視覚化
セキュリティと権限管理:
詳細なアクセス権限設定が可能で、必要な情報を必要な人だけに共有できる
モバイル対応可能
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特に、組織内での展開の際に「シートの共有や管理がしやすいこと」は
海外市場での普及要因になっているそうです。
仕様やパターンが標準化されやすく、ブループリント化を意識したシート管理ができ、シートはアプリ化して配布することも可能です。
送付用のフォルダを作成したり、Zipで圧縮する必要もありません。
なにより、シート群の作りこみロジックや、さまざまなカスタマイズが
ノーコードで実装できることが大きな特徴です。
Smartsheetで脱エクセル化
脱エクセルを図りたいときには、業務フローを整理した上で、それらをSmartsheetのパーツでどのように実現するかを考えます。
Smartsheetで置き換えられない機能は、他のSaaSの活用を組み込んでいくことで補えます。APIコネクターが提供されているため、図にあるようなサービスと連携し、より広範囲な業務プロセスを効率化できます。
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事例:営業における注文書周りの業務プロセス自動化
ここで、Smartsheetを使って脱エクセル化に至ったケースをご紹介します。
営業事務が顧客から注文書を受領するプロセスの自動化についてです。
業務の流れとしては、営業事務が
(1)注文書を作成し
(2)営業担当に承認依頼をして
(3)営業担当の承認を得られたら
(4)顧客に注文書を送付して
(5)顧客の承認を得られた注文書を受領する
というステップがありました。
この業務にSmartsheetを活用した場合、
(1)の注文書を作成する作業のみで
(2)~(5)の情報の受け渡しはすべて自動で実行できるようになります。
以下の図をご覧ください。
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Smartsheet側の処理について説明すると、
①注文書の作成はSmartsheetのフォーム機能を利用して、営業担当から営業事務に依頼
②営業事務のフォーム入力が終わると、営業担当へ承認依頼メールが飛ぶ
③営業担当が承認ボタンを押すと、
④フォームは顧客側に送付され、
⑤顧客側で承認の有無が問われ、
⑥顧客側の承認の結果が営業に報告される
という流れになります。
この間、Smartsheetシート内で管理されている
「進捗状況」/「営業承認状況」/「顧客承認状況」
のステータスはリアルタイムで更新されます。
Smartsheetと電子契約システムを連携させて、承認された内容を電子契約書に反映した形で送信するというユースケースもあるそうです。
Excelのような見た目でありながら、フォームというインタフェースを中心にして、裏でデータ連携を自動化できることが、Smartsheetの特徴のひとつです。
脱エクセル化シリーズ①~④の資料は以下よりダウンロード[無料]できます。ぜひご覧ください!