いつまでフローチャートを描きますか?
ゴールデンウィーク中に資料を作成していたときのこと。ふと、AIを使ってフローチャートを描いてみたらどうだろうかと思いつきました。将棋とAIが戦うように、いずれ業務コンサルタントとAIが切磋琢磨する世界が来るのかもしれません。
フローチャート作成をAIで試してみた
業務フローを分析する場合、ヒアリングして、手順書を書いて、フローチャート図に纏めてとかなりの手間をかけて作成することが多いと思います。雛形を作っておくとか、パーツを作っておくとか、工夫しながら効率化を進めていると思います。かくいう私も業務コンサルや自社の業務改善をしている際にはいまだにそのやり方をせざるを得ません。みなさんはどうでしょうか?
GW中、ある業務コンサル案件のプロポーザルを作成していて、世の中、今後も雛形とかテンプレートとか、パーツとかいう世界が続くのかと暗澹たる気分になっていましたが、ふとAIでこうしたフローチャートは書けないかと思い、色々試してみました。
ヒアリングの手間を減らすために議事録作成AI。そして、その議事録をAIで手順文書化。そして、その文書をAIに入れると、今まで数時間かかっていた手順書やチャート作りが劇的に削減。細かな手順や実装結果は次の回以降で紹介します。
AIを使ってチャートをつくるときの注意点
でも幾つか困ったことが、AIで作成するチャートは味も素っ気もない、かなりシンプルなフローチャート図が作成されます。
まずあまりにシンプル過ぎて見栄えが悪い。そしてそれが正しいかどうかは、結果的に人間の判断も必要ということ。自動運転で作成されるまでにはまだ時間がかかりそうですが、更新されない業務フローを後生大事に持っておくよりはましと思います。
人が理解できるシンプルなチャートこそ重要なので、見栄えの問題は今後の課題として、そのフローチャートが正しいかを人間が判断できるかが決めてと思いましたが、今回そのプロセスを繰り返す中で、発見したことがあります。論理的矛盾がある手順書では全く違和感のあるチャートができるということ、また条件分岐あたりはかなり丁寧に書かないとやはり同様の症状が表れます。
結局面倒な部分は簡素化できますが、業務ロジックを組み立てられるかが、結局のところは肝要ということではないかと思います。
しかしこのトライアル&エラーのプロセスは改善ポイントの洗い上げには非常に便利です。条件分岐が一番難しい感じがしましたが、実はそこが改善のポイントだったりすると思いました。
業務コンサルタントvs AIの時代が来る?
人間の思考はかなり複雑です。勿論AIもそれなりに複雑な対応も可能ですが、人間とは異なり、シンプル化が基本です。しかし短時間で選択肢をたくさん作れるという大きなメリットがあります。
将棋の世界でAIが人間と共創するように業務コンサルでも同じような共創が実現できる日が来そうな予感がしたGWでした。
藤井8冠の凄さはAIを超える指手を生み出す能力かと思いますが、そうした名人が業務フロー作成の世界にも生まれると良いですね。
次回は今回使用したツール類を紹介していきます。