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構成を考える

みなさま、こんにちは。
バレエ「えんとつ町のプペル」製作総指揮の関 巴瑠花(せき はるか)と申します(作品への想いはこちらから)。

西野さんが子どもたちのことを考えて脚本を書いてくださったので(脚本が完成!)、ここからは私が構成を考えました。
 
脚本の段階では、どんな場面で、何人のダンサーが、どんな曲で、どんな風に踊るのか、が詳細に決まっているわけではありません。この解像度をあげるのが「構成」です。
 
構成は大きい区切りから言うと、幕・場・曲からなります。
 
幕とは、幕が上がってから下りるまでのこと。たとえば、公演の始まりから休憩までを第1幕、休憩があけて幕が上がってから次に幕が下りるまでを第2幕と呼びます。
 
1つの幕は複数の場面からなり、これを場と呼びます。プペルバレエでは、ゴミ山、町、地下鉱山という風に場が切り替わっていきます。
 
作品によりけりですが、1つの場では1から10曲ほどの音楽が使われます。
 
西野さんは脚本の中で、すでに幕を分けてくださり、使う曲も指定してくださっていたので、私は幕の中をどのような場に切り分けるか、そして、どの場に厚みをもたせ、展開させるのかを考えました。
 
特に意識したことは、西野さんが作ってくださった物語の感情の流れを、バレエにおける展開のリズムで、どのように舞台上で表現するのかという点です。
 
たとえば、どんどん場が転換してしまうと、言葉のないバレエでは見ている人が物語を理解できず、気持ちがついていきません。

また、メリハリのない舞台だと感情移入できず、飽きてしまいます。
 
そこで、ストーリー展開をとめる場、進める場をつくり、展開に緩急をつけること。1人ぼっちのプペルと、たくさんの町の子どもたちなど、視覚的な静と動をつくることを心がけました。

舞台上のリズムが、お客さんの気持ちを引き込んで、会場全体に一体感が生まれるような構成としました。

さらに、発表会でもプロ公演と同じ脚本、同じ曲で踊れるように工夫しました。たとえば、発表会ではたくさんの小さな子どもたちが踊れる場面が必要になります。

そこで小さい子が踊ってもプロダンサーが踊っても、少し演出を変えれば成り立つ構成を考えました。

試行錯誤の繰り返しで、苦しいことも多かったのですが、子どもたちの顔が思い浮かび、楽しく充実した時間となったのでした。


バレエ「えんとつ町のプペル」
製作総指揮 関 巴瑠花



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