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指揮者・冨田実里さんとの出会い

みなさま、こんにちは。
バレエ「えんとつ町のプペル」製作総指揮の関 巴瑠花(せき はるか)と申します(作品への想いはこちらから)。

たくさんの子どもたちに届けるため、プロ公演を行うことにした私たち(プロ公演へのチャレンジ)。
 
発表会であれば、ミュージカルの楽曲に合わせたバレエの振付も可能なのですが、プロ公演となるとそんなわけにもいきません。
 
曲調、曲の長さ、テンポなどを、バレエを踊るための音楽にかえる必要があり、その道のプロフェッショナルを探すことに。
 
そこで、バレエマスターである中島駿野さんと共に、新国立劇場バレエ団の指揮者である冨田実里さんに一度お話を聞いてもらうことになりました。
 
私はこれまでの人生で、「バレエ用に音楽を編曲してほしい」という依頼はしたことがなかったため、「どのように話せばいいのか」、「何を伝えればいいのか」、「そもそも失礼なお願いなのか」、なにもわかりません。
 
熱量だけはある私は、根底にある想いから話すことにしました。それは、
 
あきらめなくていいことを、あきらめてほしくない
 
ということです。
 
私のバレエスタジオでは、「バリエーションは踊ってみたいけど難しいからできない」という大人の生徒さんがいます。しかし、簡単な振付からはじめればチャレンジできます。
 
ケガでバレエをあきらめなければならないダンサーもいますが、正しい身体の使い方を知っていたら、ケガをしなくてすんだかもしれません。
 
受験のためにバレエスタジオをやめてしまう子どもたちはたくさんいますが、勉強する習慣が身についていたら、やめる必要はないでしょう。
 
本当はあきらめなくてもよかったことをあきらめてしまう(あきらめざるを得ない)人が多いことをもどかしく思い、そのような人たちを応援するために「ただしくあきらめない」を理念としていました。
 
絵本「えんとつ町のプペル」は
 
誰かの想いで、自分の夢をあきらめなくてもいい。
 
というメッセージが込められており、これは「ただしくあきらめない」ことだと思いました。
 
バレエ作品を通してこのことを伝えたい。そのために冨田さんにバレエ音楽を担当してもらいたい。そうお願いをしたのです。
 
お会いした後、お礼のメールをさせていただくと、「大変な山登りになりそうですが、良い作品ができるよう私もできることをしていけたらと思います」とお引き受けくださり、とても心強く、嬉しく、涙が出る思いでした。
 
こうして私たちは、プロ公演に向けた第一歩を踏み出しました。


バレエ「えんとつ町のプペル」
製作総指揮 関 巴瑠花


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