トラブルだらけのチームをどう立て直す?
自分がバスケットコーチとして部活動をもって初めて練習を途中でやめた。
理由はたくさんあるが、一言で言えば「練習できるチーム状況ではないから」だ。
現在、自分のチームの状況は良くない。というか、かなり悪い。
何が悪いのかというと、人間関係だ。2年生と1年生。2年生のなかでグループができて対立する。さらに、互いに悪口を言い合ったり、批判したり。正直、チームとしてなにか目標に向かって取り組める状況ではない。
だから、練習をやめてミーティングをした。
そして、「このままだと練習はできない」と伝えた。
どういう気持ちで選手が受け取ったかはわからない。しかし、このまま練習を続けてもきっと良い成果は生まれない。
良い成果を生み出すために、一度時間をとって自分たちを見つめ直すことが必要だと考えた。
選手には「このチームは今、多くの問題を抱えている。それがなにか考えてきてほしい」と伝えた。
また、「その問題を解決するために自分に何ができるかも考えてきなさい」とも伝えた。
問いを投げかけた以上、自分が答えをはっきりさせておかないとこの後の指導がうまくいかなくなる。
いまチームが抱えている問題は大きく分けて次のようなものだ。
・人間関係の悪さ
・練習に取り組む態度(サボる、練習を休む、適当にやる)
・日常生活の乱れ(規則違反、素行の悪さ)
このなかで最も深刻な問題は人間関係だ。
互いに批判し、悪口を言い合い、雰囲気を壊す。
この問題を解決するために必要なことはなにか。
それは、「思いやり」と「外の人間関係を持ち込まないこと」と「コミュニケーションを取ること」だ。
チームが荒れる原因は「バスケットに関係ない問題を持ち込むこと」にあると私は考えている。
例えば、プライベートで喧嘩したり、仲違いしたりしたチームメイトがいるとする。彼らがプライベートで仲が悪くなることは彼らの問題だが、それを部活にまで持ち込むと途端にややこしくなる。片方が片方を悪くいい、お互いに険悪なムードを生み出す。最悪の場合、お互いがグループを作って対立するという状況になってしまう。
こういう事態を避けるためにも「バスケットをするときは外の人間関係を持ち込まない」ということを徹底させることが必要だ。
つまり、ひとたびコートの中に入ってバスケットをするなら、相手のことを嫌いだろうが、なんだろうが協力することが必要だということだ。
この「外の人間関係を持ち込まない」ということに加えて「思いやり」も人間関係をより良くするために必要だ。
「思いやり」というと優しさが連想される。相手のことをリスペクトして話をするということは絶対に必要なことだ。思いやりのない言葉は相手を傷つける。バスケットで協力するなら、相手のことを思いやることは必須だ。
さらに、「コミュニケーションを取ること」も良い人間関係に必要だ。別に仲良しになるためにコミュニケーションを取れということではない。チームとして協力するために、チームを成長させるためにコミュニケーションを取ることが必要だ。
具体的には教え合ったり、プレーについてのアドバイスや意見を交わしたりすることだ。そういうことができるチームは必ず強くなる。強くなるチームというのは成長しているチームだ。
そういうチームに所属している選手はバスケを楽しいと思えるはずだ。
これらが私の思うチーム内の人間関係をより良くするために必要なことだ。
ちなみに、練習に取り組む態度は人間関係と相互に影響するものだと思う。
つまり、練習に取り組む態度がよくなれば、人間関係も良くなる。
逆に、人間関係が良くなれば練習に取り組む態度も良くなる。
練習に取り組む良い態度とは「互いに高め合おうとして、協力すること」だ。それができるということは人間関係が良い状態になっているということを意味する。また、逆もしかりだ。
そして、練習に取り組む態度をより良くするために日常生活を正しく過ごすことが必要だ。
例えば、あいさつ。あいさつを人によって変える選手がよくいる。特定の先生には元気よく挨拶するが、別の先生には挨拶すらしない。そういう選手が時々いる。こういう選手は、人によって態度を変える習慣が身についている。とすると、チーム内でも人によって態度を変える。その態度がトラブルを巻き起こす。
たかがあいさつかもしれないが、あいさつ一つきちんとできない人がバスケットをきちんとできるとは思えない。バスケットを正しく取り組むためにマナーやルールを守るということは、必要なことだと思う。
色々と書いてきたが、なかなか厳しい状況だ。
しかし、この状況をプラスに思っている。なぜなら、この状況を乗り越えられれば、爆発的に成長できるからだ。
壁が高ければ高いほど、登りきったときにより遠くまで見ることができる。
公式戦がない今の時期に膿は取り除き、成長できる土台を作るぞ!
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