私のココロのお守り、オードリー。
ラジオを聴き始めたのは兄の部屋にあった若林さんのエッセイ「ナナメの夕暮れ」がきっかけ。
この人、私より世の中生きづらそう。
敏感で、繊細で、それでいて、世の中を諦めきれていない感じに勇気をもらった。
*
21歳で突然の妊娠が分かったとき、結婚もしていなかったし、2年間続けた仕事も心身共に疲弊して、退職の意向を告げた直後だった。
のちに、結婚はしたけど、順番も準備もめちゃくちゃだった。
臨月を迎え、里帰りをした実家で、退屈な時間をどう消費させようか。
出会ったのが「ナナメの夕暮れ」
若林さんを、オードリーを夢中になるきっかけ。
その後、エッセイは全部追いかけた。
言葉のセンスが異常。感受性が豊か。琴線に共感できる。
どうやらラジオ番組が人気らしい。
噂は聞いたけどラジオ?こんなエンタメ多様な時代にラジオ?なかなか聴くに至らなかった。
“星野源のオールナイトニッポンに若林正恭がゲスト出演”
これがどうやらヤバいらしい。
当時、家事 育児に追われていた私は、自分の時間をつくることのできない日々に堪えていた。
子どもを昼寝のために寝かしつけ、夕飯の準備をしている間なら。この時間ならラジオを聴けそう。YouTubeみたいに視覚は奪われない。試しに聴いてみたらこれが私の心を、、ブッ刺した。
人の自由は、自分の好きは、もっと尊重されるべきだ。
この二人の表現をもっと見たい、聴きたいと思った。
ここからが私のリトルトゥースの始まり。
そして、もちろん星野源のリスナーにもなった。
日々、疲弊していた私の耳に至福を届けてくれた。
その週の土曜のオードリーのオールナイトニッポンには石川佳純さんがゲスト出演した。
中高、卓球部だった私は、他のリトルトゥースの数倍楽しんだかもしれない。
*
オードリーのオールナイトニッポンin東京ドーム
4歳になった娘を夫に任せて、産まれて初めて離れ離れの夜を過ごした。
2.18 起床した直後に娘が
「おかあさん、今日おーどりーおるーないにっぽん やん!やったね!」
と言ってくれた。
「娘ちゃんがいちばん大好きだよ。行ってきます。」
*
後楽園駅に着いたらラスタカラーを見にまとった、リトルトゥースで溢れていた。
(これは、小バナシ。
圧倒的に男性が多く、駅のトイレもドーム内のトイレも女性トイレの方がスムーズだった。
男性トイレが長蛇の列で少し優越感だった。)
いつも当たり前に一人で聴いていたラジオ。
電波にのせて、これだけの人と共有していたのだと実感でき、早速駅に着いた瞬間からニヤけてしまった。
ドーム周辺は人間で溢れかえっていて、
シンプルにオードリー人気者、、、すぎる、、、
と。
語彙力を失った。
1階スタンド席を目指し、会場に入ったら5万5千人のリトルトゥース。嬉しかった。
席に着く前に、印象的なことがあった。
白状をついた方が、お連れの方の腕につかまりながら、席まで移動していた。
視覚の情報がない世界で、この方はきっとオードリーにたくさん元気をもらっているのだろうな。
想像すると涙が出そうになった。
*
既に私の感受性は敏感になっていた。
オープニングムービーが始まる。
ドーム開催が発表されたあの日のラジオ。
生でオードリーのラジオを聴けるかもしれない!あの時の抱いた私の期待と希望。
アニメーションの中の彼と私は同じ表情をしていた。涙が止まらなかった。
*
でもそのあとは笑いっぱなし。
『ラジオやります』
私の大好きなラジオ。5万5千人のリトルトゥースとリアタイ。内輪ウケ。最高にトゥースな時間だった。
相変わらず、行きたいところがない若さん。
チップで大喜びする若さん。
満席のドームでチョウラクの話をする春日さん。
再現できた味を、親友に食べさせたい春日さん。
文字にすると、また泣けてきそうになるけど、
二人がラジオブースの中で語れば、ドームから笑い声が湧き出てくる。
チェ・ひろしのコーナーは、
前日のラジオでの春日さんのトークゾーン。
“ゲレンデ納車後初の洗車”のトークがバチバチにフリが効いていたし
イタズラっ子若様が無邪気でよかった。
コンプラ時代に、お互いの信頼関係を知っている内輪だからこそ、安心して笑えた。
フワちゃんとのプロレス。
フワちゃんは華がある。人気もある。会場がまた湧いた。
春日よ。
登場シーン、終始イケメンだった。顔がいい。
前髪下ろして、長髪やめて、芸能人なお顔で、
脱いだらびっくりゴツすぎた。
ドームに向けていろいろ意見しただけあって、自分の身体はしっかり仕上げていて感心した。
中央ステージ。奈落からターンテーブルが上がってくる。
若さんが楽しそうにターンテーブルをまわす。
大好きな人が楽しそうにしているところを見れる楽しさ。
満員のドームでDJした気分は最高にトゥースだったかな。
*
窮屈だった毎日に、耳に至福を届けてくれた二人
目の前でコラボしている。
Orangeが流れた瞬間、後ろに影が映った。
まさか
星野源がきてくれた。
僕は行かないですよ。
オードリー二人が目当てだから、期待は、
すこーししかしてなかったけど。
毎日が水の中にいるみたいで。
顔をあげた、その一瞬しか息継ぎができないような
そんな日々に、笑える時間を、自分と向き合う時間をくれた二人。
笑いっぱなしだったのに、また泣いてしまった。
目に耳に焼き付けたかったけど、
興奮しすぎて、少し記憶が飛んでいることが辛い。
ぜひもう一度観たい。
二人が楽しそうに歌っていたのも、
その後、楽しそうトークしていたのも、
あの時の同じ空間にいられたことが、目撃者になれた事実がいつまでも私の心を支えてくれる。
30分間の漫才は、もう何をしても面白かった。
若さん、腕のある若さん。
最後に自分のことをいっぱい褒めてあげていて、
それでいて聴いているこっちは笑えて。
話術も表現もタイミングも全部天才。モンスターだと思った。
お互いにトゥースだったら、またやりましょう。
この言葉が最後にあってよかった。
今、私は毎日楽しい。
この余韻いつまで続くのだろう。
ココロのお守りを、
ありがとうございます。
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