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コメダで朝活した日

平日ど真ん中の朝。
早起きする理由をつけるために、コメダで朝活することにした。

旦那も私も、朝はとっても苦手。
毎朝毎朝、どちらがゴミ出しに行くかゆったりとした一悶着をする。
(朝なのでガミガミ喧嘩はしないが、ゆるくどちらが先に起きるかを競い合っている、ような気がする)

早起きは三文の徳と言うし、どちらかといえば、私は早起きしたい派の人間だ。早起きして好きなことや家事がこなせれば、どれだけ時間が節約されるか…。ずっと思っているのに、とにかく朝は体がいうことを聞かない。子どもの頃からの低血圧なのも、少なからず影響していると思う。

旦那の口癖は「早く寝て早く起きる」だけれど、それが彼自身の意思により実現したことは今だに一度もない。(何度も言うなら起きて笑)

そんなわけで、2人で早起きするために、私はコメダの朝活を提案した。
コメダにしたのは、二つ理由がある。

・夫婦どちらも最近コメダを推しているから
・車で運転しないと行きづらい距離だから

私は運転免許をいまだに取得できていないため、コメダに行くためには必然的に旦那の運転が必須。
コメダはモーニングもあるし、朝も早く開いているし、うってつけだ。(何より美味しいしボリュームもある。私は今まであまりコメダを利用していなかったけれど、ここ1年でとてもハマっていた。)

というわけで、明日は2人で早起きしようねと約束し、当日の朝を迎えた。

私は楽しみがあっても、前日はしっかり眠れるタイプ。
でもなぜかこの時はなかなか寝付けず、夜中のうちに4、5回も起きてしまい、ぼーっとした冴えない頭を抱えながら、6時半のアラームで起きた。

一方の旦那は、アラームがけたたましく鳴ろうとも爆睡している。
私が隣でゴソゴソ動いたって微動だにしないことはよく分かっているので、「ねぇ起きて〜〜コメダ行こ〜〜」と体を揺さぶり、ようやく目を覚ます。

30分ほどで素早く支度をして、予定より10分遅れで家を出た。
この時点で7時10分程度。
それでも、普段は8時に起きるので、いつもなら夢の中にいる時間帯だ。

田舎の朝は、早い。
大通りに出れば、多くの車が忙しなさげに往来しているのが見られた。

「うわー、小学生もたくさんいる」
助手席に座った私は、狭い通路に5、6人と固まって小学校に向かう子どもたちを見つめる。

東京から今の家に引っ越してもうすぐ2年になるけれど、私たちは普段在宅ワークなので、基本的には朝外に出る用事はゴミ捨ての時だけ。
朝からたくさんの人たちが、それぞれの目的地に向かって歩を進める姿を見るのは、本当に久しぶりだった。

"コロナ前は、あの中に自分もいるのが当たり前だったのになぁ。"
世界は随分と、仕組みを変えてしまったなとふと感じた。

それにしても人が多くて多くて、驚いた。
都会の比ではないけれど、交差点では自転車と人がぶつからないかと、見てるこちらが心配になるほど人で溢れているし、少子化を感じさせないぐらいに多くの子どもの姿も見かけて、勝手に安心したのだった。

車で5分とちょっと。
ついに目的地のコメダに着いた。

「朝は道が混むから」と旦那は混雑を心配していたけれど、行きは割とスムーズに目的地に着いた。

帰りも同じ理由で時間がかかりそうだね、となったため、テイクアウトすることにした。

平日の開店直後でもすでにお客さんは何組か居て、レジで働いているマダムは、すでにキビキビと忙しそうにしていた。

「すみません、テイクアウトをお願いしたいんですが」

マダムに伝えると、テイクアウト専用のメニュー表が渡される。

「入り口前にあるソファにお座りください。注文が決まったらお呼び下さい」と言われ、促されるままに旦那と並んでソファに座る。

普段はわりと即断即決の私なのに、こっちにしようか、あっちにしようかと迷いながら、私は「ホットカフェオレ」と「ハムトースト」に決めた。旦那は、「ホットカフェオレ」と「モーニングのセット」。

コメダのモーニングは、ドリンク代のみ支払えば、パンと卵(もしくは小倉あん)が無料でついてくる。(※2025年1月28日現在)

なのでほとんどの人はモーニングセットにするのだろう、私が注文時にモーニングセットを断ると、マダムから驚いた顔をされた。

注文を終えると、しばらく無の時間が訪れた。

私はコメダのログハウス風の店内が大好きだ。
ステンドグラスのような照明も素敵だと思う。
赤のソファに座って、カフェラテを飲んでふーっと息をつけば、どこか非日常を味わっているような気持ちにもなれる。

じっくり店内を観察していると、たくさんの新聞が取り揃えられているだとか、子供向けの絵本が充実しているだとか、普段は素通りしてしまって気付かない発見もたくさんあった。

1時間後には仕事だなんて信じられないぐらい、ゆったりとした、無の時間を過ごした。

注文した商品が出来上がってお会計を済ませ、コーヒーと、温かいトーストやバターが香る袋を受け取る。
美味しそうな、温かな香りに包まれながら、私たちはお店を後にした。

お店でゆっくりモーニングを食べることはできなかったけれど、朝早起きすることも、コメダに行ってモーニングを買うことも、普段は見られない朝の風景を見ることもできた。

家に帰りついたら、少し冷めたハムトーストを口いっぱいに頬張る。

”うん、寝不足気味だけど、今日は良い日になりそう。”
そう確信しながら、カフェオレを流し込む。
早くも達成感で、心は十分に満ちていた。

日々の一部が少し変わるだけで、こんなにも多くの発見があって、こんなにも満たされる。人間は単純だ。

起きられない朝は、寝坊助の旦那さんを引き連れて、またコメダに行こう。
また少しの発見と、少しの達成感が得られるはずだ。

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