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【ハイキュー最終回 考察と感想】32歳会社員の、感動と感謝が溢れた話

初めまして。私は今年で32歳になるサラリーマンです。

この記事がnote初投稿、というか、ブログ自体一度も書いたことがない。
が、ジャンプ本誌でハイキュー最終回を読んだ結果、過去経験したことのない感情に満たされて眠れなくなってしまった。明日は仕事なのに。
社会人になってから聞く「エモい」というのはこういう感情のことを言うのだろうか。言葉があふれ出して止まらないので、最終回の感想と、この素晴らしい作品への想いをただただ吐き出している、そんな記事です。


冒頭の”読者の夢”の光景を、10分以上噛み締めた

何でしょうね、この光景は。一気に読んでやろうと意気込んだ手が、
冒頭の見開きでピタリと止まってしまいました。
まず目に飛び込むは終盤の名演出にもなった色とりどりの各高校横断幕。
そして登場したほぼ全てのキャラが一同に会している夢のような光景。
そう思ったところで気づきました、「そうかこれは、僕ら”読者”が見たかった夢の光景なんだ」と。いつまでもハイキューの世界が終わらないでいてほしい、という、読者の夢の世界なんだなと。古舘先生、どういうことなんでしょうか、どうしたらこんな演出を思いつくんですか。最高です。

初絡みのキャラ同士の会話が聞こえる幻聴初体験

そしてまだ冒頭見開きから進んでいませんが、とある初体験をしてびっくりしました。キャラ同士の会話が聞こえてくる。それも本編で絡みがなかった人たちでも。

①及川&赤葦
あー、わかるわー。赤葦めっちゃ及川を素直に尊敬しそうだよね。チームメイトから尊敬を集めつつも普段は茶化されるキャラって点で確かに木兎と及川は似てるもんね。一緒の高校だったら赤葦「スター選手から学べるの楽しいです」とか言って先輩から変人扱いされるんだろうなー

②星海&宇内
あー、わかるわー。本編では描かれなかったけど、星海も元祖小さな巨人(宇内くん)をテレビで見てた可能性あるもんね、小学生からバレーやってたわけだし。宇内が元祖と知ったらテンション上がるだろうし、星海のプレーを見て尊敬した宇内も、自分が影響与えてるなんてことがあったら、そりゃあんなイキイキした顔になるよね

③松川&角名
あー、わかるわー。どっちも「相手を動かす」プレイヤーだもんねー。
すげぇ悪そうな顔して、互いのイヤラシノウハウ交換しあってるねコレ。

・・・・・・・・・

という感じでまあ幻聴が溢れる溢れる。すごいなこれ。
キャラが生きてるってこういうことか。先生がどれだけキャラクターに命を吹き込んでいらっしゃったのかここにきて再認識。神。

天童、おまえが主演側かよ! でも感動した。

初見では一瞬ミスリードしちゃった。だって天童、友人として出るって言ってたじゃない情熱大陸。おまえがパティシエとして成功して、若利君が友人役って全く想像してなかったわ。

でも天童がそんな高みにまで登っているから、若利君が日本のエースになった今でもマブダチって言える関係なんだろうね。別に天童はそのためだけに頑張ったんじゃないとは思うんだけど、欲求に素直なやつだし、でも、多分どこかでその想いが、天童の道にあった障害を、乗り越えさせてくれる一助にもなったんじゃないかな。だって二人の仲、明らかに高校時代より深いもんね。バレーだけでなく、人生の戦友になったんだろうな。天童、君もやっぱり妖怪側だよ!

夜久さんの成り上がり感と、クロのズルさと

いやぁ、夜久さん上り詰めましたね。海外リーグですか。服装の自己顕示欲の塊感には一瞬驚いたけど、「低身長をコンプレックスに思う男は顕示欲強くなる説」が頭をよぎり、最終的にはしっくりきました。ただ、どうしても音駒は先週のクロ(日本バレー協会)が全部もってっちゃった感がありますね、最後までズルい、カッコいい男でした

ビターさを感じたシーンその①:天内叶歌

日本女子バレーのエースになっていたけれど、どこか孤独感のある印象。
エースだから、ではなく、ここぞで思い出す言葉が未だに
「できるまでやれば できる」って・・・そういうこと?

でも女心は私にはわからないので無粋な邪推はやめます。
彼女もきっと、バレーで多くの強さを得ることが出来た人だろうから。

ビターさを感じたシーンその②:大将君と美華ちゃん

根拠は多くない。ただ、「別れた?」という直感だけが来た。
強いてあげるなら、この年齢で結婚していないことだが、それ以上に二人の表情が少し寂しげだったからかもしれない。
年月の経過を思えばリアルだなとも思うが、本編高校時代終盤の解説/観客役としてとても素敵なペアだっただけに一抹の寂しさも残る。でもやはり二人とも強くなっているとも感じた。バレーが二人にとって今も良きものであったらよいな。

及川ーーー!!!おまえ!! そして仲間たちに涙

及川さん、やってくれましたね。ネットでも一部で予想されてはいましたが、まさかマジで帰化やっちまうとは。「全員倒す」だもんね。
真にプライドが高い男って、最高にカッコいいですね。燃える。

そして青城の仲間たちが全員、「日本」ではなく、「アルゼンチン」のフェイスペイントをしている。最高すぎるわ。及川のことめちゃくちゃ誇りに思ってんだろうな。3年生の後日談最高だったけど、その後も深い関係が続いたことが一瞬で理解できる、この小さなフェイスペイントだけで。神かよ。

あと仲間と言えばさ、北さんさぁ。最後まで魅力的な人だよ、ほんと。
バレーやめてから柔らかくなった?「どや 俺の仲間すごいやろ」って、冗談でも何でもなく、真顔で笑顔で言ってるもんね。後輩冥利に尽きるよね。

日向と影山、バレーと人生の本質 「つなぐ」

日向と影山登場から最後への感情は、もう言葉では説明できないですね。
烏野回想が入った瞬間、脳内で無数のシーンが走馬灯のように流れました。

ハイキュー!!という漫画は、
日向と影山という人間の人生を、多くの人がつないでくれた物語であり、
そして同時に、登場した全てのキャラクター、さらには、
漫画さえも飛び越えて、現実のバレーに関わる全ての人が、
バレーをつないできてくれたこと、そしてまた誰かがつないでくれることを表現する物語でもあったのだと、私は感じました。

そして上記の「バレー」を、「人生」に置き換えても意味が通ってしまう漫画でもありました。私はこのハイキュー!!を、バレー漫画としての傑作ではなく、人生の物語としての傑作としても、推していきたいと思います。

古館先生、こんな素敵な作品を生み出してくれて
本当にありがとうございました。

この漫画の制作に関わって下さった全ての方へ、
本当にありがとうございました。

この漫画を応援し続けてくれたファンの皆さん、
本当にありがとうございました。楽しかったですね。

そしてこの漫画から何かをつないでくれる、「まだ何者でもない誰か」にも。ありがとう。

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