すべての保育士にノンコンタクトタイムを
「ノンコンタクトタイム」という言葉を知っているだろうか。
保育士の働き方改革の中で、鍵となる言葉だからぜひ覚えていただきたい。
これは、保育士の勤務時間の子どもから離れる時間のことである。
子どもから離れ、製作準備をしたり、保育計画をつくったり、行事の準備をしたりする。
保育士以外の人にとって、この言葉は奇妙にうつるかもしれない。
そうした作業は子どもから離れるのは当たり前。なんでわざわざ、「ノンコンタクトタイム」という名前をつけるのか、と思うかもしれない。
だが、これには理由がある。
信じられないかもしれないが、「勤務時間」=「保育時間」という働き方をしている保育士はまだまだ多い。
つまり、勤務時間中は常に子どもと接しているということだ。
すると、作業時間はどうなるのか。
それは、勤務時間外、すなわち残業して行われる。
そして、その残業はほとんどの場合がサービス残業である。
このような構造が、保育士がブラックな仕事と言われるゆえんなのだ。
だからこそ、能動的に「子どと接しない時間」を作る必要があり、「ノンコンタクトタイム」という言葉が作られたのだ。
どれだけノンコンタクトタイムを作ることができるのか。
ICTによる効率化、人手不足解消、離職率の低下、行事の見直し。
これからの時代、積極的に改善をする必要がある。
すべての保育士が、ノンコンタクトを得て、生き生きと豊かに働けるようになる必要がある。
それが、保育士の未来につながっていくのである。