Noya

🌈気まぐれに創作。(得意ではないことを続けてみたい) 🌈 Instagramにて、atelier_direという名前で、「大人も読みたい絵本」を投稿中。

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最近の記事

【#詩】いつか

「いつかは」は夢、「いつかは」は希望 「いつかは」を語る時の瞳は澄んでいて、エールをおくりたくなる でも、「いつかは」はこないこともある 「いつかは」の夢がかなわないこともある それでも、「いつかは」は人にとって大切な言葉 いつかは終わる、いつかは戻れる そんな言葉を聞く でも、ただ悲惨でしかない、この戦争で その「いつか」の時を、彼らは見られなくなってしまった もう、「いつかは」の夢を見ることも、「いつかは」の希望に向かうこともできなくなってしまった そして、それらを

    • 【#詩】試作品

      新しいケーキが並ぶ でも、お客さんは知らない そのケーキができるまでの試作品の数を 美味しそうなケーキが並ぶ でも、お客さんには見えない そのケーキに隠された味の秘密は 世にでるまでの トライアンドエラー 繰り返される試作品作り 1日の仕事が終わって、あるいは休みの日に 時間が費やされている 自分が店頭に並ぶケーキだとしたら ぼくは、どのくらい悩んだだろうか ぼくは、どのくらい失敗しただろうか ぼくは、誰も知らない僕の強さを どのくらい持てているだろうか パティシエ

      • 【#詩】こもる

        やることがない、 そう言って、男は部屋をでなかった 1日、本を読んでいたいわ、 そう言って、女も家をでなかった 考えたゲームをしてるんだ、 そう言って、子どもは夢の中からでなかった それぞれの1日が過ぎていく 空をヘリコプターが埋めるまでは 町に装甲車が乗り込むまでは 耳に銃声や爆発音が響くまでは こもることの意味が、その日から変わった。

        • 【#詩】 あなたが生まれた日

          あなたが生まれた日 生まれて1日たった人もいれば、10日目の人、1000日目の人、生まれて3585日めの人もいました。 晴れている街もあれば、激しく雨の降る里もありました。 宴にわく国もあれば、争いの中、人々が倒れる地もあったでしょう。 毎年迎えるこの日に、世界は進歩もしていれば、後退もしています。 誕生日の誕は、いつわる、あざむくという意味もある言葉。 人は生まれながらに、そんなことも背負っているのかもしれません。 それでも、 あなたが生まれた日に 喜びの涙を流し

          【#小説】 戸惑うぼくが ここにいて

          幼稚園のころ、ぼくは、おじいちゃんが飛行機に乗っていたという話を夢中になって聞いていたらしい。 祖父母の家に行くと、いまだに、その話をされる。 しかも、ちょっとボケてきたおばあちゃんは、その話を1日に何度もする。 幼稚園のそれがきっかけだったのか、自分でもわからないけれど、ぼくは航空業界を目指していた。 といっても、なりたいのはパイロットではなく、地上で働くスタッフだ。 ぼくなりの理由は、笑われそうだけど、新しいことに挑戦する人を応援したいからだった。 うん、誰に言っても

          【#小説】 戸惑うぼくが ここにいて

          「夢みる フィフィ」

          ▼こちらの企画への参加です。 絵で参加したいところですが、全く描けないので、以前からやってみたいと思っていた、「#絵はそれぞれが頭の中で思い浮かべる絵本」 という案を考えて、参加することにしました。 フィフィ、画像でしたお会いしていませんが、ほんとにかわいいです。 そんなフィフィを主人公に作ってみました。 絵本を読むようなつもりで、そして、絵は想像しながら、どうぞ! 「夢みる フィフィ」 おひさまが かがやく日、 “いい天気だな〜”って のびをすると とっても気持ち

          「夢みる フィフィ」

          【1000字ちょっとの小説】お月見禁止令

          「おまえらさー、自分たちがやっていること、わかってんの!!!」 突然、テレビ画面に、 うさぎみたいな・・・かぶりものをした人が映っていた。 「おまえたちの地球では、プライバシーの侵害っていうんだよなー。毎晩さ、見られてる俺たちの気持ちにもなってよ。特にひどいのは、お前らの地球から見て、俺らの月が丸く見える時だよ。”満月のパワー”とか、“お月見だー”とか言って見やがって。言っとくけど、やってること覗きだよ」 たぶん、ドッキリとかなんだろう。そう思って、チャンネルを変えてみ

          【1000字ちょっとの小説】お月見禁止令

          【#絵から小説】 「ぼくが君について、言えることといったら」

          窓ガラスの向こうに見えた絵に吸い寄せられるように、 ぼくは、そのギャラリーに入っていた。 受付の女性に、軽く会釈をすると、 “ゆっくり見ていってくださいね”と笑顔を返してくれた。 その絵は、夕日の中、たたずむ人を描いているようだった。 グラデーションがかったオレンジ色は、 本当に、目の前に夕日が広がっているような感覚にしてくれた。 ポケットに手をいれたように立つ姿は、女性だろうか? なぜか僕は、その後ろ姿に、凛とした強さを感じていた。 彼女が眺めているのは、彼女の故郷

          【#絵から小説】 「ぼくが君について、言えることといったら」