【#小説】 戸惑うぼくが ここにいて
幼稚園のころ、ぼくは、おじいちゃんが飛行機に乗っていたという話を夢中になって聞いていたらしい。
祖父母の家に行くと、いまだに、その話をされる。
しかも、ちょっとボケてきたおばあちゃんは、その話を1日に何度もする。
幼稚園のそれがきっかけだったのか、自分でもわからないけれど、ぼくは航空業界を目指していた。
といっても、なりたいのはパイロットではなく、地上で働くスタッフだ。
ぼくなりの理由は、笑われそうだけど、新しいことに挑戦する人を応援したいからだった。
うん、誰に言っても