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[組織ブログ Ver.41]「誰」から「どのような」感情を提供してもらっているのか?

「僕らは誰からどのようなものを与えてもらっているのか?」 そんなことを考え始めたのは、2024年の夏頃でした。

オーセンティックワークスさまの「成人発達理論ベースの実践重視型NVC講座」というセミナーに参加して、自分自身の感情や人との関係性について深く学ぶ機会がありました。そこで、自分自身の1日の出来事や感情の変化などをメモしていたのですが、明らかに「娘」から「安らぎ」をもらっていることに気づきました。

それがわかってから、「誰」から「どのようなニーズ」を満たしてもらっているのか? と考える機会が増えましたが、これが非常に良いサイクルを生んでいるので、僕の備忘録としてブログに残しておきたいと思います。




0. NVCとは

NVC(Nonviolent Communication=非暴力コミュニケーション)とは、1970年代に、アメリカの臨床心理学者マーシャル・B・ローゼンバーグ博士によって体系化され、提唱された、自分の内と外に平和をつくるプロセスです。

家族や友人から、職場、組織、国際関係まであらゆる人間関係を、支配、対立、緊張、依存の関係から、自由で思いやりにあふれた、お互いを豊かにし合う関係へと変えることを可能にする考え方、話し方という「方法」であると同時に、私たちに「なんのために、どう生きるか」を問う、根源的な「意識」でもあります。

それは、頭(思考)で判断・批判・分析・取引などをするかわりに、自分自身と相手の心(ハート)の声に耳を傾けることから始まります。

具体的には、観察(Observation)、感情(Feeling)、ニーズ(Need)、リクエスト(Request) の4要素に注目しながら、自身の内なる対話や、相手の言葉の奥の意図の推測、相手との対話を行います。

誤解や偏見、思い込みを注意深く見きわめ、「今」の気持ちと、その奥にある大事に思っていること・価値を置いていることを明確にしていくと、本当にやりたいこと・望むことを見出し、自らの力で実現する原動力が身のうちに生まれます。

このプロセスは、お互いの内面を侵さず、生来備わっている力を奪うことのない、すなわち自分と相手を尊重する方法でもあります。非暴力のゆえんです。

ここから、ともに平和をつくりだす道をひらきます。

NVC Japanより


1. 日々の出来事をテキスト化してみて感じたこと

本ブログの冒頭に記載したセミナーに参加し、「日々の出来事や感情を記録する」というワークを毎日実施する内容だったのですが、これが本当に良い気づきを創発してくれました。

皆さまは日記を書いたことがありますか? 僕は小学生の頃に日記を書いていた記憶もありますが、ほぼ覚えていません。39歳になり、スマートフォンの音声認識を使って、日々の出来事やそこで発生した感情を日記として残すようにしたところ、大きな気づきを得られました。 その気づきについて、本ブログでお伝えしたいと思います。

1-1. どんな内容の日記なのか?

今日は朝から割とゆったりと作業ができて、午前中は穏やかな気持ちで過ごしました。少し滞留していた業務を吐き出しながら、未来の戦略について思考しながら過ごせた感じ。お昼休みに入る前位から、会社のカルチャーの話を聞いて、そのメンバーは頼もしく、個人でぐいぐい推進してくれるから安心して見てられる感じ。その後はお客様とのミーティング。この企業様は当社のことを信頼してくださっていて、提案もきちんと入れてくださる。そして、当社に伝えたいことがきちんと伝えてくれる。
そして言葉を選んでくださるので、安全性も高く携わらせていただいています。その後は、昨日も長い時間しゃべったメンバーとの定例ミーティング。そのメンバーとは、入社前から割と腹を割って話していて、個人的にもすごく信頼してるメンバー。昨日はそのメンバーのメンタルモデルに触れる機会があって、今日もその他類の悩みを公開してくれた。個人的には、個人の変容を入社3ヶ月目に一緒に体験することができて感情移入をしているのかなと思っている。
その後はサービスの開発ミーティングに参加。生成AIの力は恐ろしく、そして頼もしく、これを脅威に感じる事はあるけれども、きちんと共存関係として当社は乗り越えていきたいとメンバーと話していた。その後は、1ヵ月に1回の締め会。今日は自分自身が話す時間はそこまで多くはなかったけれども、APACで受賞した話をメンバーに希少価値高く伝えることができたのはすごく良い時間となったかな。夜は、久々に外のビアガーデンに行ってご飯。やはりみんなで一緒にご飯を食べる時間は貴重だな。
雨が降っていて、テントの下で焼肉を食べるような時間だったが、すごく貴重で、みんな笑顔が印象的だった。少し固定の席に座りすぎたのは反省点だけれども、いつも1対1で話さないようなメンバーとも話をすることができて、個人的には満足。もう少しみんなの話を聞きたかったけれども、楽しい時間でした。

こんな感じで、スマートフォンの音声認識機能を使ってChatGPTに入れます。ChatGPTはオーセンティックワークスさまの代表、中土井さんが開発したもので、日記内の出来事について「感情」と「ニーズ」を出力してくれます。 例えば、 「今日は朝から娘と散歩をした。娘はベビーカーに乗っており、少し話をしながら30分ほど目黒川沿いを歩き、ほっこりする時間でした」 と記入すると、ChatGPTはこの文章の中で僕がどのような「感情」と「ニーズ」を抱いていたかを教えてくれるのです。

1-2. 娘からは「安らぎ」をもらっていたことに気づく

僕には3歳半の娘がいますが、仕事以外の時間は娘と過ごすことが多いです。そんな中、娘の一つ一つの言動から「癒し」や「安らぎ」をもらっていることに、日記を書くことで改めて気づきました。スマートフォンの音声認識機能を使ってその日感じたことを記録し、その内容をChatGPTで分析すると、ほとんどが「あたたかい」系の感情だったのです。そのため、娘が生まれてからイライラすることが減り、娘の言動から「安らぎ」の感情を得ていたことを再認識しました。

1-3. 4年ぶりの高校の同級生との旅行

本ブログを執筆するきっかけにもなった、4年ぶりに高校の同級生と行った旅行がありました。高校時代の友人との旅行は、何気ない会話を続けるだけで「楽しい」と感じ、娘からもらっている「安らぎ」とはまた違った感情を覚えました。普段よりも「笑う」回数が多く、僕にとっては貴重な時間となりました。

1-4. 現職での最近のグループ編成

詳しい話は割愛しますが、2024年10月に当社の一事業部でグループの大きな変化がありました。僕はグループのリーダーとなり、メンバーとの運営方法を改めて考える機会を得ました。「会社」というチームをどう作るかについて考えることは多かったのですが、「5名程度のグループ」をどう進めるかを考える時間は新鮮で、良い時間でした。近年の組織開発や人材開発の知見も活用でき、メンバーが生き生きしている様子を見ると、僕にとって「わくわく」する時間となりました。

1-5. 事業部のキックオフ

前項で述べたように、グループ編成の変化に加えて事業部にも大きな変化がありました。その際、執行役員の寳田から当社の未来や事業部の展望について熱く語る90分がありました。他の社員がポテンシャライトについて熱心に語っている姿を目にし、僕にとって「エキサイティング」かつ「信頼」が深まる時間となりました。


2. 僕の感情は、さまざまな方から、さまざまな事象が起因して発生する

前項で述べた通り、最近は僕の感情がポジティブに動くことが多々ありました。共通点としては「ポジティブな感情」ですが、4つの出来事それぞれで微妙に異なる感情を感じ取ることができました。

  • 娘とのやり取りからは「安らぎ」を感じ

  • 高校の同級生との会話からは「楽しさ」を感じ

  • グループ編成に関しては「わくわく」を感じ

  • 事業部のキックオフからは「エキサイティング」を感じ

これらは、ポジティブなエモーショナルマネージメントにとって重要な出来事だったと思います。

2-1. 社会人は3つのサークルを回すと良い

ある先輩から「社会人は、家族・仕事・趣味など3つのサークルに属すると良い」というアドバイスを受けました。このアドバイスの意図を実感したのは、家族から「安らぎ」、仕事から「わくわく」や「エキサイティング」、そして高校の同級生から「楽しさ」をもらえた経験からでした。家で過ごす時間も、そこでどのような感情を覚え、どんなニーズが満たされているのかを捉えることが重要だと感じました。

2-2. ネガティブな感情とポジティブな感情を±0にすることもできる

仕事やプライベートでネガティブな感情が発生することは避けられません。ただ、僕はメンバーに「仕事でのモヤモヤは、仕事以外で解消することは難しい」と話します。もしネガティブな感情が発生した場合、その感情をはっきり表現できるのであれば、ポジティブな感情をくれる人と会う、または趣味に没頭するなどで、ポジティブに転じることも有効だと思います。


最後に蛇足を

僕は会社の代表ですが、会社では何かしら問題が絶えず発生するものです。従業員の数が増えるほど、ネガティブな出来事が早いサイクルで訪れ、「平常時」がほとんどなくなります。本ブログで述べたようなポジティブな感情を意図的に増やすことで、仕事も人生も豊かにできるのだと実感したため、ここに記しました。

皆さんいかがでしたでしょうか。
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