採用広報/採用ピッチの次の時代へ!覚えておいたほうが良い「EVP」という概念
皆さん「EVP」という言葉をご存知でしょうか?
今回はポテンシャライトとしても初めてのアウトプットとなる「EVP」についてお話したいと思っています。なぜこれまで注目しなかったのかな、と思うほど大事な点だと痛感しています。
では、ご覧ください。
0. EVPって何?
EVPとは「Employee Value Proposition」の略で、日本語訳すると「従業員価値提案」と表現することができます。つまり「会社が従業員に対してどのような価値提供ができるのか」と表現できます。
コロナの影響で採用/転職市場に変化が起きておりますが、いずれにせよ会社が従業員に選ばれ続けなければならない時代であることは変わりません。
ポテンシャライトはこれまで「採用ブランディング」「採用広報」「採用ピッチ資料」などの必要性を説いてきました。特に、採用ブランディングの必要性は各社に強く伝えております。昨今の採用市場において自社をどのように魅力的に表現するのか、そしてどのように候補者へ語りかけるのかは非常に重要なことです。
今回ご紹介したい「EVP」は採用ブランディングとは概念が異なります。
下記に整理してみました。
採用ブランディングは採用市場におけるブランドを作っていくために、自社の魅力の発掘、文言化、整理をすることです。何度かご紹介させていただいておりますが下記23項目に分類されます。
採用ブランディングを行うことにより、候補者へ魅力訴求をすることができますが、「自社にジョインしていただけたらどのような価値を提供できるのか」はまた別の論点になるのではないかと。
ポテンシャライトが定義する採用ブランディングの項目の中で、例えば「設立背景」があります。多種多様な候補者様がいらっしゃる中で、「設立背景」に興味を示し、会社を選択される方もいらっしゃるかと思うのですが、ただ、入社してから「僕はこの会社から”設立背景”を価値提供されている」と感じる方は少ないのではないでしょうか。
わかりやすく表現をすると下記です。
つまり採用ブランディング項目を認知させることにより「興味」を促進し、
その上で自社にジョインいただくことによる「価値」、つまりEVPを伝える、もしくは感じていただく、という流れが完成します。
ここで皆さんに質問です。
「今の会社に在籍し続ける理由は、”何を得たい”からなのでしょうか?」
様々な回答があるかと思います。まず思いつくのは「給与」かもしれません。お金がないと生活できませんもんね。
では、「給与」以外に、今の会社で何を得たいでしょうか?
例えば、「成長」や「多様性」、「組織の一体感」などがあるかと思います。そして、今の会社/将来お世話になる会社でなるべく多くのものが得られると良いですよね。逆に得られるものが少ない会社を選んでしまっているのであれば、自分が得たいこと(EVP)を少し整理してみた方が良いかもしれません。
1. EVPの分類
では、EVPはどのような分類になるのか、ご紹介します。先に結論をお出しすると、下記になります。
ポテンシャライトが定義するEVPはこの6分類になります。この図の通りなのですが、一つ一つご紹介をすると、
- Career / Growth : キャリアの選択肢 / 成長機会など
- Culture : 会社の文化
- Maneger / Member : マネージメント / メンバー
- Rewards : 報酬
- Work : 仕事内容
- Organization : 組織ポリシー / フォローアップ
こちらになります。
今回はせっかくですので、どういった情報をもとにこちらに辿り着いたのかもご紹介したいと思っています。
2. ポテンシャライト流 EVP のあぶり出し方
2-1. ポテンシャライトの採用ブランディング項目+α
何となくEVPの存在は知っておりましたが、日本でEVPの定義があまり為されていないことに気づきました。ポテンシャライトは採用ブランディング、採用広報などの「項目」のあぶり出しをしていたので、近しいものが作れるのではないかと思っていたのです。
上記がポテンシャライトが定義する最新の採用ブランディング項目です。合計で50項目あります。繰り返しになりますが、これはあくまで「魅力」の分類になりますので、「従業員が入社して感じる価値」とは同意ではありません。この中で「価値」をピックアップすると24つくらいありました。これだけでは自社視点だけなので、多角的にピックアップしてみたかったので下記に取り組みました。
2-2. Gartnerさんの記事
こちらの記事です。ものすごく面白かったです。世界中の入社理由や退社理由が細かく書いてありました。
↑こちらは入社に影響する項目をピックアップしたものです。TOPがCompensation。つまり報酬ですね。なるほど。真ん中らへんにあるRespectはリスペクトですね。なるほど。
↑端的に言うと入社動機。各国によって違うんですよね。
話がやや逸れたのですが、Gartnerさんのこの記事からものすごくたくさんの情報をいただき、この資料の中からもEVPの項目をピックアップしていきました。
2-3. 他多数EVPの記事
EVPについて世界各国で記事がたくさんありました。主に英語の記事を見させていただき、項目を洗い出していったのです。
感じたこととしては、世界と比較しても日本はビジョナリーな文化であること。日本と比較しても海外のほうが「報酬」「社会保険」「勤務地」「退職金」などに重きを置いている企業がすごく多いなと感じました。
3. 続 EVPの分類
と、そんな手法でEVPをあぶり出していきました。おさらいですが下記です。
↑これはあくまで「大項目」になります。もちろんより詳細な項目は準備しております。見てみましょうか。
こんな感じです。写真は特に意味はありませんが、何となく っぽいのを載せました。分類するとちょっとわかりにくいので、わかりやすく、端的な図を下記しますね。
字が小さくなってしまったので、みなさん拡大して見ていただければ幸いです!
せっかくですのでポテンシャライトも各項目に当てはまるか事例ベースで書いて見ました。
んー、「▲課題」ばかりですね。そして「無し」もあります。もちろん無しでも致し方ないかと思うのですが、「採用ブランディング」と比較すると課題が多いですね。「魅力」は語ることはできるかもしれませんが、「ポテンシャライトが従業員に与えることができる価値」はちょっと弱いかもしれません。
あれ、これはもしかしたらEVPチャートなるものが作れるのでは?と思い作成してみました。
ポテンシャライトはこれでした(自己/自社評価)。
Career/Growthについては価値提供できる自信はあります。
Cultureについてもそこそこ自信ありです。
Manegeについては僕含め課題ですね。
Rewardsについてはやはり課題ですね。
Workについてもある程度良いものが与えられるのでは。
という結果になりました。
4. EVPってもっと追求できそう
このnoteを書いているときにEVPの運用アイディアはたくさん湧いてきました。これは面白いかもしれません。
<EVP含めて採用のご相談はお気軽にどうぞ!>
今後も採用/人事系のアプトプットを続けていきます。
よろしければフォローもよろしくお願い致します(下記クリックいいただき、「フォロー」ボタンがあります)👇
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?